日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

懲戒処分

2009年06月09日 | インポート
近隣の市役所や雲仙市の市役所職員の不祥事の記事が、時々新聞記事になる。

最近では、集めた協会費を使い込んでいた雲仙市の職員が、6ヶ月の停職処分を受けていて、雲仙市のホームページでもその事が公開されている。

そのような新聞記事などの末尾には、必ずといってよいほど「お金は全額弁済されている」という表現になっている。

元々自分のお金ではないものを私的に流用したのだから、全額を弁済するのは当然の事なのだが、記事を書いた新聞記者の思考の中には、全額弁済したのだから許される事に妥当性があるだろうというニュアンスを感じてしまう。

6ヶ月の停職処分という事であれば、6ヵ月後にはまた雲仙市職員としての職務に就くという事もあるのだろうが、一市民としては、そのような職員は公僕としての資質が欠如しているのだから、市役所の業務には戻って欲しくはないというのが本音だ。

そのような人には辞めて頂いて、若い誠実な人を中途採用でも良いから補充採用する方が賢明だと私は思う。

雲仙市の職員に対する懲戒処分には一貫性がない。

以前に、愛野支所で使い込みをしていた職員は、懲戒免職になった。

雲仙市内で学校の先生をしていて、酒気帯び運転で自損事故を起こした人も懲戒免職になった。
この処分は重すぎたと私は思う。

今回の6ヶ月の停職処分の意味するところの真相は知りえないが、似たような事件を起こしてもその処分に差があるのは、もしかしたらそれぞれの職員の後ろについている、権力を持った人の能力の差によるのかもしれない。

ただ、懲戒免職された職員の家族の人たちの事を思うと、少なくとも悪事を働く直前までの期間は、市役所職員としてまじめに勤め上げていたはずであるから、それまでの働きに対して計算できる退職金は支給してしかるべきではないかとも思う。

何の経済的な保証もなく、一般社会に放り出すという事は、市役所の業務しか経験した事がないような人にとっては酷なように思う。

一般社会の就職状況の厳しさは、ハローワークに通ってみればわかる。

年齢が多くなるほど就職の門は狭い、というよりも仕事自体の絶対量が田舎では極めて少ない。

市役所を懲戒免職になった人たちは、履歴書にはなんと書くのだろうか。

体調不良により退職とでも書くのだろうか。

まじめに、少しだけ我慢して勤めれば、公務員以上に恵まれた給与体系と身分保障は他の一般民間業種ではありえないのに。

もったいない。



豊田かずき



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