フルール・ダンテルディ

管理人の日常から萌えまで、風の吹くまま気の向くまま

人生なんて、ラララ・・・(暗いよ!)

2008年01月26日 | 極めて日常茶飯事
 以下はとても根暗なヤツの呟きですので、そーいうのが嫌いな人にはウザイと思われます。人生に楽観的な方は読まないでください&読んだからって文句言わないでくださいよー。 

 


 人生も約半分過ぎると、煩悩だらけの私でも、さすがに「もう十分生きたな・・・」という心持ちになります。以前は「グ、グイン・サーガが完結するまでは死ねん!」とか(あほだ)、「せめて定年退職して、働かなくていい生活を少しは味わってから死にたい」とかの執着がありましたが、この頃は「もう思い残すことはないな・・・。長く生きれば生きるほど悲惨な未来にしかならなさそうだし、いつ死んでも悔いはないな・・・」という気持ちになりました。まあ、自殺するほど絶望しているわけじゃありませんが、生きる希望もないってとこですか。(だいたい自殺なんて、めんどくさい・・・。私は几帳面で真面目なので←自分で言うか・・・、自殺するときはきちんと身辺整理して、すべて用意周到にしなければ気がすまない。仕事と日常雑事に追われて忙しいのに、そんなことやってられないっつーの)心配なのは愛猫たちだけですが、とりあえずまだ姉が生きているうちは(笑)、私の家と財産といっしょに引き取ってくれるだろうと!あとは、親より先に死んだら親が泣くので、親が生きてるうちは生きてなきゃなー、介護もしないとなー、くらいが「なんとなく生きてる」理由ですかね。
 という話をGちゃんにしたら、「私、30代になったくらいから、ずっとそう思ってますよ。いつ死んでも別にかまわないですね。長生きしたら惨めな人生になるのが見えているじゃないですか」Gちゃんと私は考え方が妙に似ている。見るテレビ番組も似ている(アニメ除く・・・笑)ので、よく介護や年金、シングル女性の生活の特集とか、健康番組が放送された翌日などは、二人して感想を言い合っては、結局「金がなけりゃお先真っ暗」という結論にたどり着くのであった・・・。
 環境問題から民族・宗教紛争、少子化まで、ありとあらゆる問題の将来を考えると、日本のみならず世界の政治家、企業家の脳天気ぶりに、私たちはとても失望している。そして公務員の倫理欠如ぶりにも。今なんとかしなきゃ本当にどうにもならなくなるのに、政治家も大企業の経営者も公務員も、みーんな自分たちだけは何があっても金に困らない=将来に不安はないので、真剣に改革しようとも、浪費をやめようともしない。先送り、或いは数字だけの帳尻合わせのみ。私たちが独居老人となった頃の未来に全く希望など感じなくなったって、当たり前じゃないか?
 それもこれも、私たちがとても真面目に将来を憂えているからだ(笑・・・ってもいーよ)。政治家や経団連の連中より、はるかにな!まあ、私たちみたいに「人生や将来に悲観的」なのが増えているのかどうかは、統計でもとってみなけりゃわからないが、もし目にも見えず、ニュースにもならず、けれど潜在的に増えているのだとしたら、日本の人口は減り続けて当たり前だっつーの。

