ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




前に、とある音楽専門誌のインタビューで、日本の有名な作曲家兼編曲家(主にクラシックや現代音楽を専門にされている方。でもテレビや映画音楽、ポップスなどでも活躍されている方)が、

「私は、どんな音楽でも『それが、どうして気持ちいいのか』、全て理論的に説明できるんですよ。」

と言っているのを読んで、「そんなー、ほんとかいなー?」と思ったことがありました。

 

このところ、ジャズ(含むポピュラー一般)の音楽理論に関する本などを読んでいます。友人に「これはいいよ。」と、薦められた一冊なのですが、これが、もの凄く面白くって。まるで良く書かれた推理小説でも読んでいるように、もう先が気になって、止まらないんですよ。「え、えっ?そうなの?そうなのの?それで、それででで?」

英語で書かれたものなので、まぁ僕の場合、時間の半分は本、残りの半分は辞書を眺めているようなものですけど(笑)、それでも今まで読んだ数冊の理論書(翻訳されたもの)とは、視点の置き所、解釈の斬新さ、説明の簡略かつ巧妙さ全てにおいて、別格といいますか、なんと言いますか、・・・なので、はるかに理解し易いんです。ポピュラー音楽の本場アメリカで、その本場の言葉で書かれたものは、やはりダイレクトだなー、といった感じでしょうか。(しかし、どうしてこれをもっと上手く翻訳できないのかなぁ。)

250ページほどある全体の、僕が読み終えているのはまだ現在約200ページほどなんですが、それでも先述の音楽家が、「理論的に説明は出来ます」と言った意味は解る様な気がしてきます。

もっとも、「なぜ気持ちいいかが説明できる」のと「気持ちいい音楽が作れる」というのは、当たり前ですが、イコールではありません。音楽は理論だけで出来ているわけでは決してないですからね。もっともっと色々な、沢山の要素が複雑に絡み合って、出来ているのですからね。理論を越えた経験論、なんてのが実は一番大切だったり。そこらへんは、大前提です。

でも、学ぶ、と言うと少々固いですが、まぁ、何に関するものでも同じでしょうけれど、ものを深く知るには、まずその構造や成り立ちや特徴を、理論的に理解するのはやはり一つの道かと思います。

クルマが好きなら、エンジンの構造やら、空気抵抗やらを知ると、もっと走る事が面白くなる。カメラが好きなら、露出やシャッタースピードについて知ると、がぜん写真の幅が広がる。料理が好きなら、子供が好きなら、今のその仕事が・・・何でも同じですよね。

ですから、音楽も。もうね、知れば知るほど、ってやつですね。ほんと、面白いです。読んでて、ワクワクするんですよ

もっとも・・・250ページほどある全体、と言いましたが、これはもっと大きな理論全体からしたら、まだまだほんの基礎部分、なんです。僕が自在に楽しく、「これはねー(笑)」って説明できるようになるには、先はかーなり長い(笑)。でもね、なんでもこの基礎部分ってのが、思いがけず面白いのですね。知ってそうで、実はちゃんと知らなかったなー、なんてことがゴロゴロと出てきます(笑)。

なぜ僕達の目には、赤いものが赤く、青いものが青く、黒いものが黒く見えるのか。

なぜマイナースケール(短調の音階)は、ちょっぴり切なく、悲しく感じるのか。

どちらも、最近学びました(笑)・・・今までよりも、ちょっとばかり、深くね

うーむ、はやく次も読みたいが、・・・そろそろ、ぷしゅもしたい(笑)。これもなかなか、難問じゃ(笑)。

では。



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