4月も終わりに近づいて、青葉の森のカタクリの花(カタクリ7年生またはカタクリのお母さんと呼ぼう)は大方結実して、いままさに種を飛ばしそうである。カタクリ2年生から6年生の一枚の葉たちは、いまだ太陽を浴びることにおしみなく緑の葉を広げている。
カタクリの葉っぱたちは、5月になって広葉樹がおい繁って地表への光があまり届かなくなるころ、土に溶けて眠りにつく。根には来年の春に向けた栄養をいっぱい貯めての心地よい眠りである。
カタクリ一家がそのような様子を見せているとき、お母さんカタクリのまわりに糸のような緑色の芽があちこち伸びている。これが、カタクリ1年生の葉なんだとか。糸のように伸びて、それからどうなるのか観察を続けよう。
この糸のような葉が、0年生すなわちこの春に撒かれた種が発芽したものという説もあるが、いままだお母さんたちが種をまいてないうちに伸びているということは、やはり昨年の春に撒かれた満1歳の葉なのだろう。だから、このさきこの糸のような葉をカタクリ1年生と呼ぶことにしよう。
ただし、もう少し観察を続けると、カタクリ0年生という子等も顔をだすのかもしれない。
青葉の森に花咲いた新しい仲間たち
オトコヨウゾメさん
ミツバツツジさん
フデリンドウさん
チゴユリさん