萌え少女漫画回想録:第5回

2008年01月14日 | 行き当たりばったり的萌え少女漫画回想録

 岩川ひろみは、とても寡作なまま消えていった少女漫画家で、私がのちに思ったのは、「デビュー誌が違っていたら、もっと違う結果になっていたんじゃないか」ということだ。週刊マーガレットは当時、今でいう週刊少年ジャンプの少女漫画版みたいな存在だった。読者層は中高生がターゲットで、人気作家がひしめき、ジャンプと同じ集英社なのでおそらくアンケート重視の編集方針だっただろうことも想像に難くない。同時期の看板連載が有吉京子『SWAN』、山本鈴美香『エースをねらえ!』『7つの黄金郷』で、りぼんほど乙女チック路線ではなく、青春物や少女の成長もの、スポコン(スポーツに限らず、職業ものとか多かったかな・・・。柴田あや子の『まゆ子の季節』という美容師ものはおもしろかったな~・・・。)が中心だったように思う。(そういうところもジャンプを思わせる・・・)
 なので、耽美・BL系の岩川さんは、マーガレットのカラーに合わなかったのではないかと思う。いっそホラー系なら、のちに菊川近子さんが怪奇ものに転向していく(79年頃)ので受け入れる余地があり、生き残れたかもしれない。彼女のデビュー作は『ドラキュラの息子たち』なので(未読のため、ストーリーは不明。ホラーテイストのコメディか、耽美系かどちらかかなあ・・・)、そうしてみると、編集部としては美しい絵柄のホラー・サスペンス系作家として採用したのではないか。そう考えると、デビューしてすぐに横溝正史の『女王蜂』のコミック化、しかも連載をさせていることも納得できる。
 『女王蜂』の金田一耕介はさすがに岩川さんが描くと、たとえフケを飛ばしていても美青年(爆)です!男たちを夢中にさせるヒロイン大道寺智子、ぴったりです・・・美しいです・・・。横溝作品は他の作家さん方も少女漫画化されていますが、(JETさんがたくさん描かれてますよね。JETさんだと、陰影の強い、肉太の線のせいか、割と猟奇部分が前面に出る傾向があるかな・・・。好みが分かれるところです)横溝作品の耽美テイストが強調されて、私は大好きです。
 ちなみに、横溝作品は映画・テレビドラマ化もたくさんされていますが、私がいちばん良い!と今でも思っているのは、古谷一行が金田一耕介を演じた「横溝正史シリーズ」というテレビドラマですね!ちょうど77年~78年ということで、横溝ブーム真っ只中。岩川さんの『女王蜂』漫画化も、それに乗って、ということだったと思う。
 さて、横溝ブームもあって連載は成功したらしく(この作品だけコミックスになっているので・・・)、次の作品は少し自由に描かせてもらったのではないかと思われる。彼女の趣味・嗜好が前面に出た作品で、『魔女幻想』もマーガレットでは異色だったが、それ以上に異色だったのが、週刊マーガレット78年1号掲載の『青い薔薇の夜に』だった。
 手元に作品が残っていないので、私のおぼろげな記憶のみに頼るため、違っていたらお許し願いたい。
 主人公の美少年(16か17歳だったと思う)青樹(セイジュ)は、養父母が死亡したため、実の父に引き取られる。そこには兄たち(3人いたっけなー。2人だったかもしれん・・・。すべてタイプの違う美形だったv)がいた。父は大学で植物学を研究しており、青い薔薇を創り出すのが夢で、息子達にも色にちなんだ名前をつけていた。(ごめん・・・思い出せない。黄と赤と白が名前の一字に使われていたんだっけな・・・。やっぱ兄は3人だったかなあ・・・)だが父は、青樹にはひどくそっけなく、青樹は自分だけ養子にやられていたことといい、自分だけ薔薇にはあり得ない色が名前に使われているし、自分は父に嫌われている・・・と落ち込む。しかしそんな青樹に兄たちは優しく接してくれ、可愛がってくれた。養子先で虐待されていた青樹は(焼け火箸で殴られて、首に火傷のあとがあったりするの・・・。そんな設定にも萌えた、当時のワタクシ・・・)広い家の庭には、父が大切にしている温室があり、そこは息子たちさえ立入禁止になっていた。母親は庭の池に入水自殺したと聞かされており、それが自分を生んだ直後だったことから、自殺の原因は自分で、それで父に自分は嫌われているのではないかと悩み、ある夜、母が愛したという温室に忍び込むが、そこで父に見つかる。彼を見つけた父の様子は明らかにおかしく、母の思い出や、どんなに自分が彼女を愛していたかを語り、「おまえに母親が死んだ本当の理由を教えてやろう」と池のほとりへ連れ出す。「こうしてみると、お前は本当に彼女にそっくりだ・・・」と父は青樹に口づける。(うきゃー!)「あんなに愛したのに、おまえは他の男と・・・!」他の男と恋仲になった母は、父から逃げ、駆け落ちしようとしたのだ。青樹はその男の子どもだったのだ。「だからあの夜、私は彼女を私から逃げられないようにこうして・・・」父は彼の首を絞め、池の中に頭を沈める。窒息して意識を失う青樹。そこへ兄たちがやって来て、父は逃げる。水の中の青樹を見つけてうろたえる長兄に、次兄は「貸せ!人工呼吸くらい習ってる!」と叫んで抱き上げる。(じ、じんこーこきゅーっすかー!とここでまた萌えるワタクシ・・・。もちろんそれはマウスツーマウスでございますね!しかし、その場面は飛ばされて←オイッ)目を覚ました青樹。「良かった・・・」と彼を抱きしめる次兄(確か彼の名に黄色の字がついていたような・・・。どんな名前じゃ!)。その背中越しに青樹が見たのは、燃え上がる温室だった。その中からは笑う、狂った父の声が。温室はなぜか、青い炎に包まれ、さながら父が心血を注いで生み出そうとしていた、青い薔薇のようだった・・・。
 という話だった。細かいところは本当にうろ覚え。父に会ったのは温室でじゃなくて庭でだったかもしれない。長兄と次兄も逆だったかも?まさに耽美JUNE・・・(BLって感じじゃないよね・・・)。
 この主人公青樹が、美少年で!さらさらストレートヘアが肩までのおかっぱで、白いシャツが良く似合う、暗い翳を背負った正統派美少年でした・・・。
 やおいで私のツボの1つに肉親・血縁ネタ(別にカップリングとか恋愛関係でなくても、そういうトラウマがあったり、ややこしい血縁関係があったりとか)があって、この作品はそのツボに当てはまったんですな・・・。父の歪んだ愛憎、兄たち(主に次兄)とのほのかな愛とか!それに絵が私の好みだったんだと思う。多分、池田理代子さんにいちばん影響受けてるかなーという感じです。
 ともかく、この「父親にキスされて殺されかける、不幸な生い立ちの」美少年が、それ以後、私にとって「理想の美少年」になっていくわけです。たくさんの美少年をそれまでもその後も見てきたわけですが、世間が認める美少年のジルベールもエドアルドもアランもトーマも、その他私が書き散らしてきたアニパロ・マンパロのキャラクターたちも、私にとっての「理想の美少年」とは言えず、このたった数十ページの短編の主人公、どマイナー作家のどマイナー作品のキャラクターが、なぜそこまで私の心をとらえてしまったのか、分析はしてみれど、「これだ!」という確定的理由は自分でも見つけられません・・・。逆にたった一度読んだきりで、情報量の少なさ故にその後自分の中でキャラクターを作り上げ、「理想」にしていったのかもしれない。それでも、そこまで執着させたこの作品、この作家を、私は今でも大変愛しています。できればもう一度読みたい。読んだら「記憶と違う」とがっかりするのかもしれませんが、だからといって青樹が(しかしこのネーミングもすごいっす・・・。おかげでアニメにおける「理想の美少年」をオリジナルに転換するときにアレンジして使っちゃったよ(笑))私の「永遠の理想の美少年」であることに変わりはないでしょう。
 岩川ひろみさんの作品は今まで紹介した他に、調べた限りでは
 77年『Nocturne~夜想曲~』
 78年『青春綺想曲(ラプソディ)』(この話も結構それっぽい。ある音楽学校のライバル同士の男子生徒2人の話で、片方が病気で死んじゃうんだけど、どう読んでもそいつは、もう一人のことが好きだったとしか思えん・・・)『6月の雨の森』『イザベラ』
 79年『人形の城』
 となっています。連載含めてたった9作(推定)。本当に、せめて「少女コミック」か「花とゆめ」でデビューしていたらなあ!と思わずにはいられません・・・。


