フルール・ダンテルディ

管理人の日常から萌えまで、風の吹くまま気の向くまま

コータ闘病日記2022.2.15~抗がん剤副作用で再入院

2022年03月24日 | 猫ばか日記
 コータに最初の抗がん剤を投与した日は、他の猫と隔離するため、今は外飼いしている柴犬用が以前使っていたケージをきれいにして、中にトイレ、ベッド、水を用意して、中にコータを入れた。コータは大変不満な様子で、抗議して鳴き続けていた。当日は食欲あり。いつも通りにごはんを食べた。ケージは犬用なので猫トイレを置くには狭く、ベッド横に置いた水をすぐこぼしてしまう。あまりお金を使いたくないので再利用したが、これはダメだな、と他のケージを探し、夜のうちに布製の折り畳みできるペットサークルLサイズを注文しておいた。
 翌朝15日、コータは昨夜食べたものらしいカリカリを全部吐き戻していた。トイレには真っ黒な下痢便が。食欲はなく、飲ませたステロイドの錠剤も吐いてしまった。慌ててH病院へ連れていき、吐き気止めとステロイドを注射、栄養剤を点滴してもらった。費用は3,850円。
 16日、ご飯をあげてみるが5,6粒しか食べず。水は飲む。制吐剤が効いてはいるようだが、食欲はほとんどない。排便なし。食べてないからしょうがない。ペットサークルが届いたのでそちらに移した。やっぱり金属のケージより断然当たりが柔らかいし、広くて良い。折り畳むとぺったんこになるし軽いので、使わないときは押し入れに簡単にしまえて便利。
 17日も同じ状態が続く。
 18日、ご飯食べず。正直、こんなに副作用が強いと思わなかった。何を読んでも猫は割と副作用少ないと書いてあったので、こんなに酷いということは老猫であるコータには無理なのかも、と不安になり、とりあえず点滴だけでも、あと、意見を聞きたくて近所のU病院へ連れて行った。だが、U病院の医師には「だったら手術したH病院か、抗がん剤やってる病院に相談してください」と言われてしまった。コータの体調が心配で、時間がかかる隣の市までは行きたくなくてここに来たのだが・・・。仕方なく、すぐにH病院に行った。だがH病院でも「抗がん剤についてはうちではやらないので、AICの先生と相談した方がいい。ただ、続けるにしろやめるにしろ、うちはフォローはさせてもらいますので」と言われ、その日は制吐剤、抗生剤注射、点滴してもらい終了。U病院820円、H病院3,520円。
 19日、H病院にて制吐剤、抗生剤、ステロイド注射、点滴。4,466円。
 とにかくずっと食べないし、少量の黒い下痢便が出るばかりで、お尻や足についてベッドも汚してしまうので、サークル内にはペットシーツを敷きまくった。
 21日、2回目の抗がん剤予定で予約してあったAICへ。状態を説明して、抗がん剤は一旦休みにした。血液検査の結果、BUN(尿素窒素)とIP(無機リン)が参考値オーバー、貧血ありだった。医師の話では、BUNとIPの上昇は、体内のがん細胞が抗がん剤のせいで壊れて血液内に流れ出ている証拠だからむしろ効いているいい兆候、これを尿でどんどん排泄していかなければならない。ただ、その窒素やリンが体に悪影響を及ぼして、吐き気を起こさせている。今まで皮下点滴ばかりだったようだが、これでは十分効果が出ないのと、猫は十分な栄養を摂らないと「肝リピドーシス」を起こす危険があるので、チューブを設置して流動食を取らせるようにしましょう、とのことだった。
 肝リピドーシスとは、猫は十分に栄養がとれなくなると体内の脂肪が分解されるようになり、肝臓の中に脂肪が急激に蓄積して肝機能が悪化する病気だという。症状は食欲不振、嘔吐、黄疸、よだれなど。治療は薬はなく、栄養補給のみ。栄養を摂り始めると却って嘔吐やよだれが激しくなることがあるが、根気よく治療(栄養補給)を続けなければならない。
 コータに鎮静剤を打って鼻腔カテーテルを設置してもらい、血管からの点滴を集中的に行うため、H病院へ連れて行った。
 H病院へはAICから連絡が行っていたので、そのまま入院となった。手術後3.8キロあったコータの体重は、この時点で3.4キロに減っていた。
 この日はAICでの検査代、カテーテル設置などで、37,510円のお支払い。3万を超える支払いは毎度ビビるわ・・・
 

