川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

先輩

2010-02-09 22:49:34 | 友人たち
 好天も今日までだというので川越公園の遊歩道を歩いた後、自転車道を狭山に向かいました。智光山公園に行くつもりが狭山環状有料道路と出会う地点で突然心変わり。
 
 狭山環状有料道路 http://www.tollroad-saitama.or.jp/toll_road/sayama-kanjou/index.html

 この道路の沿線に石橋先輩の家があることを思い出したのです。居られるかどうかわかりませんが訪ねることにしました。

 有料道路のゲート脇にポストのようなものがあって自転車は20円と書いてあります。管理人がいるわけでもありません。20円を入れて有料道路に乗りました。何の変哲もない普通の歩道が付いている橋を渡ります。

 石橋さんは勤めから帰られたばかりだったのですが、里芋を持って行けと自家菜園に連れて行ってくれました。

 大学の新聞部の先輩で毎年、この自家菜園で収穫祭を主催し、私たちを呼んでくれます。

 里芋だけでは終わりません。生姜、ねぎ、ブロッコリーと次々と収穫して袋に詰めてくれます。すぐ隣を西武新宿線の特急が疾走していきます。

 にんにくを持っていくかといわれます。僕がにんにくは毎日食べるように友人の医者から義務付けられているというと、自宅に戻って自転車の籠に押し込んでくれました。

 ちょっと挨拶をしていこうと思って立ち寄ったのがこの始末です。先輩とはありがたいものです。農産物のお土産で一杯になった自転車をこいで、今度は赤間川(新河岸川の上流)に沿って帰ることにしました。

 赤間川http://www.geocities.co.jp/Outdoors-River/2519/redspace/redspace.htm 

 石橋さんにお会いしたのが動機で鳥取県に住むMくんに電話してみました。石橋さんの農学部の後輩で僕とは新聞部の同級です。何十年ぶりかの電話に驚いていました。元気でなによりです。遠い昔のことをよく記憶していてくれました。

レインボーブリッジを歩いて渡る

2010-02-08 21:14:29 | 父・家族・自分
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 今日は癌研有明病院にいく日です。血液検査とX線撮影の後 、主治医の診断がありました。病状にさしたる変化は見られず、右肺に転移した癌は小さくなったままです。一昨年の抗がん剤治療の効果が継続しているのでしょう。

 これでまたしばらく病気を忘れて?生活を楽しむことができます。

 風もなく絶好の散歩日和です。

 病院(有明)からお台場海浜公園まで歩きました。まだまだ余力がありそうなので、レインボーブリッジを歩いて渡ることにしました。

 4年前の入院時に遊歩道があることは確かめてあったのですが挑戦するのは初めてです。

  レインボーブリッジ遊歩道http://www.asahi-net.or.jp/~ma6t-nsd/tokyo/shibaura.html

 車道やゆりかもめと並行する遊歩道を歩くのですから轟音の伴奏つきですが絶景には違いありません。

 はじめはノース・コースを歩き、途中からサウス・コースに移りました。
 お台場跡から品川・大井ふ頭、遠く東京湾まで見渡せます。芝浦側から来る人にはたまに会いますが、僕を追い越して行く人はいません。

 渡り切ったところからはエレヴェーターで地上へ。ゆりかもめの芝浦埠頭駅が近いようですが僕はJR田町駅へむかうことにしました。途中に「湾岸食堂」があったので遅い昼食、カキフライ定食800円也。湾岸で働く人のための食堂のようだが、時間のせいか、一般客が多い。

 昼食後は疲れを感じましたが駅近くの移民政策研究所を訪ね、友人たちと交流。去年12月の新潟での日本人妻追悼集会以来です。

 突然の訪問にもかかわらず、喜んで迎えてくれ話題も弾みました。久しぶりに社会の動きに触れたようで楽しいひと時でした。

 今日は携帯の万歩計によると1万7000歩余りを歩いたことになります。

 勝・西郷会談の地 http://fukdamari8fukidamari.fc2web.com/kaidannoti.htm

『週刊朝日』 山口一臣編集長

2010-02-07 06:07:46 | 政治・社会
2月6日(土)晴れ

 「きいちご基金」で残留孤児とその家族の温泉旅行をやることになった。午前中に実施計画を立てホテルと日程調節をする。

 家に閉じこもってばかりでは体にもよくないので11時ころ、妻と新河岸川に沿って仙波河岸公園まで散歩する。午後になると北風が吹きつけるようになり、冷蔵庫のなかにいるようだ。

 2時ころには帰って布団にもぐりこむ。久しぶりによく歩いたので夕方までぐっすり。

 おとといの「川越だより」に書いた『週刊朝日』への検察庁の抗議、恫喝について山口編集長の文章がHPに出ている。

 この間のいきさつと「小沢問題」に対する山口さんの姿勢が率直に語られている。マスコミ(『赤旗』を含む)が検察の掌の上で踊っている中で、『週刊朝日』のみ?がジャーナリズムの鉄則に沿った報道をしているように思う。この文章を読んで改めて山口さんに敬意を感じた。

