医療の分野に限らず、昨今ずっと感じている事は、
仕事の細分化、専門化と言ったら聞こえは良いけれど、
要するにオールマイティー選手が居なくなってるんだなあ、と
自分の前の仕事をする。
自分の前の仕事以外は関係無い
一つの事象、質問、解決すべきことに対して、トータルな対応は望めなくなったと言う事
裁断したとして、じゃあ、繋ぎ合わせは誰が
例えば今回の入院。
担当薬剤師による持ち込み薬の確認。
→薬剤師の訪問があり、あれこれと情報共有した、つもり。
例えば、入眠剤は二剤処方して貰っているが、通常、どちらが一剤しか服用しないこと。
これらの薬は一か月処方しかできないので、両方服用したら次の外来までに足らなくなること。
→ついでだから質問してみました。
今落としている点滴、糖質、カロリーはありますか?
返答・・・
ありません。
あ、やっぱりあるかな?
ちょっとあるかなあ・・・終わり。
※薬剤師にメジャーな点滴の成分について訊いただけですが。
※ちょっとした発見、くちこには糖尿病薬が処方されていないので、糖尿病とは認識されていないと言う事
※くちこ的には、絶食中の低血糖が心配だったのですが・・・誰も心配していない理由がわかりました。
入院時の看護師、夜勤の看護師、入眠剤の服用について、同様な説明を繰り返した用心深いくちこ。
が、
翌日からも、勝手に、二剤共、封を切って容器に入れてしまう
こうなると、服用するしかない・・・
もうとっくに諦めていますが、
食直後に服用すべき消化剤、なかなか直後には配薬されない。
まあ、配薬を忘れられたままのこともあることを思えば、今回、遅くなってでも、催促しなくても、貰えただけは立派なのですが
今回ね、
抗菌剤点滴中に、腰回りに地図状の蕁麻疹みたいなのがでて
しかも、点滴は漏れて腫れているし、残りも少ないのでナースステーションまで自分で行き、
説明し、湿疹を見せたのでしが、
点滴は後少しで終わりだから、これで抜いてしまいましょう。
蕁麻疹様の湿疹は、明朝、変化を見ましょう、と。(三人の看護師が)
実は、前回入院中にも、抗菌剤点滴中に、首に蕁麻疹様の湿疹がでて中止になったんです。
そのことを報告すると、初耳風
カルテに記載は無いのかしら、と不思議。
そしてね、
その後、誰も、くちこの湿疹の変化を見に来なかったし、
訊かれもしなかったです。
翌日の昼には消えたのですが・・・
今回の退院もね、
木曜日以降退院可と主治医が記事に記載していても、
誰もそれを読み拾っていない。
主治医は、ステントが抜けた時点で、くちこを担当患者とカウントしていない様子だし
※退院日も、その前日も、来なかったですから。
退院前日は、運悪く?師長がお休みだったみたいで、本来予定通りの退院が前日夕方催促するまで決まらないってことに
昔話をするようになったら、人生も終盤なんですが、
くちこが看護師デビューした頃(ああ、42年前だわ)遠い目・・・
病棟婦長は、毎朝、日勤よりも早く来て、一人一人、患者さんの顔を見て回っていました。
それから、夜勤からの申し送りに参加する。
そして、各医師に伝えるべきことを拾い上げ、
病棟にやってきた医師に、それらを報告する。
夜勤看護師は、前日の日勤から聞いたこと、そして自分の夜勤であったこと、その日の日勤でして欲しいことを次の勤務者に伝える。
※申し送りを聞く看護師が、勤務的に、何日前から病棟の様子を知らないのか把握した上で申し送る。
※まあ、チームごとに分かれていましたが。
今は、全体的に申し送り時間って無いみたいです。
全ては、電子カルテ上で共有できるから?
