ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




あのう、つかぬことをお訊ねしますが・・・、自転車にはいつ頃から乗れましたか?

僕は、少々遅くて小学校の3年に上がった頃だったんですよね。

次々と乗れるようになっていく(あるいはすでに乗れていた)友達たちの手前、「まだ乗れないんだ」とは恥ずかしくてどうしても言えなくて。時々、止めてある友人の自転車があると「ちょっと乗らせてー」(←乗れないのですが(笑))と、それとなくバレないように、こっそり練習しておりました。それでも、どうしても乗れるようにならなくて。

「・・・きっとこのまま僕は、もう一生自転車に乗れないんだ。まさかこのトシで補助輪つけて走るわけにもいくまい。恥ずかしすぎる。しかし、乗れないものは、乗れないのだ。」と、もう半ば諦めておりました。そう思ってから当分の間、もう自転車には近づきもしませんでした。子供なりにも、きっとそれ以上自尊心が傷つくのは嫌だったんでしょうね(笑)。

しばらくたったある日、いつもの公園で。性懲りも無くまた止めてある友達の自転車にまたがりながら「ちぇっ。やっぱり、乗れるようになりたいなぁ・・・自転車。でもなぁ・・・。あーあ、なんで皆んなはこんな不安定なものに倒れもせずに乗れるんだろ。」とハンドルを見つめ、ただただ、乗れる友達を羨ましく思っておりました。

その時、公園に他の学校の子供が何人か遊びに来たんですね。見ると、中には女の子もいたりして(笑)。だから何だっていうことは無いんですが、・・・いや、あるのよ、これが(笑)。とにかくね、ここは何とか、ひとつ、その・・・。もちろん、いまさら自転車に乗れることがとスゴい、なんてことはこれっぽっちも無いわけなんですが(笑)。

その子供達のそばで(←僕も子供ですが)、いつものように乗れるふりをして、ストッパーを外して、足で勢いをつけて蹴りだして、ちょっと進んだところで、やおら両足をペダルに。そして、ぐいっと、踏み込みました。たのむ、行け

・・・でもね、それまで一度も乗れなかったんですからね。

「くーっ、やっぱり乗れないもんは、そう簡単には乗れな・・・」

くいっ、くいっ。ペダルが一回転、二回転、三・・・!

(自転車の絵文字はないのかっ(笑))

「・・・。こ、転ばない!?」

ものすごくフラフラはしてましたが、とにかく、車輪がちゃんと廻ってる!足が地面から離れたまま、とにかく前へ進んでるじゃあありませんか

えぇ、この時の感動は、今でも忘れませんとも(笑)。

もう僕の頭には、友達や、他の学校の子たちのことなど、もうこれっぽっちもありませんでした(勿論、そもそも僕のことなんて最初から誰も見てもいなかったはずですが(笑))。「実は今の今まで乗れなかった」、とは誰にも言えませんからね(笑)、ここでも、さも何事もなかったかのように、ただひたすら、グルグル、グルグル、ずっーと公園の中を周っていました。

「(わーい、わーい)」

これが、出来なかったことが出来るようになるってすごい!楽しい!って事を、自分ひとりで学んだ、最初の出来事だったかもしれません

人間、本当にやりたい思っていたら、たいがいのことは出来るようになるもんなんですよね

それがね、たとえ、ハタから見たらフラフラしてたとしても、別にいいじゃないですか。嬉しいものは、嬉しいのだ(笑)。

そーそー、なのでね(笑)、今でも、子供が自転車に乗っているのを見ると、まずは「スゲー」って、・・・尊敬しちゃうんですよね(←クセ。(笑))。そして「あれ?自転車で行かない?」って言う友達に「うーん、い、・・・いいや!今日は歩きで。」って言った憶えのある僕としましてはですね(笑)、自転車の友達たちの後ろを一生懸命足で走りながら付いていっている子なんて見たらね、これはもう・・・涙ものなわけですよ(笑)。「がんばれー!」

今日は、実にいいお天気でしたね。写真は、夕方、知らない町の裏路地にて。

ではー。



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