 インターネットのおかげで大した苦も無く当事者の考えを知ることができた。

 少し長くなりますが全文を紹介します。

 「引用開始」

 
   お騒がせして申し訳ありません
 
 2月3日は、わたし=週刊朝日編集長・山口一臣=が「東京地検から(事情聴取のための)出頭要請を受けた」という情報がネット上を駆け巡り、読者をはじめ関係者のみなさんに大変なご心配をおかけしました。

 すでにコメントを出させていただいているとおり、そのような事実はありません。多数の方からお問い合わせを受けましたが、「出頭」ではなく地方に「出張」しており(こういう軽口が誤解を招く......)、直接対応できずにすみませんでした。

 詳細は来週号でお伝えしようと思っておりましたが、東京地検が抗議書を送ったことが報道されたこともあって、その後もお問い合わせが絶えないため、とりあえず現時点でご報告できることをまとめてみたいと思います。

 その前に、編集部へいただいた電話やメール、ファックス等はほとんどが激励、応援のメッセージで本当に心強く思いました。どれだけお礼の言葉を並べても足りないくらい感激です。ありがとうございます。そして、ご心配をおかけして本当にもうしわけありませんでした。

 ことの経緯は、説明すれば「なんだ、そんなことか」で終わってしまうような話です。

 3日午前に東京地検の「タニガワ」さんという方から編集部に電話があって、わたしが出張で不在だったので、折り返し連絡がほしいということでした。

 出張先で伝言を受け取ったわたしが指定された電話番号に連絡すると、次席検事の谷川恒太氏につながりました。谷川氏は「さっそく電話いただいて、ありがとうございます」と丁寧な応対で、用件を聞くと、週刊朝日2月12日号(2月2日発売)に掲載した上杉隆さん執筆の「子ども〝人質〟に女性秘書『恫喝』10時間」という記事に、事実でないことが書かれているので抗議したいとのことでした。

 こうしたトラブルはよくあることなので、「わかりました。で、どうすればいいですか」と聞くと、「こちらに来ていただけますか?」ということでした。わたしとしては検察庁に出向くのはいっこうに構わないので、「わかりました。ただ、きょうは出張で九州にいるので、戻ってからでもいいですか?」と聞くと、「九州ですか......」と予想外の返事にちょっと絶句したようでした。

「すみません。前から決まっていたスケジュールなので。戻ったらすぐに連絡します」

「それは、きょうですか?」

「いえ、きょうは戻れないので、明日か明後日か......」

「そうですか......」

 谷川氏が困ったようすだったので、

「担当デスクが東京にいるので、デスクに行かせましょうか?」

 と水を向けると、

「いえ、編集長にということなので......」

「そうですか。では、いずれにしてもきょうは無理です」

 というようなやりとりがあり、谷川氏から、

「では、抗議書を送らせてもらいます」

 と言われたので、

「では、そうしてください。いずれにしても、また戻ったら電話します」

 ということで話は終わりました。言ってしまえば、これだけです。

 電話を切ってから、なんとなく谷川氏が急いでいるようだったことが気になり、その後のスケジュールを調整できないか編集部や関係先に何本か電話しました。そのとき「実は、東京地検から呼ばれてさ、ちょっと行かないといけないみたいだから、これからのスケジュールをキャンセルとか調整とかできるかな?」などと言ったことに「尾っぽ」や「ひれ」が付いて、どうやら「出頭要請」情報になったようです。

 お騒がせして、本当に申しわけありませんでした。

 さて、そんなわけで東京地検の谷川次席検事から送られてきたのが、別紙の「抗議書」です。ひとことで言えば、記事内容が「全くの虚偽」だと断定する内容です。

 この抗議に対する筆者の上杉さんの「反論」は来週号を見ていただくとして、現段階でわたしが言えることは、「記事は丁寧な取材を重ねたもので、自信を持っています」ということです。わたしは、上杉さんがどのような取材に基づき、この記事を書いたかよく知っています。

 記事を読んだ方はおわかりだと思いますが、あのようなディテールを「全くの虚偽」で書けるはずがありません。綿密な取材と確認作業の積み重ねによって、ようやく紡ぎだせる事実です。それは、プロの編集者が見れば一目瞭然のことなのです。そもそも「全くの虚偽」な記事が市販の雑誌に掲載されることは常識的にはあり得ません。

 一方、谷川氏の抗議書には、「真実は」として、おそらく担当検事から聞き取りをしたと思しき内容の記述があります。これには正直、驚きました。これは「真実」でなく、あくまでも「検察側の主張」ではないかと思います。わたしたちも、上杉さんの記事は丁寧な取材を重ねたもので、内容に自信を持っていますが、「真実」とは軽々に断定できないと思っています。「真実」とは、それほど重たいものなのです。そのため、わたしたちは通常であれば対立する相手方の意見を取材することになりますが、東京地検に関しては過去に何度、取材申し込みをしても、「週刊誌には、一律してお答えしないという対応を取らせていただいております」というような返事を繰り返すばかりでした。

 このような抗議をする前に、取材に応じていただければよかったのに......。

 いずれにしても、自分たちの一方的な「主張」を「真実」であるとするのは、法律家の事実認定としてあまりに乱暴ではないか、という感想を持ちました。東京地検では、日ごろからこのような事実認定が行われているのかと心配にもなりました。週刊朝日の記事が「全くの虚偽」と書いてありますが、その根拠となる証拠の提示もありません。