当時、病棟看護師の半分は、看護師歴10年以上。
当然、ヒヨコ看護師は、経験豊かな親鳥の監視下で飼育?される。
勤務内容は、今よりずっと過酷だったと思います。
それでも、現場に人を育てる力は十分にあったんだなあ・・・と。
時代は・・・
マニュアル化となり、
業務は全てルーティン化され、
電子カルテによって管理。
看護師が、病室に滞在する時間の7割?8割?は、
視線は患者にでは無く、
台に載せて転がし歩いているパソコン(電子カルテ)に向けられている
指示も、自分の前の仕事も、全てそこに自動的に表示される機能だから、
全ての自分がすべき業務について、「実施」とクリックして消していく作業を延々とこなすのが日々の看護
とにかくね、
病棟に中堅が居ない
若い力を否定する気持ちは全然無いけれど、
若い力を育てる力って必須なんだけどなあ。。。
日本の医療を未来に向けて引っ張っていくにあたり期待したい若い力。
でもね、それを背後で見守る駒って要るよね。
自分が担った分野しか診ない医師と、
自分に課せられた業務だけをこなしてサブミットして終わる看護師しか居なくなったら
生身の人間は、心と体、頭からつま先まで、丸ごとで一人なんだけど、ね。
自分の体をパーツに分けて治療したとして、トータルには誰が
昔の婦長ってね、
そのトータルを把握して、各医師に橋渡しもしていたんだなあ・・・と。
今更気付いたくちこです。
くちこが入院中に読んでいた「フラジャイル」って言う医療漫画の21巻に。
治らない時、
死を前にした時、
患者と家族に近くに居る、
話を聞き、一緒に考える、
人間の苦しみと無念を引き受ける、
のが、臨床医の仕事だ、と。
ああ、靴屋の小人氏、貴方は素晴らしいわ
今回の4人部屋ね、
ウルトラ静謐な部屋でした。
聞こえる声って、スタッフとの会話のみ。
ただ、
空っぽの胃なのに頻回に激しく嘔吐する音。
もうさ、胃袋が口から出て来そうな勢い。
点滴持続監視装置からの頻回なアラーム音。
後、いびき。
多分、鎮痛剤の作用で筋弛緩もあり、傾眠がちなんだと思う。
医師や看護師との会話が聞こえてくるんだけど、
声に出さないだけで、皆さん、苦しんでいるんだなあ、と。
出血傾向が亢進して鼻血が止まらない人、
痛み、味覚異常、嘔気・・・
輸血しながら、断続的に抗がん剤投与、とかね。
皆さん、鎮痛剤を併用しつつ、抗がん剤を使用中みたいで。
あの・・・
くちこと同じ主治医じゃなくて、良かったね。
そして、窓際で、ほぼピクニック気分でゲームしているくちこにとって、
それが、我が身の行く道では?と思うと、暗澹たる気分になったりなのでした
最後の職場でも、癌末期の患者さんの対応とかすることもあったのですが、
頭での知識だけで、浅い理解で対応していたんだなあと、今更ながら、実感。
自分も癌になり、
入院を通して、色んな患者さんの日常を長時間連続して拝見?させてもらい、
知らなかったこと、多いなあと思った次第。
もう、
年齢的、能力的、体力的に無理だけど、
今なら、もうちょっとマシな看護師になれるのではと思ったりね。
手術から退院した8年前にこんなこと書いていました↓
もっと前には、こんなことも、看護師の視点で↓
閑話休題
昨日は、シャドーボックス教室でした。
生徒さん自家製のローゼルジャムでティータイム、ハロウィンの作品は、滑り込みで完成しましたよ。
サメ山のアケビ三色、豊作みたいです(紫、茶、白)
本当は、本日から、二年半振りに息子一家が帰省予定でしたが、息子の仕事の都合でキャンセルに
孫姫からこんな絵が届きました↓
長く直接会っていないけれど、なんだか幸せに育っていそうだな、と
サメ氏は、幸せに、あれこれ燻製しています、これは鮭。
でもって、此処は、くちこの備忘録なので、載せておきます。
くちこの大好きは、レトロなぶどう、スチューベンって言うぶどうです。
ラクマで、送料込みで2キロで二千円弱。
濃厚で懐かしい味です(種あり)
ラクマで不用品を売りつつ、売り上げで美味しく楽しく暮らす方針のくちこです