コータ闘病日記2022.2.14抗がん剤第1回目

2022年03月08日 | 猫ばか日記
 2月14日、AICへ。まずは抗がん剤治療について、医師から説明を受けた。
 リンパ腫の場合、血液のガンなので、通常の治療は抗がん剤と放射線。ただし腹腔内のものには放射線は不適応。コータの場合は腸閉塞のおそれがあったため手術したが、手術は通常は推奨されないらしい。
 また、抗がん剤や放射線治療で完全寛解が得られたとしても再発することが多く、生存期間の中央値は8.5か月、部分寛解では2か月弱と説明された。もちろん中央値なので、それより短い場合も長い場合もある。飼い主としては、本やブログなどで何年も生き延びている子の記事を読んで、うちの子も完全寛解して天寿を全うすることに賭ける、というのが共通の思いだろう。
 ただ、抗がん剤治療にはお金がかかる。コータの治療には手術もあったりしてすでに約30万支払っている。コータはペット保険には入っていないので全額負担だ。もし入っていたとしても保険によっては、途中で支払いがオーバーして打ち切りになる場合もある(というか、ほとんどそうじゃないか?)。抗がん剤は1回打つだけで2~3万かかるし、追加検査があれば上乗せされる。副作用があればその治療もしなければならない。家庭によっては二の足を踏むだろう。
 3年前に亡くなったコータの兄弟ユータは、突然下半身まひと拒食になって、強制給餌と圧迫排尿が必要になった。動物病院では原因不明だったため、名古屋の動物高度医療センターで検査したり、当時会社員だった私は日中の介護ができず入院させたりで、亡くなるまでの半月で50万円かかった。ペットを飼うには金銭的余裕が必要だというのは、身も蓋もない事実だ・・・。
 コータの抗がん剤投与は、猫の抗がん剤治療として標準的なものを行う予定だとのこと。
 1~4週:1週間ごとに抗がん剤投与
 5週:休んでCT検査のみ
 6~9週:1週間ごと
 10週:休み
 11~17週:2週間ごと
 18週:休み
 19~25週:2週間ごと
 25週:CT検査
 以降、再発有無を確認するため、定期健診をしていく。
 血液検査は毎回行い、骨髄抑制などの副作用がないか確認。
 それから費用、副作用、注意点の説明を受けて治療の同意書にサインして、コータを預けた。X線、超音波、血液検査で異常がないか確認し(血液検査では貧血と腎臓が悪い指標が出ていたが、抗がん剤投与をためらうほどではない、とのことだった)、第1回目の抗がん剤を投与した。1回目の抗がん剤はLアスパラギナーゼとビンクリスチン。また、経口薬としてプレドニゾロン(ステロイド剤)4週間分を処方された。薬飲ますの、苦手なんだよなあ・・・ 
 検査から投与終了まで約2時間。待合室で置いてあったマンガを読んで(テレビドラマにもなった「ラジエーションハウス」だった。納得の選択?)時間を潰した。
 この日の支払いは検査料込みで57,040円。
 抗がん剤成分(発がん性物質)が排尿排便に一緒に出るので、他の猫とトイレを別にし、飼い主も素手で触らないようにと言われる。発がん性物質でがんに対抗するのは不思議だ・・・。
 
 