岩川ひろみ作品データ(すべて集英社)※は幸田未読
『ドラキュラの息子たち』※(デビュー作) 1976年 週刊マーガレット52号
『Nocturne~夜想曲~』※ 1977年 プチマーガレット春の号
『女王蜂』 1977年 週刊マーガレット15~23号
『魔女幻想』 1977年 週刊マーガレット45号
『青い薔薇の夜に』 1978年 週刊マーガレット1号
『青春綺想曲』 1978年 週刊マーガレット11号
『6月の雨の森』※ 1978年 プチマーガレット夏の号
『イザベラ』※ 1978年 週刊マーガレット増刊11月号
『人形の城』※ 1979年 週刊マーガレット増刊11月号
このデータに関しましては主に
こちら(リンクあり。別ウィンドウ開きます)と古書店のデータを参考にさせていただきました。

 うーん、『青春綺想曲』、一方が金髪のお坊ちゃん(名前なんだったかなー、ハンスだったか・・・?)、もう一方が黒髪のチョイ悪風(全く名前覚えてない・・・すまぬ)で、チョイ悪の方がお坊ちゃんを好きだったんだけど、お坊ちゃんはぜーんぜんそれに気づかず、「君(つきあってた彼女だったか婚約者だったか)のために弾くよ」なーんて、悲惨・・・。チョイ悪の方は最後死ななかったかも。病気でもうピアノを弾くことができず、退学したんだったかもしれない・・・。ほんと記憶力ナッシングだなー。

やっぱり「Capeta」はいい・・・v

2008年01月14日 | オタクな日々
 やっと昨日月マガ立ち読みましたよ!(しつこいようだが買え・・・。そういえば昨日、私が毎週見ている「とことんハ○ナ」というテレビ番組では再生紙を取り上げていたのだが、そこで出てきた紙の見本、いわゆるわら半紙に色をつけたものとして、週刊誌の最後の目次ページ、しかも雑誌名がわからないようにほんとに右端の部分がちら、と映されたが、週マガだった・・・。なんで週ジャンじゃないのかなー・・・。ADが買ってるのがそっちだったのかなー(笑))
 「Capeta」、カペタの天才ぶりに私もノブもぶるぶる震えちゃうよ!しかし、加賀美さんってば、最初リョウの方を推してステラに入れたくせにさー、いつの間にか「(カペタを)経歴に傷がつかないようにじっくりステラで育ててからF3へ」なんて考えていたなんて、おいおい、もうそんなにカペタに惚れこんじゃったの~?リョウ、全然出番ないですが(このままカペタがF3行っちゃったら、一切なさそうだ・・・)、リョウの立場はいったい・・・?
 それはおいといて、何より嬉しかったのは田中さんが、ちゃんとノブを「カペタのパートナー」として認めてくれていること!カペタにFSRSの試験を受けさせてくれって直談判に来たときから、ちゃんとノブのこと見ていてくれてるんですね!ノブはこのまま勉強してがんばって、レースのこと以外ではぽよよんのカペタのマネージャーになると信じてるよ!そして9巻4本目の表紙(サーキットの柵に腰かけたレーシングスーツ姿のカペタと、その横でヘッドフォンつけてスタッフと話をしている、チームの制服を着ているノブ、という図)が確定の未来だと信じてるから!(しかしその後ろに見えるもなみちゃんが気になる・・・。バリ○リ伝説の歩惟ちゃんみたいに一緒にチームの一員として回ってるんじゃないだろうな?いやいや、多分、「私にもスタッフ通行証寄こしなさいよ!」とちゃっかり制服までいただいたに違いない・・・。それともマネージャーのノブが、日本国内レースでのキャンギャル(←これ、死語?)として契約(半ばもなみの押しかけ・・・)したのか・・・?それが奈臣は気に入らなくて、「おめー、オレと婚約してるのに、何であいつのチームと契約するんだ(不機嫌)」「そんなの私の勝手でしょ!私はかっちゃんを応援してるんだから!あんたは敵!」とか痴話げんかするのよ・・・と妄想は膨らむばかりだ!)
 は~~まだまだカペタとノブのカップル・・・いやいや友情(白々しい・・・)からは目を離せません!

