今年度の直木賞受賞作 地図と拳 読了しました。
なんとページ数は625ページと大作、今回は読むのに二週間もかかって
しまった。
『地図と拳』は、日露戦争前夜から第2次世界大戦までの半世紀、満洲(現・中国東北部)の架空の都市を舞台に繰り広げられる知略と殺戮の物語である。歴史と空想が合体した600ページを超える大作。読むには体力がいるが、なぜ日本が無謀な戦争に突き進んでいったかを考えさせる意欲作である。
満洲の寒村、李家鎮(リージャジェン)が舞台。理想郷という噂を信じて、中国各地から食いつめた人たちが流れつき、次第に大きくなっていく。豊富な石炭資源があることから「仙桃城」と名前を変え、日本は炭鉱都市として都市計画を導入し整備してゆく。
仙桃城の都市計画と建設に従事する日本人、ロシアの鉄道網拡大のため派遣されたロシア人神父、秘密結社の訓練を受け、死なない体になったとされ、村の有力者から軍閥の配下となる中国人らの思惑が絡みながら、物語は展開する。
架空の都市 李家鎮→仙桃城を巡る都市の発展と人間模様
中国ゲリラの炭鉱爆破のあたりはぐんぐん物語に入っていく・・・
日本側はシンクタンク「戦争構造学研究所」を立ち上げ、日本と満洲の10年後の未来予測をする。現実の「北支事変」や日中戦争の拡大、米国との開戦などを予測していたが、現実的には何の力にもならなかったという皮肉な結果となる
日露戦争前夜の1899年から太平洋戦争敗戦1945年までの時の流れが
描かれている
とりあえず、長い・・・結構時間がかかった作品でした・・・