コータ闘病日記2022.1.26退院

2022年03月04日 | 猫ばか日記
 そういえば検査の記事で書き忘れた。AICからH病院へFAXで届いた検査同意書と注意事項を渡され、私はげげっとなった。なぜなら、24時間絶食が指示されていたからだ・・・
 たった今から、朝ご飯を食べた切り、検査終了まで水以外食べさせないのはしょうがないが、うちは多頭飼い。他の子たちが食べているのに、お前だけ食べちゃ駄目とか、本人全く理解できないし、辛かろう・・・それをやるこっちも辛い
 そんなわけで、絶食絶水から検査、手術と、うちにも帰れず2回も麻酔かけられて痛い目にあったコータ。翌日と翌々日は休診日だし、少なくとも3泊4日は入院だろうと、翌日26日、車は夫が通勤に乗っていった。私は朝から洗濯などしていたら、病院から電話が。
「コータちゃんが朝から興奮状態で、注射も点滴もさせてくれないんです。このままだと危険ですので、今日退院としますので迎えに来てください」
 ちょっと待て車は旦那が乗って行ってしまってないぞ!
 タクシーで行くには高すぎる・・・と思った私は、夫の会社に車を取りに行くことにした。夫にメールで連絡し、会社までは隣に住む義兄に送ってもらい、自家用車に乗り換えてH病院へ向かった。もちろんキャリーも持参。
「済みませんね、昨日の夜麻酔が覚めた時は少しご飯食べたりしてくれたんですけど、今朝はすごく怒ってて、いきなり猫パンチしたり攻撃的で、何もさせてくれないんですよ」
 プロも手に余るほど凶暴だったのか・・・と申し訳なくなる。しかし、コータは普段はうちの猫の中で一番おとなしいのだ。そういえばコータの兄弟のユータは、注射どころか痛くもなんともない、首につけるだけのスポット薬をしようとしただけで冷蔵庫の上に逃げ、シャー!と威嚇し、ネコパンチを食らわし、絶対に何もさせない子であった。血は争えない・・・。
 コータのケージに行くと、最初誰だかわからなかったようで奥に縮こまって目を見開いていたが、「コータ、お母さんだよー、おうち帰るよー」と呼びかけると、あら不思議、「にゃー」と一声鳴いていつものかわいいコータにしおしおと戻ったのであった。キャリーに入れようとすると、「あ、治療しますから、抱っこして診察室に連れてきてください」と言われたので、連れて行った。この間、コータは全く抵抗せず、お母さんのかわいいニャンコだった。プロを怯えさせた猛獣はどこへ・・・?
 抗生剤、鎮痛剤の注射と点滴をする。コータをキャリーに入れて、昨夜の手術の説明を聞いた。なるほど、今どきは撮影しながら手術するんだな、と感心する。
 重積部分を切除して、小腸と大腸を縫合。小腸部分から空気を入れて大腸が膨らみ、漏れがないことを確認するところも動画で見た。切除部分は検査へ出してもらうことになった。
 翌日も休診日で、ウェットフードなら食べさせても大丈夫、とのことだったので他の猫とは別にウェットのみのご飯を出したが、カリカリ派の彼は食べず、他の子の残したドライフードを食べていた。まあ、食べたいなら何でも食べてくれ・・・
 1月28日以降は随時H病院へ通い、痛み止め、抗生剤の注射。2月5日に無事抜糸となった。切除部の検査結果はまだだったが、AICでの細胞検査の結果は出た。
 低分化型リンパ腫。リンパ腫の中でも悪性度の高いガンと診断された。今後の治療はどうしますかと訊かれ、抗がん剤治療を希望すると答えると、H病院経由でAICに予約してくれることになった。あとで日時を連絡します、とのこと。
 リンパ腫だろうと予想はしていた。なぜならAICでの検査の際、待合室に「猫のガンの話」という本が置いてあり、それを読むと、最近の傾向として猫のリンパ腫が増えており、高齢猫に多いのは消化器型だと書いてあったからだ。ただ、高分化型なら進行も遅く、何年も生きる子がいる、と書いてあったので、そうであればいいな、と望みをかけていたのだが・・・。進行の早い低分化型なら、何もしなければ2~3か月で死ぬ。その選択は私にはなかった。
 第1回目の抗がん剤治療の日にちは2月14日と決まった。それまでのコータは以前よりよく食べるようになり、胃液を吐いたりすることもなく、病気だなんて信じられないくらい元気だった。
 治療費は1/28通院4,235円、1/25~26手術、入院と1/29通院合計90,200円
 1/31通院4,840円・2/2通院4,840円・2/5抜糸のみ880円