 話は少し横道にそれますが、4日付の複数の新聞に〈週刊朝日記事に東京地検が抗議〉という記事が出ています。通信社の配信記事だと思います。少し引用します。

〈東京地検は3日、衆院議員・石川知裕容疑者(36)らが逮捕された収支報告書虚偽記入事件を扱った週刊朝日2月12日号の記事について「まったくの虚偽だ」として、山口一臣編集長あてに抗議文を送ったことを明らかにした(以下略〉〉

 記事はこの後、筆者がジャーナリストの上杉隆さんであることを明記しています。読んでとっても違和感を覚えたのが、抗議の主体である谷川氏の名前が記事のどこにも出ていないことです。抗議はあくまでも組織として行ったものだとしても、「東京地検は3日、谷川恒太次席検事名で......」と書いたほうが正確です。もし、個々の固有名詞を出さないという方針なら、わたしや上杉さんの名前も同じように書かないほうがいいとわたしは思います。しかし、記事の基本は5W1Hで、とりわけ「誰が」という情報は重要で、責任の所在を明確にする意味でも、名前は必要だと思いました。

 さて、週刊朝日が一連の捜査に対して一貫して言っていることのひとつは、「検察は法律に則って公平・公正な捜査を行ってほしい」ということです。

 たとえば、石川知裕議員の逮捕―――

 身柄を拘束して自由を奪う行為は、国家が行使する公権力の中ではもっとも重大なものだと考えられています。それだけに、逮捕が公平・公正に行われたかのチェックはメディアにとってきわめて大切な行為です。一般に、捜査機関が人を逮捕する場合、(1)証拠隠滅の恐れがある場合と、(2)逃亡の恐れがある場合に限られます。刑事訴訟法上はさらに「諸般の事情に照らして逮捕の相当性があること」という要件もありますが、これを無制限に拡大しては法律の意味がありません。

 石川議員は、本当に証拠隠滅や逃亡の恐れがあったのか?
これは、多くの識者が指摘しているように、まずあり得ないことでしょう。石川議員はこれまで任意の事情聴取に応じてきました。近く、国会が始まろうという時期です。民主党の党大会前日に逮捕した理由は何だったのか。それこそ検察側の説明責任が問われます。

 また、2月5日号でやはり上杉さんがリポートした、捜査令状なしで石川議員の事務所を占拠した行為についても、われわれの取材したとおりの事実なら〝違法捜査〟に相当します。しかし東京地検は、この件に関してもいっさい取材に応じません(抗議書も来ていませんが)。逮捕にしろ、家宅捜索にしろ、捜査機関の強制力が法律に基づかないまま行使されることがあるとすれば、一般市民として強い恐怖を覚えます。

 そして、今回、上杉さんが書いた女性秘書に対する「騙し打ち」の事情聴取について言えば―――。

 共稼ぎで保育園に子どもを預けている親にとって、「お迎え」は何よりも大切なことだと思います。それを阻害してまで続けなければならない事情聴取があるでしょうか?
一刻も早い処罰を争うわけもない政治資金規正法違反の立件が、2人の子どもの子育てより優先されるとは思えません。子どもは国の宝です。東京地検はその捜査によって、世の中にどんなメリットをもたらしてくれるのか。税金を費消しているのですから当然、説明の義務があると思います。

 いずれにしても、当該女性秘書にウソを言って呼び出したこと、弁護士へ連絡をさせなかったこと、長時間にわたる取り調べを行ったことなど、いずれも違法・不当な行為です。法曹資格者たる検察官が法を順守しないというのは、いかがなものかと思います。

 わたしは、検察が信頼されない社会はとてもよくないと思っています。しかし、こんなことを繰り返しているようでは、市民の信頼を失うことは明らかです。

 もうひとつ指摘しておきたいのは、昨年3月以降(政権交代の可能性が具体的に見えてきてから)の捜査が明らかに「政治的に偏向している」という点です。検察当局はかたくなに否定すると思いますが、少なくともそう疑われても仕方ないでしょう。

 まず、3月の大久保隆規秘書の突然の逮捕―――。

 当時、検察OBをはじめとする多くの専門家は、「半年以内に確実に選挙があるというこの時期に、政治資金規正法違反という形式犯で野党第一党の党首の秘書を逮捕するはずがない」という理由から、「これは贈収賄やあっせん利得、あっせん収賄など実質犯への入り口だ」と解説したものです。以後、今回と同じく「談合」「天の声」「ゼネコンマネー」といった小沢氏に関する悪性報道が続きますが、結局、検察が起訴できたのは大久保秘書の政治資金規正法違反のみでした。

 しかし検察は、その捜査によって小沢一郎氏を代表の座から引き降ろすことに成功しているのです。

 今回の捜査もほとんど同じ経緯をたどりました。

 強制捜査着手前から小沢氏の悪性情報がどんどん流れ、ピークに達した時点で石川議員ら計3人が逮捕され、小沢氏本人も被疑者として2回にわたる事情聴取を受けました。ふつうに考えたら、小沢氏本人が贈収賄や脱税などの実質犯で立件されることが想定される事態ですが、これも結局は石川議員ら3人の政治資金規正法違反のみの起訴で終わっています。まるでデジャヴーを見るような思いです。

