今春からNHKプレミアムで放送している紀行番組、『世界で一番 美しい瞬間(とき)』
世界各地の、その場所が最も美しく輝く瞬間とその地に生きる人々の物語を紡いでいく番組です。
今迄に放送された世界の美しい瞬間や人間ドラマを通して、様々な多様性や価値観を知りました。
人間の誇り・祈り・想い・歓びなど、民族や宗教の違いはあっても人としての願望は共通点が多く、
最近の殺伐としたニュースが多いなか、一幅の清涼剤として心を潤わされます。
特にかつて訪れたことがあるベネチアやウィーン、シチリアの風景や風習に懐かしさを感じ、一瞬
タイムトリップして楽しみました。
中でも感激したのは、ニュージーランドの「星降る村~“天の川”輝く瞬間」です。
高感度カメラによる映像は思わず息を呑む美しさでした。モロッコの砂漠で観た満天の星を思い出し
あの愉快だったガイドやドライバーたちは元気でいるだろうか、久し振りに旅行写真を引っ張り出して
眺めてしまいました。
「大草原が萌ゆるとき~チェコ・南モラビア」も、美しく平和な光景に感激しました。
かつてチェコを旅した時はクリスマスシーズンだったので、曇天の寒々しい街並みが印象に残って
いましたが、春を迎えて一面に広がる草原に豊かな大地の恵みを見ました。プラハの春と言われる
長い困難な季節(とき)を経て、いま萌ゆる瞬間(とき)を迎えたのでしょう。
4月から始まった此のシリーズは、ほかにもポルトガル・マデイラ島やドバイ、ノルウェイなど、普段
あまり取り上げない珍しい土地の風習を魅せてくれるので楽しみにしています。
毎週木曜日21時からの放送で、今夜は「ロマンチック街道の“宝石”輝くとき ローテンブルク」です。
おとぎ話に出てくるような中世の木組みの街を舞台に、繰り広げられる4日間の祭り。此の街を築き
守ってきた人々の栄光と苦難の歴史…、さて今夜はどんな物語を魅せてくれるでしょう、楽しみです。