萌え少女漫画回想録:第3回訂正&追記

2008年01月12日 | 行き当たりばったり的萌え少女漫画回想録

 処分したと思っていた上杉可南子さんのコミックスが出てきまして、さっそく読んだところ、あいたた・・・『魚鱗』の美少年は不破万作でした!不破万作は豊臣秀次が失脚して切腹するのに殉じた小姓です。享年17歳。も、もったいない・・・。しかしだからこそ、人々の心に残ったんでしょーなあ・・・。とりあえず鬼夜叉ではなく、不破万作に訂正いたします。
 ついでに上杉さんの作品の『逆光の頃』。主人公は優秀で美貌の兄へのコンプレックスで萎縮する弟だが、はっきり言ってこの作品は、兄にまつわる数々のエピソード以外どーでもよく、成長した弟がコンプレックスから解放されたというエンディングはとてもとても「とってつけた」感がある・・・。そのおかげで魔性の(爆)美少年だった兄が最後はただのいい人になっていたのがとても残念だ・・・(←腐女子の勝手な言い分ですな!)。
 優等生だった兄が、思春期には父親にことごとく反発するようになっていった頃を主人公が思い出すかたちで描かれるのだが、その中の1つに、父親の秘書の男と実はできていたというものがあるのだ!幼い頃には美少年の兄を秘書が押し倒したようだが、今ではすっかり立場が逆転して、「あなたに見限られては一日も生きてはいけない」などと秘書が兄にひざまずいて懇願し、その後はなし崩しにH・・・という場面を目撃するのである。
 兄は後に、父親と政治家の汚職の証拠を盗んで逃げるのだが、そんな悪い美少年だった彼が、どうしていつの間にかひょうひょうとした「いい人」になって弟の前に現れるのだ!・・・納得いかん・・・。魔性の美少年は「破滅型」であってほしいぞ!断じて「普通の大人(おっさん)」になどなってはいかーん!


作品データ(幸田所有本データ)
『魚鱗』 上杉可南子 1988年 小学館 プチフラワー4月号
(『うすげしょう』 1988年初版 1989年2刷 小学館プチフラワーコミックス)
『逆光の頃』 上杉可南子 1990年 小学館 プチフラワー1月号
(『飛天の舞』 1990年初版 小学館プチフラワーコミックス)


これも老化現象?(泣)

2008年01月10日 | 極めて日常茶飯事
 ここしばらくは愚痴らなかったのですが、相変わらず眠い病は治りません・・・。しかし某N○Kの健康番組で、「(不眠でも)あまり気にしないことが大切です」と言っていたので、「なるほど、別に眠い以外に体調が悪くなるわけでもないし、日常生活に支障なければこれも老化現象(イヤン;)だと思って諦めるか・・・」と思っていたのですが、昨日、自分でも「そりゃあんまりだろ」という体験をいたしました

 お風呂から出て、こたつに入って、熱い紅茶を飲みながらテレビを見てぬくぬくしていたとき。確かに週の真ん中ということで疲れが出始め、ちょっと眠いかな、とは思っていたのだ。しかし・・・私はいきなりゴボッと紅茶にむせた。なんと、紅茶を口に入れた瞬間に眠ってしまって、息を吸おうとしてむせて目が覚めたのだ!・・・信じられん・・・ごはん食べながら眠ってしまう幼児じゃあるまいし・・・あやうく「こたつで眠りこけて紅茶で溺れ死んだ女」として新聞に載ってしまうところだったよ・・・(爆)カップはちゃんと握ったまま、膝の上に載っていたのは無意識のなせる技であろうか・・・。

 朝、猫がエサを食べた後も部屋の中をうろついているか、それともさっさとコタツに潜り込むかで、朝の寒さの度合いを測る私・・・。
 うちのコタツは弱にしていても熱すぎる。ので、猫もずっと入っていると暑いらしく、しばらくすると出てきて涼み、また潜るということを繰り返す。
  
 寒いので上半身だけ出しているのが、妙に人間くさい・・・。
 私も正月休みの7日間、実家に元旦の挨拶に行ったのと、BLEACHの映画を観に行ったのと、スーパーに買物に行った以外、一歩も外へ出ず、イコール「こたつに生えている」状態だったので、すっかり太った上に筋肉まで衰えてしまった普段は10キロの米袋を片手で持つ私だが、7日にスーパーへ行ったとき、荷物を詰めた「マイバッグ」が、自転車のカゴまで持ち上げられなくなって焦ったよ少しは体を鍛えよう・・・

