
今日は朝から日差しが柔らかく、漸く春の気配が感じられるようになった札幌です。
明日から3月、些か気持ち春めいて久し振りに北海道近代美術館へ出掛けました。
美術鑑賞となれば少しお洒落したいところですが、雪解け道にはゴム長靴が一番

ぬかるんだ道を歩くこと約40分、夏場ならババチャリ15分の距離をテクテク歩きます。
目的は北海道が生んだ抽象画家・難波田龍起(なんばた たつおき)とエミール・ガレ展。
難波田龍起は1905年に旭川で誕生、高村光太郎に薫陶を受けて芸術家を志したそう。
北海道の自然や都市風景をモチーフとして次第に画面の抽象化を強め、内面的な思索を
表現する抽象絵画の世界を切り拓いた…と、パンフレットに書かれていました。
展示されている作品は、どれも色彩豊かで幻想的、抽象画の魅力を堪能させてくれました。
「絵に詩(うた)い、絵で想う」とタイトルにあるように、画家であり詩人でもあった作者が到達
した境地を、僅かながら垣間見た想いがしました。
もうひとつのエミール・ガレ展は、19世紀末アール・ヌーヴォーのガラス作品。草花や昆虫を
刻んだ優美なガラスたちが並んでいました。繊細で華奢で豪華なアール・ヌーヴォー大好き

少し古びてくすんだ色彩が時代を感じさせ、これまた魅力を発するガレの世界を楽しみました。
ひと足早く春を満喫した、そんな満足感いっぱいの美術展でした。