葉室麟 月神
舞台は幕末 筑前黒田藩、月形一族
月形洗蔵は筑前勤皇党の重鎮、前半の話は、尊王攘夷の活動の中で
筑前が長州、薩摩と遅れてしまうということに危惧しながら
藩主を説得していく、藩主は一時期、尊王攘夷派の登用をするが
次第に尊王攘夷派を排除していく・・・
その中で月形洗蔵は切腹を・・
幕末の話となると薩摩、長州、土佐、合津あたりが表舞台になるが、その他の藩を
取り上げる小説はあまりない。
司馬遼太郎の峠、河合継ノ助の越後長岡藩 ぐらいしかないにでは・・
葉室麟の本の舞台は筑前福岡藩と支藩の秋月藩が舞台にした本が多い。
藤沢周平の海坂藩(庄内)のように
後半は明治13年から、月形洗蔵の甥の月形潔の話
北海道での監獄の責任者で北海道へ
収監されてるのは1000人も
そこでの困難の話、アイヌとの話
おもしろいのは・・・
そこに収監されてるのが、脱走犯の有名な 五寸釘の寅吉
明治では北海道はすべてアイヌの土地、アイヌ自体が土地の概念がないのかもしれないが
日本人が開拓して狩猟から農業へと業態転換を図った・・というのが読んでいてリアルに
わかる・・
日本は単一民族国家ではないとあらためて思いました。
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