とばすすいそ

　１２月　１４日

　都バスの水素バス。

　都内を車で走っていると、ときどき見かけます。なんだか異質な
感じのする都営バス。各社の路線バスや一般的な観光バスとも違う
とにかく斬新。ボディのカラーリングが違うので、行き先表示を見て
やっと都バスだとわかる。



　なんだコレは、都営バスの観光バスか？誰でも乗れるのか？って
以前から運行していたタイプと、今年から導入された型があります。
　この写真は今年からのタイプですが、人によっては「路線バスなんだ
から、こんなデザインじゃなくてもいい」と口に出してしまいそうな
顔と姿です。

　んで、チョイと調べてみました。
　東京都は、水素社会の実現に向けて、水素ステーションの整備拡大や
燃料電池自動車・バスなどの普及に取り組んでおり、燃料電池バスに
ついて２０２０年までに都内で１００両以上の普及を目指しているそう
です。（現在、都バスの総数は１５００台弱です）
　また、水素ステーションの整備促進によりバス事業者の取組を後押し
するんだって。

　そうなんだよね。燃料電池自動車は環境に優しい。ってことがある
んだけど、水素ガスステーションの設置とか、まだまだ課題が多いん
ですよ。バスだけじゃなくって、普通の自動車も水素になるといいんだ
けど、安全面での不安もあるしねぇ。

で、このバスはトヨタ自動車が今年３月に販売を開始した燃料電池バス
「ＳＯＲＡ（ソラ）」です。
　バスの屋根部分には高圧水素タンクが１０本。この水素と大気中から
取り込んだ酸素を化学反応させることで発電を行なっているそうです。
　水素と酸素を反応させると電気が発生するんだねぇ。だもんだから、
発電時には水（酸素と水素が結合）しか発生しないんだって。
　
　ディーゼルエンジンバス（普通のバス）は後部座席の下にエンジンが
ありますが、燃料電池バスは電気モーターが入っていて、発生させた
電気でモータ－を回して動くんだね。

　動力性能としてはディーゼルエンジンよりも劣るけれど、路線バスと
して使うには問題ないんだそうです。
　最高速度は６５Ｋ／ｈですが、都内だと一般道の制限速度は６０Ｋ／ｈ
までだもんね。それに、坂道が多い（坂が急）な道でも大丈夫だそうです。

　他にも、災害時などに移動式発電機として使うことができるので、そう
いう用途も考えた設計がされているんだって（電気出力用のコンセントも
ある）。

　ただし、走行距離は２００Ｋｍほどで、水素の充填には水素ステーション
まで行かなきゃいけない。東京都では水素ステーションのを増やそうとして
いますが、まだまだ少ないです。
　それにディーゼルバスよりもエネルギーコストが高いし、バスそのものも
高価ですね。（水素バスは１億円、国からの補助が出るので、実際はディー
ゼルバスと同等な価格で購入できる）

　ディーゼルよりも格段にクリーンではありますが、普及はまだまだ先で
しょね。(^_^)/