青葉の森でのこの春の課題は、カタクリ1年生の生態の謎を解明することと、カタクリの森を飛び交うチョウたち、なかでもスプリングエフェメラルのヒメギフチョウさんに出会うこと。
サクラの開花は、昨年より10日以上遅いが、これに符合するように青葉の森の花たちも遅いようだ。
気温20℃となったこの日、1週間ぶりに青葉の森のいつものコースを歩く。カタクリの開花は三分咲きというところか、これから1週間で満開の時を向かえていくのだろう。
今日も、カタクリ1年生の苗を目を凝らして観察したが1~2株しか確認されなかった。2年生から6年生までの葉はたくさん地上に伸びてきているというのに、あまりにも数が少なすぎる。やはり、1年生というより0年生が正解で、今咲いている7年生以上の花たちが種をまいた後に、この年の初夏まで糸のような芽を出して、それを0年生というのではないだろうか。であれば、今の時期に確認されている1年生は、どのような立場なのだろう。オイラの勝手読みでは、昨年地上への芽出しを何らかの事情でできなかった晩生(おくて)の種から生え出た芽なのではないだろうか。現状の数が少ない理由になるのではないだろうか。
ひょろひょろの1年生
カタクリの花が咲きだした森で、じぃーと立ち尽くして、ヒメギフチョウさんが飛んで来やしないかと時間を費やしたが気配なし。おまけに、かれらの食草となるウスバサイシンの芽出しも確認できず。来週以降、この森の観察をもっと密にしていきたい。
それでも花の近くで体を休めるビロードハナアブ君などの姿を確認できたが、今日の収穫は、新しいチョウの仲間と思われる種に出会えたこと。
テングチョウ
たぶんムラサキシジミ(羽を広げてくれなかった)
タテハチョウ科のシータテハかエルタテハ(羽の裏を観察しないといけません。CかLの文様があるという)
あの大きな網をもってチョウを捕まえることはしたくないので、観察と撮影をこまめに行うしかないのだろう。
ようやくスミレの仲間も咲きだした。距といわれる部分が異常に長いので、よく見かけるタチツボスミレではなくナガハシスミレの仲間かと思われる。スミレの分類ももっと学ばないと。課題が多すぎる。
近郊の小さな森でも、1年で一番華やぐ季節がいよいよ始まりつつあり、胸の鼓動がいちだんと高まる。