 しかし、この10カ月にわたる「小沢捜査」が小沢氏本人はもとより民主党政権にも大きなダメージを与えたことは間違いありません。検察にそういう意図があったとは思いたくありませんが、今年夏の参議院議員選挙にも間違いなく強い影響を与えることになるでしょう。うがった見方かもしれませんが、検察が証拠を見つけられず、法によって処罰できないからといって、イメージ操作で社会的な制裁を加え、政治的ダメージを与えるようなことがあったとしたら、それは先進法治国家とはいえないでしょう。

 今回、問題となった政治資金規正法違反については、「単なる形式犯」という識者もいれば、「国民を欺く重大な犯罪」という専門家もいます。わたしは、両方とも正しいと思っています。この法律はそれほど「悪質性」に幅があるということです。単なる「記入ミス」「記載漏れ」から意図的な「虚偽記載」、さらに、その意図の内容によっても悪質性が違ってきます。誰が考えても処罰の必要があると思うのは、ワイロ性が疑われるヤミ献金の受け取りです。個々の違反事例がどの程度、悪質なのかの判断は捜査当局にまかせるのでなく、わたしたち自身が国民目線でしっかり検証しなければならないと思っています。検察は、自らの捜査に正統性を与え、手柄を大きく見せるためにも、さかんに「悪質性」の宣伝をする傾向にあります。それは、検察にとってはごく一般的な手口なのです。

 石川議員らの事件に関しても、本当に起訴に相当するものなのか、処罰価値があるのか、さまざまな観点からの検証が必要でしょう。元東京地検特捜部長の宗像紀夫弁護士は2月5日付の朝日新聞(朝刊)に次のような談話を寄せています。

〈政治資金規正法は改正が繰り返されて厳罰化が進み、政党助成金が投入されるようになったことなどで、違反に対する認識が変わりつつあるのは確かだろう。だが、虚偽記載の起訴だけで捜査を終えるのなら、見通しのない捜査だったと批判されても仕方がない。同法違反で簡単に逮捕できるとなれば、検察が議員の生殺与奪を握ることにならないかも心配だ〉

 わたしは、この引用の最後の部分がとても重要だと思います。検察(官僚)が国民が選挙によって選んだ議員(政治家)の生殺与奪を握る社会がいいのかどうか。答えはおのずと明らかです。もちろん、検察にとって政治家の悪事を暴き、法に基づき適正な処罰をするのは重要な役割です。しかし、その場合は誰にも文句を言えないような犯罪事実を見つけ出し、誰にも批判されないだけの証拠を集め、正々堂々と公判請求するのが検察官としての矜持ではないかと思います。

 もちろん、わたしたちは小沢氏個人を擁護するためにこのようなことを書いているわけではありません。「小沢とカネ」に関する新たな疑惑や不正事実をつかんだら、検察より緻密な取材で批判・追及することになるでしょう。上杉さんが弊誌でたびたび指摘するように、検察が権力なら、小沢氏も権力の側の人ですから。

 今回、小沢氏に関して指摘されているさまざまな〝疑惑〟は実は、10年以上前から雑誌メディアで追及されてきたことばかりです。東北地方の談合に関する問題はジャーナリストの横田一さんらが1995年から「週刊金曜日」でキャンペーンを張ったもの、また政治資金団体による不動産購入など、いわゆる金脈問題については松田賢弥さんが主に「週刊現代」誌上でず~っと追及してきた話です。いずれにしても「小沢金脈」の全容解明は、検察ではなくジャーナリズムの仕事だとわたしは思っています。

 なぜ、小沢氏は不起訴で終わったのか。小沢氏周辺が大物検察OBを使って検察首脳と裏取引をしたという情報が、まことしやかに出回っています。もしこれが本当なら、「検察も小沢も」一蓮托生ということになりかねません。その真偽の確認もわたしたちジャーナリズムの仕事だと思います。民主党政権が今後、取り調べの可視化などを本気で進めるのか。みなさんと一緒に監視していきたいと思います。

 そんなわけで、九州出張から帰ったわたしは、東京地検の谷川氏のところへ電話を入れました。しかし、石川議員らの起訴でさすがに忙しいようでなかなか連絡が取れません。その間も、各方面から「いったいいつ『出頭』するのか」というお問い合わせをいただき、申しわけありませんでした。結局、谷川氏とは連絡が取れずじまいで、代わりに弊誌記者の新たな取材申し込みに対して広報官を通じて以下のような返事を受け取りました。

〈谷川次席から山口編集長に来庁していただきたいと連絡をさせていただきましたが、山口編集長が所用で来られないということでした。そのため、抗議の意を速やかにお伝えするために、2月3日に抗議書をFAXで送らせていただきました。抗議書はすでにお送りしていますので、現時点でご足労いただく必要はありません。また、改めての取材には応じかねます〉

 すみません、これが結末です。こちらも今週の締め切りに入ってしまったため、これ以上のツッコミはしていません。

 みなさん、お騒がせして本当に申しわけありませんでした。

 なお、来週発売号で、上杉隆さんの「東京地検の『抗議』に抗議する」を掲載します。ぜひ、ご覧ください。

            山口一臣

 出典http://www.wa-dan.com/yamaguchi/






マスコミの自作自演

2010-02-06 08:44:24 | 政治・社会
 2月5日(金)晴れ 

 空気は冷たく、二階の屋根に干した布団に寝て日向ぼっこをするわけにもいきません。自転車で遊びに行くのも無理です。今日もラジオで国会中継を聞きながら布団に入って冬眠です。

 高知県東洋町の澤山町長のブログに新聞記者と新聞記事を告発する気迫のこもった文章が載っています。

  新聞記者らの「騒然」事件http://sawayama.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-e29f.html


 朝、毎、読、高知の記者が町議選の開票場に侵入し、騒いだ挙句、<自らの新聞で会場が「騒然」となったといって町選管を大見出しで非難する記事を書いた>というのだ。

 澤山さんはこれらの新聞社に公開質問状を送り届けているらしい。「誠意を持って応対しないなら、私はたとえわが身が満身創痍になっても、報道機関の不正については容赦しないだろう。私は、なすべき事をしなければならない」と宣言している。記者らの公選法違反の行為を刑事告発する用意があるということだろう。

 この事件は現代のマスコミの姿をわかりやすく私たちに教えてくれている。ニュースなどといって流されている情報の多くがマスコミの加工製品であり、自作自演のでっち上げということもある、ということだ。

 そういう社会で生きていることを自覚し、何が真実であるかを見抜く市民の目を磨いていくことがますます大事になっている。

 澤山さんは長年にわたって市民オンブズマンとして活躍してきた人だ。市民の立場から行政や企業の不正を監視告発する運動だ。いま、町長になってもその精神を堅持し、現代社会の巨大な権力となり果てたマスコミに立ち向かっている。

 インターネットという新しい武器が私たちには生まれた。この武器を活用しながらマスコミの情報支配に立ち向かう澤山町長を応援していきたい。


 



樋渡利秋・検事総長は引責辞職せよ

2010-02-05 09:50:24 | 政治・社会
 2月4日(木)晴れ

 寒い一日で昼食のためうどん屋にいったほかは冬眠状態でした。闘病する友人を電話で励ましたり、国会中継を聞いたり…。

 そこへ朝青竜引退のニュース。残念ですが「運命」(本人の言葉)かな。白鵬の涙の会見が印象的。「横綱の分まで頑張る!」。

 横浜事件の刑事補償決定(横浜地裁)のニュースに続いて小沢民主党幹事長「不起訴」の検察庁発表があった。これは検察の大黒星だ。
 
 横浜事件の「決定」を伝える新聞記事です。

 横浜事件http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100204k0000e040040000c.html?link_id=RAH01

 警察と検察のでっち上げに裁判所が与した権力犯罪であったことが60年以上かかって認定されました。
 国民の税金で刑事補償金を払って、はい、すみました、で終わらせてはならないと思います。しかしながら、警察庁長官、検事総長、最高裁長官などの責任者は記者会見を開いて謝罪する気配すらありません。
 国会は国権の最高機関としてこれらの者を呼び、責任の所在を明らかにするとともにえん罪防止の手立てを講じなければなりません。

 足利事件の記憶が冷めないうちに集中審議を行い、犠牲者たちの苦しみにいささかでも報いたいものです。「鉄は熱いうちに打て」です。

 ●取り調べの可視化 ●自白調書偏重の裁判の是正 などのほか ●検察官適格審査会(参考http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/4e17bd1577633247abbcdad0bf34b1f2)の適確な運営などにも取り組むべきです。

 小沢幹事長にかかわる事件についてはぼくはこうとらえます。

 検察は、不確実で怪しい情報に基づいて、政権交代のリーダーにゼネコンからの裏献金疑惑ありと,見込み捜査を大々的に行い、マスコミを総動員して刑事被告人に追い詰めようとしたが、証拠らしいものをついに発見できず、見事に大失敗を犯した。

 国民が政権交代を選び、明治以来の官僚政治にメスを入れようとした矢先に検察庁が犯した大失態といわなければなりません。その政治的打撃は大きく改革の勢いをそぎ、政権交代の価値を貶めました。

 僕の意見、憤怒、提案など。

 ●検察は権力情報の垂れ流し(リーク)はやっても、正式な発表はなぜこそこそとやるのか。TVカメラの前で堂々と開かれた記者会見を行い、国民の疑問批判にこたえなければならない。

 ●検察は『週刊朝日』の記事に抗議したり、編集長や執筆者に呼び出しを掛けたりしているというが本当か。国民の批判には答えず、自分の気に食わない報道には恫喝を加える。こんな輩(やから)を引っ張り出して公開の席で対決する必要がある。

 週刊朝日http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010020301000948.html

 週刊朝日2月12日号 検察暴走! 子ども”人質“に女性秘書「恫喝」10時間
http://honnosense.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-7dd4.html  

 ●民主党はこんなことをされて、なぜ?黙っているのか。党としての見解をなぜ表明しないのか。


 ●先に挙げた司法制度の改革のほか、民主党は企業団体献金を即時廃止し、政治腐敗の根源を断つべきだ。政権を取ったら一番先にやらなければならないことだ。

 ● 樋渡利秋・検事総長は責任を取って辞職せよ!