萌え少女漫画回想録:第4回

2008年01月06日 | 行き当たりばったり的萌え少女漫画回想録

 誰でもこどもの頃は(大人になってもだが)眠りにつく前、布団の中で空想に耽った記憶があるだろうと思うが、私の場合は腐女子であるからして、もっぱら今で言うやおい話を空想していた(何しろ空想なので、好きなシーンだけ作ってにやにやしてりゃーいいので、こんな楽しいことはない・・・)。オリジナルで、というのは難しいので、だいたい好きなマンガやアニメのパロというか、勝手に捏造だ。それが後々アニパロ、マンパロやおい小説を書いていく萌芽となっていたわけだ。
 その頃私は、あるマンガのキャラを最も好んで動かしていた。そのキャラを好みの別のマンガの中に突っ込んで、その別のマンガのキャラたちとの話を創作することが、毎夜の日課となっていた。そのキャラクターは、私にとって永遠の理想の美少年だったのだ。
 といっても実はそのキャラが出てくるマンガは単行本にもならず、週刊誌で読んだきりで(その週刊誌はちり紙交換に出されていった・・・。はっ、若い子にはちり紙交換なんてわかんないか?!昔は行政による資源収集なんてものはなく、もっぱら古新聞古雑誌はトラックで回ってくる流しの廃品回収業者に渡し、トイレットペーパーと交換してもらっていたのだ)、フルネームすら覚えておらず(空想する都合上、別の名前をつけてしまっていたから余計にかもしれない)、おそらく実際に描かれたキャラより美化しているに違いないとは思う。
 その作者の他の作品も好きだったのだが、何しろ1冊しか単行本化(しかも原作付き※データ参照)されていないので、全くデータがない状態で語ることになる。ボケが進んでいるワタクシのことなので、記憶もあいまい。なので、語るというよりほとんど私の妄想の記録(爆)としかならないかと思うが、お許し願いたい。この作品、このキャラを語りたい──自分の同人活動の原点はこれだー!と叫ぶことが、この「萌え少女漫画」を書き始めたいちばん大きな動機だからだ。
 あまりに手持ちのデータがないため、情報はこれまで以上にネットに頼ることになったので、自分で正誤は確認できないが、古本屋や実際に切り抜き等を保管している方々のデータなので、間違いは少ないと思う。日本中のマンガマニアの皆さまに感謝。


 初めて彼女の作品を読んだのは1977年週刊マーガレット45号掲載の『魔女幻想』。作者は岩川ひろみ。表紙には「奇才が放つ悪と背徳の異色作」というあおり文句が・・・。
 自分が魔女であるという妄想に取りつかれた姉のベレニスに幼い頃からいじめられていたニコラス・マグナスは、ある日姉に氷の張った湖に突き落とされる。それを助けてくれた小説家のウィリアムは、それが縁でマグナス家に出入りするようになり、小説家志望だったニコラスは彼になつく。しかし母が変死し、それが姉のせいではないかと怯えたニコラスはウィリアムのつてを頼って家を離れる。それ以後もウィリアムはマグナス家に出入りし続け、3年後、ウィリアムとベレニスが結婚することになり、ニコラスは故郷に帰ってきた。その晩、ベレニスは自分から逃げたニコラスを鞭打つが、ニコラスは姉への恐怖とともに愛着を抱いている自分に気づき、口づけを交わす。しかし「永遠に生き続ける」と告げた姉の背後に悪魔の姿を見、彼は気を失う。
 ウィリアムと結婚した姉は娘を産んで死ぬ。その5年後、ウィリアムからの奇妙な手紙を受け取ったニコラスは、彼のもとを訪れた。そこにはベレニスの遺言により「ベレニス」と名付けられた、姉そっくりの少女がいた・・・。
 少々あらすじにもまとめにくい話なのですが・・・耽美なストーリーと雰囲気と絵柄、姉と弟の禁断の愛、おそらく作者が書きたかったのはこっちだろーなーと思われるニコラスのウィリアムへの片思いに、当時小学生だった私はものすごく心惹かれた。
 今読むと(この雑誌のみ、まんだらけで入手)、同性同士よりもまだ「姉と弟の禁断の愛」の方が編集部に受け入れられやすかったのだろーなー、それでこういう展開なんだろーなー、という気が・・・(爆)さらっと読むとニコラスもベレニスを愛しているようですが、ウィリアムに惹かれているニコラスの恋を邪魔するため、ウィリアムを誘惑したベレニスと違って、ニコラスの方は恋愛じゃないな、という印象。
 結局ニコラスとウィリアムと「ベレニス」は共に暮らし、「もはや何ものもぼくらの桃源郷へ足をふみいれることはできなかった」というモノローグで終わるのだが、その前に「ぼくらは世の常識を逸脱し、道徳の数々を軽蔑した」と言っていて、今なら「あっ、そーか、3ピ・・・(こらこら、レッドカード!)」と呟くところです・・・。多分編集部は気づいていない・・・(笑)
 そうして気になる作家となった岩川さんの作品を次に読んだのは、78年週刊マーガレット1号。いよいよ今も私の心の中に焼きついている美少年との出会いです・・・。(次回に続く!)


