先日2月14日(金)、愛媛県総合教育センターでパネルディスカッションを行った。
テーマは、「これからの社会に生きる愛媛の若者をどう育成していくか」
育ってほしい若者像を思い描いてみた。
考えついたのが、「ふるさとを生き生きと語れる若者」。
そこで思いあたる若者がいる。
彼は、私と同じ平礒生まれ。
三崎高校2年生の時に書いたスピーチが感動的だった。
『 今僕がここに居る理由
あなたを一番やる気にさせるものは何ですか?
ボーイフレンドやガールフレンド?友達?それとも将来の夢?
僕の場合、それは僕の祖父母です。
祖父母は僕に生きがいを与えてくれるのです。
どうして祖父母かって?
僕は6歳のときに父を、11歳のときに母を無くしました。
13歳までは母方の祖父母と一緒に暮らし、その後、父方の祖父母のところに引越しました。
それ以来ずっと、父方の祖父母が僕の面倒をみてくれています。
ここまでは、悲しい話に聞こえるかもしれません。
ええ。確かに、辛いこともありました。
しかし、この話は決して、最初から最後まで全て悲劇なわけではないのです。
僕の祖父母はみかん農家を営んでいるのですが、もう結構な歳です。
僕が初めて祖父母のところにやってきたとき、祖父は僕にこう言いました。
「80になるまではがんばらないけんな。」
それはつまり、僕が高校を卒業するまで働き続けるということを意味していました。
驚きました。
祖父はすでに引退してもおかしくないほどの歳だったのに、それでも働き続けることを決意してくれたのです。
僕を育てるために。
僕は今年、高校2年生になりました。
先生たちは僕に進学を薦めます。まぁ…僕はデキるやつなのでね。
でも、僕の夢は一刻も早く祖父母と一緒に働くことです。
彼らの生活を楽にしてあげたいですから。
そして、難しいことはわかっていますが作りたいのです。
自分たちの手で、新しいブランドみかんを。
もちろん大学が大切だということはわかっています。
けれど、僕の心が言うのです――祖父と一緒に山に行きなさい、と。
これは成長の物語です。
選択の物語でもあり、愛と尊敬の物語でもあります。
僕の祖父は厳格な人で、叱るとき以外に、あまり多くを話しません。
けれども、祖父は一生懸命働くことの大切さを僕に身をもって教えてくれます。
やればやるほど成長する。
力を注げば注ぐほど良いみかんができる。
これって人生も同じじゃないですか?
祖父は、学校では学べないことを僕に教えてくれます。
それは数学のテストで高得点を取ることでも、英文法を覚えることでもありません。
土や、太陽や、雨に関すること―自分の手でものを育てることについてです。
それは大地を敬い、愛し、感謝の念を持つことです。
大地だけではなく、僕を育ててくれた人々にも。
じいちゃん、ばあちゃん。
ほんとにありがとう。
俺、じいちゃんばあちゃんの孫でほんとに良かった。
もうすぐだからね。
今度は俺がじいちゃんばあちゃんを支えるよ。』
このスピーチは、平成24年度全国商業高等学校英語スピーチコンテスト愛媛県大会の最優秀賞を受賞し、
全国大会でも述べられた。
本当、すばらしい若者。
彼は今高校3年生。
卒業まであとわずか。
卒業後は、おじいちゃんとおばあちゃんを支えるために農業をする。
ふるさとには、夢がある。
岬人(はなんちゅう)
テーマは、「これからの社会に生きる愛媛の若者をどう育成していくか」
育ってほしい若者像を思い描いてみた。
考えついたのが、「ふるさとを生き生きと語れる若者」。
そこで思いあたる若者がいる。
彼は、私と同じ平礒生まれ。
三崎高校2年生の時に書いたスピーチが感動的だった。
『 今僕がここに居る理由
あなたを一番やる気にさせるものは何ですか?
ボーイフレンドやガールフレンド?友達?それとも将来の夢?
僕の場合、それは僕の祖父母です。
祖父母は僕に生きがいを与えてくれるのです。
どうして祖父母かって?
僕は6歳のときに父を、11歳のときに母を無くしました。
13歳までは母方の祖父母と一緒に暮らし、その後、父方の祖父母のところに引越しました。
それ以来ずっと、父方の祖父母が僕の面倒をみてくれています。
ここまでは、悲しい話に聞こえるかもしれません。
ええ。確かに、辛いこともありました。
しかし、この話は決して、最初から最後まで全て悲劇なわけではないのです。
僕の祖父母はみかん農家を営んでいるのですが、もう結構な歳です。
僕が初めて祖父母のところにやってきたとき、祖父は僕にこう言いました。
「80になるまではがんばらないけんな。」
それはつまり、僕が高校を卒業するまで働き続けるということを意味していました。
驚きました。
祖父はすでに引退してもおかしくないほどの歳だったのに、それでも働き続けることを決意してくれたのです。
僕を育てるために。
僕は今年、高校2年生になりました。
先生たちは僕に進学を薦めます。まぁ…僕はデキるやつなのでね。
でも、僕の夢は一刻も早く祖父母と一緒に働くことです。
彼らの生活を楽にしてあげたいですから。
そして、難しいことはわかっていますが作りたいのです。
自分たちの手で、新しいブランドみかんを。
もちろん大学が大切だということはわかっています。
けれど、僕の心が言うのです――祖父と一緒に山に行きなさい、と。
これは成長の物語です。
選択の物語でもあり、愛と尊敬の物語でもあります。
僕の祖父は厳格な人で、叱るとき以外に、あまり多くを話しません。
けれども、祖父は一生懸命働くことの大切さを僕に身をもって教えてくれます。
やればやるほど成長する。
力を注げば注ぐほど良いみかんができる。
これって人生も同じじゃないですか?
祖父は、学校では学べないことを僕に教えてくれます。
それは数学のテストで高得点を取ることでも、英文法を覚えることでもありません。
土や、太陽や、雨に関すること―自分の手でものを育てることについてです。
それは大地を敬い、愛し、感謝の念を持つことです。
大地だけではなく、僕を育ててくれた人々にも。
じいちゃん、ばあちゃん。
ほんとにありがとう。
俺、じいちゃんばあちゃんの孫でほんとに良かった。
もうすぐだからね。
今度は俺がじいちゃんばあちゃんを支えるよ。』
このスピーチは、平成24年度全国商業高等学校英語スピーチコンテスト愛媛県大会の最優秀賞を受賞し、
全国大会でも述べられた。
本当、すばらしい若者。
彼は今高校3年生。
卒業まであとわずか。
卒業後は、おじいちゃんとおばあちゃんを支えるために農業をする。
ふるさとには、夢がある。
岬人(はなんちゅう)