 

猿山の理事選挙

2010-02-04 08:46:33 | 政治・社会
 子どもの時に相撲ごっこをして遊んだせいか、僕は相撲が好きだ。家にいれば大相撲のTV観戦を欠かすことはない。

 だからか、相撲協会の理事選挙騒動には関心があった。

 周知のニュースだがよかったら読んでみてください。

 安治川親方が退職撤回=立浪一門にも残留http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100203-00000255-jij-spo

 ボスどもが談合して無投票に持ち込む、選挙になったら村々で票割りして造反者を出さないように監視する。造反者は村八分にする。

 つい最近まであちこちで行われていたことである。さすが国技、「伝統」の世界である。21世紀の政権交代の時代の流れも、ここにはまったく影響がないのか。
 ちょっと違ったことは知らないのは猿山のご仁ばかりで実は衆人環視のただなかでこの「選挙」が行われていたということである。

 こんな選挙は無効に決まっている。黙認してきたのだがばれてしまった以上、文部科学省は選挙のやり直しを命じるべきだ。だめなら財団法人の認可を取り消せばよい。

 NHKはこんな不法な行為をくりかえす団体の興業に膨大な放送権料を支払ってはならない。役員改選が公明公正に行われるまで大相撲の中継をやめるべきだ。
 ファンとしてはさびしいが致し方のないことだ。そうでもしなければこの連中は先細りの利権にぶら下がったままの自己の姿に気づくことがあるまい。

 僕は子どものうちからゴルフをやらせる親はどうかしていると思っている。それを助長するNHKの放送には虫唾が走る。

 一方で、子どものうちから相撲に親しむ環境を作れないかと考えている。地域の取り組みが肝要だが、小学校に土俵を作ることから始めたらと思う。

 大した根拠があるわけではないが子どものころ遊びの一つだった相撲は何となくいい感触を僕の中に残している。取っ組み合いの喧嘩はしなかったが相撲のおかげで友人たちの体温のぬくもりを今も感じることができる。

 相撲の世界で生きている人たちには子どもたちの世界に相撲をよみがえらせる努力が求められる。貴乃花が何を考えているのか、僕にはわからないが取り組んでほしいことだ。

 朝青竜が場所中に朝まで飲み歩き泥酔したなどということは暴力行為があろうが無かろうが、それだけで醜態をさらけ出したことだ。必要な処分を下せばよい。
 
 しかし、肝心の理事会にそんなことができる社会的な正当性も能力もない。ここはせめて選挙のやり直しから始めるべきではないのか。

 その際、大関・横綱に認められているという選挙権をなぜ外国人だからといって白鵬や朝青竜などに認めないのか、その根拠も明らかにしてもらいたい。

 

平沼赳夫議員の差別発言を許してはならない

2010-02-03 18:57:32 | 政治・社会
川越は1日夜から雪になりましたが降雪量は大したこともなく2日昼ごろには道路の雪も自然に消えました。でも寒いことには変わりなく、ふるさとの湯に連れて行ってもらった後布団に入って国会中継を聞きました。ほとんど何の緊張感もない「代表質問」と「政府答弁」の連続でこれこそ「無駄」。

 やや旧聞に属しますが僕が許してはならないと思った政治家の発言があります。どういうわけか、国会では問題になっていません。こんなことでいいのでしょうか。


 平沼赳夫氏:蓮舫議員の仕分け批判「元々日本人じゃない」
      
          (毎日新聞 2010年1月17日 20時25分)
 
 平沼赳夫元経済産業相(岡山3区)は17日、岡山市内で開いた政治資金パーティーのあいさつで政府の事業仕分けを批判し、仕分け人を務めた民主党の蓮舫(れん・ほう)参院議員について「元々日本人じゃない」と発言した。

 平沼氏はあいさつの中で、次世代スーパーコンピューター開発費の仕分けで蓮舫議員が「世界一になる理由があるのか。2位では駄目なのか」と質問したことは「政治家として不謹慎だ」とし、「言いたくないが、言った本人は元々日本人じゃない」と発言。「キャンペーンガールだった女性が帰化して日本の国会議員になって、事業仕分けでそんなことを言っている。そんな政治でいいのか」と続けた。

 平沼氏はパーティー終了後の取材に対し、「差別と取ってもらうと困る。日本の科学技術立国に対し、テレビ受けするセンセーショナルな政治は駄目だということ。彼女は日本国籍を取っており人種差別ではない」と説明した。

 蓮舫議員のウェブサイトによると、蓮舫議員は67年、台湾人の父と日本人の母の間に生まれた。当時は父親が日本人の場合にしか日本国籍を取得できなかったが、改正国籍法施行後の85年に日本国籍を取得した。【石川勝義】


 蓮舫議員の政治活動を批判する自由はだれにもあります。しかし、その際なぜ「元々日本人じゃない」などとその出自をあげつらう必要があるのでしょうか。これでは「もともと日本人じゃない」者は日本の政治に口を出すなと言っているのと同じです。ルーツを攻撃して口封じをしているのです。こんなことを許していいはずがありません。

 蓮舫議員のルーツを調べてみました。

 
 台湾人で、主に日本の企業との間で貿易業を営んでいた父:謝哲信と、日本人で、「ミス資生堂」と称された母:斉藤桂子の長女として誕生した(1967年11月28日 )。(略)

1985年に改正された日本の国籍法が「父母両統主義」であるため、国際結婚によって国籍の異なる両親から日本国内で出生した蓮舫は、同年の法改正以降台湾(中華民国)籍および日本国籍の両籍を保有することとなった。法改正以前を含め、中等部・高等部在学中においては、父方の姓を用いて「謝蓮舫」を名乗り、高校在籍中および青山学院大学進学初期に、「謝蓮舫」名義で芸能活動を行っていた。

 その後、改正国籍法が定める、本人の意思で国籍を選択し多重国籍状態を満22歳までに解消する義務規定により、青山学院大学進学に際して18歳時に自身の生活基盤である日本国籍を選択、同時に母方の姓を用いて「斉藤蓮舫」に改めている。その後は、対外的に改姓による混乱を避ける目的で、もっぱら名のみの「蓮舫」で芸能活動を展開した。本人は、改正戸籍法に基づく国籍選択と表現せず、「帰化」したと表現している[要出典]。
  出典http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%93%AE%E8%88%AB

 国際結婚をした女性などの長い闘いの結果、1985年、日本の国籍法は父系血統主義から父母両系血統主義に改められました。母親が日本国民の場合も生まれながら日本国籍を受け継ぐことができるようになりました。二重国籍を持つことも認められますが22歳までに国籍選択をすることになっています。

 蓮舫さんは1967年の生まれですが経過措置の適用を受け18歳の時に日本国籍を選択したとのことです。「帰化」手続きによる国籍取得ではありません。その際、お母さんの戸籍に入ったため(お父さんは外国人のため日本には戸籍がない)斉藤蓮舫と戸籍名が変わったようです。

 平沼議員たちが作った日本の法律に従って母の国籍を選択して日本国民としての権利を獲得したのです。そのような人を東京都民が国会議員(参議院議員)として選んだのです。

 2004年参議院議員選挙 東京選挙区

  中川雅治 57歳 自民・新 当 1014293
  小川敏夫  56歳 民主・現 当 991477
  蓮舫    36歳 民主・新 当 924643
  沢雄二   56歳 公明・新 当 827091
  青島幸男  71歳 無所属・元 × 596272
 今村順一郎 45歳 共産・新 × 453287
  増元照明   48歳 無所属・新 × 381771
  中川直人 47歳 社民・新 × 176289
  上田哲 76歳 無所属・元 × 165551
  松村久義 55歳 諸派・新 × 10479
  又吉光雄 60歳 諸派・新 × 8382

  出典http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Bull/6451/04sangiin_tokyo/


 蓮舫 さんは時代の先駆けともいうべき人です。

 国際結婚が普通になって二つ以上の民族的ルーツを持つ人が増えてきました。ぼくの知り合いの中には父(日本国籍)は韓国と日本、母(オーストラリア国籍)はアイルランドにルーツを持つという子ども(日本国籍)がいます。こうした子供たちも将来、蓮舫 さんのように国会議員として活躍してくれるかもしれません。

 いいじゃありませんか。閉塞感のある社会に新たな息吹を注いでくれるかもしれません。

 日本は否応なしに多民族国家になっています。ならば多民族が共生できる社会の仕組みを国会議員が先頭に立って意図的に作っていかなければなりません。国籍法を父母両系に改めたのはその第一歩でした。

 平沼議員と蓮舫さんは議員として対等な存在です。議論は自由ですが、ルーツを攻撃して議員としての行動を非難することは国会議員の資格を欠いた行為といわなければなりません。反省・謝罪するのでなければ国会議員を辞職すべきです。

 可能性の豊かな若い議員へのこのような攻撃を座視することは日本社会に根深い単一民族国家観を増長させ、民族的差別を温存助長させることにつながります。

 平沼議員は「真・保守政策研究会」や「正しい日本を創る会」などを主宰しているようです。

 こんな発言をして省みることのない人の「真・保守」や「正しい日本」とはどんなものでしょう?

 あきれ果ててものが言えません。僕には私たち日本人の伝統や矜持(きょうじ)を貶(おとし)める卑劣極まりない貧相な人間に見えます。

 

 




投書・「もっと簡易な帰化制度望む」

2010-02-02 09:59:55 | 在日コリアン
 「朝日新聞」の「声」欄に私たちの主張に近い投書が載っていると友人が知らせてくれました。伊豆の旅から帰って土曜日に市立図書館に行ってコピーしてきました。

 我が家では3年前から新聞の定期購読をやめ、僕は必要に応じて図書館で読みます。
 さてこの投書を読んで皆さんはどんな感想を持たれるでしょうか? 