 データ
『女王蜂』 岩川ひろみ 1978年 集英社 週刊マーガレット
(『女王蜂』 1979年2版 集英社漫画文庫)


リボーン新エンディングに萌!

2008年01月05日 | オタクな日々
 他の地方は知りませんが、この東海地方に限っては狂喜乱舞のメールが一部腐女子の間で飛び交ったと思われる今日の午前、いかがお過ごしでしたでしょうか?
 今日は『REBORN!』放送日(東海地方では、土曜10:30からなのだ)でした・・・。掃除洗濯を終え、朝食も終え、朝刊も読み終わり、さあテレビの前にスタンバイしたワタクシ。間のCMで「リボーン、エンディングテーマ曲」とかいってヒップホップ調の曲が宣伝されたので、今日からエンディング変わるのかーと見ていたところ、うおお!な、なんて可愛らしくもお美しいヒバリ様・・・!!萌え・・・!!昏倒。
 ・・・と、昏倒している場合じゃない、橘は起きてるか?メルメル、メルメル・・・。
「タイトル:新エンディング 本文:ぎゃ~!ヒバリ様美しいー!昏倒
ごっくん、猫抱いちゃって受けっぽい
(そーいや昔、スラムダンクのエンディングで、本を読む木暮の横で三井が猫を抱いているシーンがあって、三井×木暮の私は嬉しかったが、三井受けの人たちも喜んでいたっけな・・・。だって、三井が受けっぽく見えてねぇ・・・。にゃんこは受けのアイテムだよな・・・)
 橘からの返信。
「見た見た!ヒバリ、スゲー可愛い
獄寺・・・可愛いけど、何嬉しそーに猫抱いてんだよ抱っこするならツナにしてよ~!!時間は短いし、ツナの後に出ないし間違ってるだろ!
やっぱり、ヒバリのCD買おうかな・・・
 ゴクツナの橘でさえハートマークつきで可愛いと言わせる代物だったのだ・・・。クフフ・・・(骸の真似)、君もヒバリ様親衛隊(風紀委員ともいう)に入りたくなっただろう?そして、前に「買わねーの?」と訊いたら「私、ヒバリのファンじゃないしな~」と渋っていたヒバリ&骸のデュエットCDを、買おうかと思い始めているとは・・・!それもこれも、あまりにヒバリ様がお可愛らしかったから・・・!
 あああ、なんで私録画しとかなかったんだ!(いつもちゃんと起きて見てるから)来週は録画して、エンディングだけ永久保存だ!

「REBORN!」ゴクツナ(ディノヒバ風味)小説②

2008年01月04日 | オタクな日々

 去年やると言ってやらなかったこと・・・書きかけのオリジナルJUNEを完成させる、HPを作り直す・・・ははは。果たして今年中にやれるのか?!
 去年やったこと・・・オフ活動からの引退・・・ははは。どうもあやしくなりそうな予感。冬コミでゲストじゃなく自分でコピー本とはいえ出してりゃ、もうだめじゃん、な気がしないでもないな!
 それでは「REBORN!」続き・完結です。

