年の瀬、12月29日。大掃除や正月の準備で忙しい。
そんなときに、父が
「ちょっといいか。一緒に来てくれや。
新しい倉庫がほとんどできあがったけん、見に行こうや。」
我が家のハルサキに建てていた倉庫を、県道の拡張のためにソトガイチに移転させることになった。
県との用地買収交渉から業者との契約、そして施工等、大変困難を伴っていた。
父は、それを中心となって進めてきた。
ようやく前に進み始め、そして完成間近を迎えている。
倉庫の使い勝手を知り尽くした渾身の作。
これまで幾度となく、建設に対するその思いや利便性、そして将来的な可能性を聞いた。
頭だけで考え、経験が伴わない私たちのアイデアとは、比べものにならない。
したがって、全て賛成、応援してきた。
80歳を超えた父が、この倉庫を誰のために、どんな思いで建てたのか。
全ては、後を受け継ぐ者、未来の新たな可能性のためだ。
そのためなら、お金も、その苦労もいとわない生き方。
そんな考え方、生き方をしっかりと感じておきたい。
みかん畑を示しながら、ふるさと平礒の移り変わりと明るい未来についても語ってくれた。
こんな父との限りある時間を大切に思い、楽しんでいる。
岬人(はなんちゅう)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます