かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

ソフトフィルターで

2023-01-13 14:13:49 | 日記

昨日の同じ時刻の月が未だ上がらぬ頃、昨夜も晴れていたので、オリオン、ウサギ、オオイヌ方向にレンズを向ける。星を少し大きく写そうとソフトフィルターを装着。

空が明るいので、ISO800、8秒、F4で数枚撮ったが、もう少し時間をかけたほうが、星が輝くかしら。近くにある火星もいれて、オリオンのベテルギウスをもっとオレンジに輝かせたい。

いろいろと試行錯誤したいのだが、外が寒すぎて・・・ 。

 

 

 

       

 


日本百名山 MY SONG     71 木曽駒ケ岳(きそこまがたけ・2956米)

               72 空木岳(うつぎだけ・2864米)

【深田久弥・日本百名山から】

(木曽駒ケ岳)

「私はこの山頂に二度立った。いずれも戦争前で、最初は伊那から登って木曽へ下り、その次は南の越百山から主稜を縦走してこの山頂へ来た。その時はすばらしい天気に恵まれて、四周の眺望をほしいままにした。何より立派なのは西方に大きく裾を拡げて泰然とそびえた御嶽山で、東の方には南アルプスと八ケ岳。南に眼を移すと、鋭い岩峰の宝剣だけの右に、空木岳と南駒ヶ岳の二つが背比べをするように並んで立っていた。頂上(本岳と呼ぶ)と中岳の中間はお庭と称する広々とした美しい原で、そこをブラブラさまよっていると、時のたつのを忘れた。」

 

木曽駒の四周の山を数えては時のたつのを忘れていたり

 

 

 

 

        NHKBS1「グレートトラバース3」より

(空木岳)

「登山者というロマンティストは美しい山の名前に惹かれる。心の中に、まだ訪れたことのない、しかしその美しい名前だけは、深く刻み込まれている、いくつかの山を持っているものだ。私にとって、空木岳はその一つであった。空木、空木、何という響きのよい優しい名前だろう。もし私が詩人だったなら、空木という韻を畳入れて、この山に献じる詩を作りたいところだ。」

「私は日本百名山に、木曽山脈南半分から一つだけ選ぼうとして空木にしようか南駒にしようか、迷った。どちらも優劣のない立派な山である。しかし接近したこの二つとも上げるわけには行かない。わずかに背が高いことと、その名前の美しさから、空木岳を採ることにしたのである。」

 

凛 として 空木は虚空に聳ゆるも 南駒とは肩を寄せ合ふ

 

 

    NHKBS1「グレートトラバース3」より

 

【深田日本百名山登頂の思い出・再掲】

木曽駒ケ岳登頂の日付は2007年8月27日との記録がある。百名山初の夜間登山だったので記憶も明確だ。

無謀でほとんどⅯの世界に近いが、当時オイラは夏の青春18きっぷを利用して百名山の最寄りの駅に降り立つのを常としていた。現在の「乗り換え検索機能」で検索すると仙台を6時の在来線に乗って、次々と効率よく乗り継いでいくと木曽駒登山の西側の登山口中央線木曽福島駅には、その日の19時35分に到着する。おそらく当時も木曽福島に降り立ったのは、そんな時刻だったのだろう。

駅に到着したら、舗装された夜の道をひたすら登った。夜の10時ごろだったろうか、キビオ峠の登山口に到着し、そこからヘッドランプの明かりを頼りに初めての登山道をのぼった。小さめのザックには当時の夏山登山のスタイルどおり軽いツェルトをいれてあり、寝袋はかさ張るので持参していない。眠くなったら、ちょっとした平地にツエルトを張って仮眠しようと考えていた。

2~3時間登っていたら眠気を催したので平坦なスペースを探しツェルトを張って潜り込んだが、すぐに目覚めたので出発した。そこは、クマやイノシシの通り道だったのかもしれない。七合目の避難小屋に着いた頃には夜が白んできて、そこから2時間ちょっと木曽駒山頂に達する頃にはすでに陽が高く登っていた。千畳敷カールを楽しんでロープウエイで下山、飯田線の駒ヶ根駅からまた18キップのお世話になり帰途についただろうが、たぶんその日には帰れなかったろう。どうしたかは、記憶にない。

空木岳山頂は、学生時代1978年9月、同学年のS君と二人で越百山(こすもやま・2613m)~南駒ヶ岳(2841m)~空木と縦走した時に踏んでいる。テントだったか小屋だったかは記憶にないが、現在、このコースにテント場はない。よく晴れて中央アルプスらしい白い花崗岩とハイマツの緑の稜線歩きは楽しんだ記憶がある。

中央アルプスには、たった二回しか登ってないというのはさみしすぎる。夜間登山はもうやらないが、ツエルト持参しながらも、ロープウエイや小屋をうまく利用して、花の百名山三ノ沢岳~檜尾岳~空木岳~越百山と稜線歩きを楽しむ機会をつくろうと思っている。

 

 

白みたる 七合小屋より仰ぎ見る 木曽駒ケ岳 まだ天にあり

 

 

美しき名をてがかりに歩きけり 

越百(こすも)と空木(うつぎ) 二十歳(はたち)のころに 

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