日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

見送る人達の涙

2006年05月07日 | インポート
イラクへ派遣される自衛隊の様子をテレビで見た。

出かける自衛官の人たちは、職務命令に従い、使命感を抱きながらの出航であったろう。

見送る家族の様子には、不安と心配と寂しさと悲しみの空気が充満していたようだ。

父親に抱きついて泣きじゃくっている少女の様子を見ると、こちらまで切なくなってくる。

子どもたちは、その別れの場面が、もしかしたら父親との最後の別れになるのかもしれないという事を、敏感に感じ取っていたのだろう。

政府は、イラクからの全面撤退を検討していたようだが、間際になって、今回の第10次派遣を決定したのだという。

イラクの人たちからは、あまり歓迎もされていないというような報道もあるが、物事は一度その端緒を開くと、なし崩し的に拡大解釈されて行くという事を、歴史は良く教えている。

日本は、後方支援という戦争行為に参加しているという認識を払拭してはならない。

泣きじゃくって父親を見送っていた少女が、何ヵ月後かに無事に帰って来た父親を、笑顔で迎える事ができる事をただただ祈りたい。



豊田かずき