怪しい中年だったテニスクラブ

いつも半分酔っ払っていながらテニスをするという不健康なテニスクラブの活動日誌

日比谷野音の岡林信康

2007-12-01 16:33:25 | Weblog
NHKの衛星放送で日比谷野音の岡林信康コンサートを22時30分からやっていました。NHKで岡林、かつてNHKを強烈に皮肉った歌を吉田日出子と一緒に歌い(当然放送禁止)、そういう過去から信じられないような組み合わせなのですが、久しぶりの岡林を楽しみに見てみました。
現れた岡林は髪はバックで妙にテカっていました。もう60超えているんだからなあ。デビュー40年なんですよね。36年ぶりの日比谷野音。36年前の日比谷野音の狂い咲きコンサートはレコードを持っています。オープニングはエンヤトットで始まって、山谷ブルース、チューリップのアップリケ、そして今日を越えてに自由への長い旅と続きます。たまに写る観客はみんな中年以上。禿げていたり場違いの背広姿りで、どうも乗り切れないみたいなのです。それでも昔懐かしい曲をやると乗りが違うみたいなのですが、この選曲はどうしてでしょうか。演奏しなかった曲はどうしてと考えてしまいます(放送に際してテレビ局で勝手に編集したのでしょうか)。
26番目の秋からは演歌となっていくのですが、岡林の声はいいのですが声量はいまいち。自ら言っていましたが、うまいとか下手とかではなくて味で勝負するフォークの神様なのでしょう。途中で歌った上林小学校の校歌がちゃんと岡林節になっていて意外によかったのですが、その後歌った流れ者が一番よかったのではないでしょうか。
岡林の演歌とかエンヤトットを聞いても、それなりに乗るのですが、岡林でないといけない理由もなく、こんなになっちゃってしまって(どんなんや)という思いが強いのです。岡林の歌を聞いていると胸がきゅんとなる切ない思いに浸るのではなく、あの時代に生きていたという時代への悔恨に浸ってしまうのです。あの時は岡林でないといけなくて、彼は神様だったのです。会場を埋めている中年のおじさんおばさんも神様を見に来ているのであって、のりのいい演歌を聞きに来ているのではないでしょう。
金曜日とか土曜日の夜はたまに衛星放送でなかなかテレビで見れない人たちのコンサートをやっていて家族が寝静まってしまっている中で、おじさんは一人涙しているのです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする