日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

違うんじゃない?

2006年03月07日 | インポート
「懇親会で不適切行為 雲仙市議会の研修旅行」という見出しの長崎新聞の記事を、長崎新聞のホームページの中で読みました。

私の家は毎日新聞しか取っていないので、その記事については知らなかったのですが、一時閉鎖されていた「雲仙島原半島会議室」の情報から知りました。

以下に、その新聞記事を転記します。

懇親会で不適切行為 雲仙市議会の研修旅行

 雲仙市議会が二月に実施した議員研修旅行の夜の懇親会で、一部議員とコンパニオンの女性が「野球拳」をして、女性が全裸になるなど不適切な行為があった事が三日、分かった。

 研修旅行は熊本県の宇城、山鹿両市議会の議会運営などを視察する目的で、二月九、十の両日実施。市議三十人全員と議会事務局職員二人が参加した。九日夜に山鹿市内のホテルで開かれた懇親会には参加者全員と、接待役として依頼した二十~三十代前後のコンパニオン三人もいた。

 議会事務局と議員らの話を総合すると、懇親会が始まって約一時間半後、舞台で野球拳が始まり一部の議員が参加。その後、コンパニオン一人が全裸になり、舞台を降りて議員に酌などをし始めたため、慌てて懇親会を終了したという。

 ただ、こうした行為に関わった議員は一部で、大半の市議は仲間同士で車座で話をしたり、宴会の途中で退席した。女性に服を着るよう注意した議員もいたという。研修旅行は宿泊費や交通費は公費、懇親会とコンパニオン代は私費だった。

 野球拳をした議員は「野球拳は女性側の提案だった。促されて舞台に上がったが、酒を飲んでおり詳しく覚えていない」と話した。酒井八州仁議長は「コンパニオンは単に酌のためだけに呼んだ。酒の席とはいえ、一部で不適切な行為があったとすれば、それを止められなかった議会全体の責任でもある。今後、こうした事は絶対にないようにしたい」としている。

以上、長崎新聞ホームページの3月4日の記事より転記。


この記事から、いろいろと考えさせられました。

まず、どうしてこのような内容の記事が1ヵ月近くも経ってから新聞紙上で発表されたのだろうかという事です。

元々の情報源としては、懇親会に参加していた市会議員・議会事務局の人・ホテル関係者・その場にいたコンパニオンの中の誰かであろうという事が想像できます。
それ以外の人は知りえない事なのですから。

私の想像では、それらの内の誰かが、その人の関係者に話し、その話が人ずてに伝わっていくうちに、新聞記者の知り合いを持つ人に伝わり、そこから取材がされて記事になったのではなかろうかということです。

以前から、そのような過激なサービスをする所があるという事は、知人から聞いてはおりましたが、雲仙市議会議員の懇親会でそのような所に行き当たったという事は、お気の毒にと言うしかないですね。

これがもし、気の合った仲間同士の旅行の懇親会での出来事であったのならば「おもしろかったせん、また次もあすけ行こで」という思い出話で終わっていたはずだろうと思います。
新聞記事になどならなかったでしょう。

次に、市議会議員の研修旅行に、議会事務局職員が二人も同行しなければならないのだろうかという事を思いました。
子どもの旅行を引率するのとは訳が違いますから、本当に経費節減を考えるのならば、同行する議会事務局職員は一名で十分ではなかろうかと思います。
同行する議会事務局職員の旅費も宿泊費も、公費から支出されるのですから。

それからコンパニオンの事について。
基本的に、宴会場でのコンパニオンの仕事は、酒席での場を和ませるために、お酌をしたり会話をしたりというのが通常ですが、今回の場合にはそのサービス精神が旺盛すぎるコンパニオンに当ったという事ではないでしょうか。

そのサービス精神が旺盛すぎるコンパニオンを、雲仙市議会関係者が、特別に指名して派遣してもらったのであれば、そのようになる事を最初から想定していたのであろうという事は推測できますが、そうではなかったものと信じたいですね。

何の業界でもそうでしょうが、生き残っていくためには、それぞれにいろいろな努力をしているものです。
コンパニオンをやっている人と、宴会の席で話をする機会が過去に何度かありましたが、昼間は他の仕事をしているという人や、子どもの学費を捻出するために夜だけコンパニオンをやっているという家庭の主婦の人などもおられました。
当然の事ながら、生活のために働いているわけで、働く機会(呼んでもらえる機会)が多いほど収入も増える事になります。

今回のサービス精神が旺盛すぎるコンパニオンさんの、そのような意識の表現の仕方が、市議会議員の懇親会の場では不適切であったという事になるのでしょうね。

野球拳をした議員は「野球拳は女性側の提案だった。促されて舞台に上がったが、酒を飲んでおり詳しく覚えていない」と話したということですので、それが事実でしょう。
ただし「酒を飲んでおり詳しく覚えていない」というのは余りにも都合が良すぎます。

それから、酒井八州仁議長が「それを止められなかった議会全体の責任でもある。」とコメントされているようですが、これについては、私は違うのではないかと思います。

「こうした行為に関わった議員は一部で、大半の市議は仲間同士で車座で話をしたり、宴会の途中で退席した。女性に服を着るよう注意した議員もいたという。」のですから、一部の議員がした事を「議会全体の責任でもある」という表現をされたのでは、関与していない議員にとっては濡れ衣を着せられた事になるのではないかと思います。

一部の議員のせいで、それと同列に思われたとすれば、関与していない議員にとっては、非常に迷惑な話ではないかと思います。

一住民としては、新聞記事の事を知らなければ「議会だより」で報告されていた議員研修があったのだなという事で済んでいたのですが、知った以上は「住民を愚弄した、とんでもない事だ」という表現になってしまいます。

しかし、どのような経路で新聞記事になったのかは知りませんが、結果として、議会内部のある意味、情報公開の一端だと考えれば、「開かれた雲仙市議会」という事にもなろうかと思います。

本来ならば、このような情報ではなく、本質的な、詳細な議論の議会情報の公開を急いで欲しいと思います。

でも、野球拳をして宴会の場を盛り上げる楽しい「特技」を持っておられる人が、29名の男性議員の中のどなたであったのかは知りたいものですね。

まさか、旧愛野町から選出された議員ではないでしょうね。


豊田かずき


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