  もっと簡易な帰化制度望む (「朝日」投書欄 2010・1・25)


会社員 柳 智成 (川崎市多摩区 40)

永住外国人に地方参政権を付与する法案についての反対意見が一部に根強くある。
僕の祖父母は80年前に日本の植民地支配による朝鮮での生活苦から渡日した。

 そして2世の両親が日本で生まれ、3世の僕も、4世の娘も、この日本で生を受けた。
日本語を母語とし、日本の文化を自らのアイデンティティーとして育った僕らは、いまだに、そして永遠に、外国人でよそ者だ。

僕の祖父母のような、歴史的経緯のある永住外国人や定住外国人の子孫には、地方参政権付与などその場しのぎの政策ではなく、日本国籍を取得する権利にこそ、深く踏み込んで論議してほしい。現在1年近くかかる手続きを、例えば書類一枚で認められるような、国籍を取得したい人にとって簡易な帰化制度に変えていただきたい。現状では精神的なハードルが高すぎる。

日本は、勇気をもって多民族国家への道を歩み、「日本国民」の枠組を大きくしていただきたい。それこそが在日韓国・朝鮮人に対する歴史的贖罪であり、責任の一つの取り方である。

 
 ≪ぼくの感想と意見≫

 ①「やっと載ったか」

 こういう意見の持ち主は在日コリアン3世に無数存在するはずです。僕の近くにも少なくありません。それがなかなかこういう形で社会の表面に現れ出ないのです。

 投書する人がいないのか、新聞社が載せないのか。

 『権利のための闘争』(イェーリング)という本を大学に入ったばかりに読みました。「法学概論」という授業で磯野誠一先生に勧められたのではないかと思われます。

 新しい権利を獲得しようとするのですから「闘う」ほかに方法はありません。「闘う」といっても言論が自由な時代の立法運動です。政治家や官僚が読み、社会への影響力もある、「読売」「朝日」「毎日」などへの投書は有力な「闘い」の方法です。

 この問題で僕も投書したことがありますが「不採用」でした。肝心なのはやはり当事者である在日コリアン3・4世です。この方に続いてほかの新聞にもどしどし投書してほしいものです。

 民団の主張(「外国人地方参政権の獲得」)が「在日コリアン」の主張だとたいていの政治家やメディアのリーダーは思い込んでいます。

 ②「書類一枚」

 これは説明が必要です。「特別永住者」については身分にかかわる情報は日本の法務省が一番しっかりした情報を持っています。たとえば韓国の「戸籍」には自分の名前さえ無い人が多いのです。そういう人に戸籍謄本を求めても意味がありません。日本の植民地時代から日本に在住した人・及びその子孫に限り、資格審査をしたうえで「特別永住」を認めているのですから、これらの人々については外国人登録証明書一枚で十分なはずです。

 現行の帰化手続きではいろいろな書類の提出を求めていますが、少なくとも特別永住者については無意味なことです。

 ③「帰化」?

 この方は「帰化」の簡易化を求めていますが私たちは届け出による国籍取得(国籍取得権)を求めています。

 「帰化」は法務大臣の「許可」があって初めて認められます。
 かつて日本国民であった者またはその子孫である特別永住者については本国の独立に際し、本人の国籍選択権を認めるという国際法の常識を遅まきながら適用すべしというのが私たちの主張です。

 2001年の自公などの法案はこの考えに立つもので「届け出」と同時に国籍取得が実現することになっています。ここのところは問題の本質(歴史的責任)にかかわるところですから十分に議論されることが必要です。

 川越だより・太田議員の誠意http://blog.goo.ne.jp/keisukelap/e/7442171c64921c8f58cebb53664c8ae7

 







古希の祝い

2010-02-01 06:00:24 | 友人たち
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 昨夕(1月31日)、お隣のMさんご夫婦を招いて、Mさんの「古希」の前夜祭をやりました。Mさんは今日(2月1日)が70歳の誕生日です。

 昭和15年(1940)に岩手県和賀郡西和賀町湯田に生まれ、(山)猟師や土建業者として活躍した後、関東で暮らすこととなりました。僕と同じ1941年7月生まれの奥さんも同郷の人です。

 ふるさとの言葉をそのままに使って生活されています。料理も基本は奥羽山地の伝統を引き継いでいます。「東北」にも山村の生活にも縁の少ない僕には本当に大切な先輩です。

 70になる今日からは「おまけ」と思って生きるそうです。そうはいっても今でもパワーシャベルやブルドーザーにかけては右に出る人がいない現役労働者です。その誇りが元気の秘密でしょう。

 若い時に小沢一郎さんの選挙にかかわって供応を受けた疑いで捕まりそうになったことがあります。それでも、ああいう政治家がこの日本に一人はいたほうがいいといわれます。これは僕も同感です。

 妻と奥さんの手料理とMさんの故郷から届いたどぶろくで仕事から帰った娘を含める5人で祝杯をあげました。

 Mさんの生まれた西和賀町の現在の積雪量は1m余りのようです(役場付近)。

 http://www.town.nishiwaga.lg.jp/index.cfm/10,7268,102,html

 山岳部はどうなっているのでしょう。2月になると山の雪が固くなるので営林署の許可を得て一年分の薪の切り出しをやったそうです。

 クマ猟は4~6月。今でも心が痛む体験があるそうです。
 母熊を撃ッた瞬間のことです。親は小さな小さな子熊をはるかかなたにゴムまりのように放り投げて倒れたというのです。

 自分の命の瀬戸際に子を助けようとする本能が働くのでしょうか。Mさんのやさしい目はこのような体験の積み重ねの中で作られてきたものに違いありません。

 
 クマ猟http://www.watv.ne.jp/~koo-/