青葉の森は、日々というか、刻々と新緑の森と変容しているようだ。あと一週間もすれば、若葉から正真正銘「青葉の森」にふさわしい森の陰影を取り戻し、夏鳥たちの愛の巣を提供するのだろう。
と、思いながら、一昨年あの幸福の青い鳥オオルリくんと出会った尾根筋を歩いていると、突然目の前に青い飛翔体が枝をつたう。
双眼鏡を首にかけていたので、すばやくピントを合わせると「おおオオルリくん♂」ではないか。少しさえずったかとみえたが、ほどなく暗い針葉樹の谷に消えていった。残念ながら、G3Xくんはザックにしまっていたので姿を記録することができなかったが、2022年4月21日、この青葉の森にすでにオオルリさま御一行ははるけくも南の国から渡ってきていることをこの目で確認した。平年より早いのか遅いのか分からない。
あの2020年のオオルリくんと同一個体なのか家族なのか子孫なのか、それも分からないけれど「この森をまた訪ねてくれてありがとう!」というほのぼのとした気持ちになった。
「幸福の青い鳥」との邂逅。このエピソードも「ウクライナの地下に避難している子供たち」に届けたい。
2020年5月26日に青葉の森で出会ったオオルリくん♂です。大きな声でさえずっていたよ。
(元日本野鳥の会会長の柳生博さんの訃報に接する。入院を嫌って八ヶ岳の山荘で永眠したとか。たくさんの野鳥のさえずりを耳底に共鳴させながら旅立ったのだろう。【合掌】。オイラも、そのような死に方を選択したいな。)