   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆



「ふわ──っ、疲れたあ」
 シャワーを浴び、持参したパジャマに着替えたツナは、広いベッドに大の字に転がった。
「ちゃんとオレ、間違えずに言えたよな。そのあとも、へましてないよな?ずっと九代目と一緒だったし……」
 九代目と次期ボスに次々と挨拶にやって来る出席者たちの、名前と顔を覚える余裕などなく、張り付いた笑顔で握手を返すのが精一杯だった。その間に、同じく獄寺と山本も人々に囲まれてしまい、気がつくと二人の姿は見えなくなっていた。人々がそれぞれ歓談したり飲み始め、挨拶から解放された頃には、もう日付が変わっていた。
 ようやく挨拶しかできなかったディーノのところへ行き、互いの近況やヒバリの様子などを聞くことができて、ツナはほっと緊張がほぐれた。
「悪いな。恭弥はこの町までは連れてきたんだが、パーティーに出席させるのは無理だったぜ」
「いやそんな、いいですよ!ヒバリさんは誰にも動かされる人じゃないですから!」
「おいおい、その恭弥をお前はこれからうまく動かさなきゃいけないんだからな。というか、あいつが自ら動く気にさせないとな。…ま、今のところは大丈夫じゃないか?あいつはオレが突っ込んだ学校は勝手に退学してきたが、自分で選んだ学校にはちゃんと通ってるし、うちのシマの外で暴れて腕を磨いているし。──敵対中のファミリーを一人で壊滅させてきたときには、後始末が大変だったけどな」
 ディーノは苦笑いした。その後ろのロマーリオの渋い顔を見て、軽い口調ではあるが本当に大変だったのだと気づいて、ツナは縮み上がった。
「す、済みません!オ、オレ、知らなくて……!」
 ペコペコ謝るツナの肩をディーノは押さえた。
「やめろ。お前はもうボンゴレの後継者なんだから、他のファミリーのボスに軽々しく頭を下げるんじゃねぇよ。……で、相談なんだが、恭弥はお前の守護者だからお前の許可がほしい。今客人扱いの恭弥を、ボンゴレからキャバッローネへの助っ人の身分にしたい」
「え……どういうことですか……?」
「あいつの力が必要なんだ。あいつにもボンゴレにも悪いようにはしない。お前がいいと言えば、その先は九代目と話をつける」
「……わかりました。オレはディーノさんを信頼してますから」
「ありがとうよ!恩に着るぜ、ツナ」
 彼はツナの肩を叩いて、じゃ、と九代目と話をしに行った。
 他には知っている顔もなく(リボーンはこどもなので、お披露目が済むとすぐ就寝する、と部屋へ戻ってしまった)、ツナは九代目に断って部屋に引き上げた。
(二人で先に出てっちゃったのかな……。待っててくれると思ったのに)
 獄寺君は絶対最後までいると思ったのに……と考えてツナはドキンとした。
(バカ。図々しいぞ、オレってば、そんな勝手に自惚れて……)
 スーツにタイを締めて、値踏みされながらそれに負けじと笑い返して、握手に力を込める自分なんて、自分でなくなってしまいそうだった。こんなとき獄寺君がそばにいて、振り返ればニヤッと笑って(オレがついてますよ)と言ってくれれば、絶対大丈夫だと思っていたのに。
(だめだだめだ、そんなふうに人を頼ってばかりいるから、オレはいつまでたってもダメツナなんだ。こんなんじゃ十代目失格だ。獄寺君にも……)
 胸がずきりと痛んだ。ふら、とツナは体を起こして、パジャマの胸を握りしめた。
(……獄寺君に……嫌われちゃう……)
 昼間あんなに幸せで、不安なんて何一つなかったのは、自分の心に気づいていなかったからだ。こんなにも獄寺の存在で自分の心は晴れも曇りもすることに。なぜなら彼が、自分を「十代目」と呼んだあの日から、彼はいつもそばにいてくれたから。自分のために節を曲げても生きて帰ってきてくれて、彼が離れていく可能性なんて、いつの間にかみじんも考えなくなってしまっていた。
 人々の挨拶を受けながら、ちらりと見た獄寺は、山本に通訳してやっているのだろう、親しげに山本の肩に手を置き、大人びた表情で幹部の大人たちと談笑していた。孤立しがちでお世辞にも愛想がいいとは言えなかった、出会った頃の彼の面影はなく、ハンサムでスマートな、堂々たる幹部候補にしか見えなかった。そういえば彼はイタリアの名家の生まれで、頭も良くて、定期考査で学年トップを譲ったことはない。中学の教師も、彼が並盛高へ進むのはもったいないと嘆いてた。
(十代目と同じ学校以外、オレが行くところなんてないっス)
 さらりと言った彼の言葉の重みも知らず、ただ単純に、彼と三年間同じ学校に通えると喜んでいた自分。彼は本当はもっとすごい人なんだ、もっと上に行くべき人なのに、自分のせいで彼は……
 涙が流れ落ちる瞳をつむってしまわないように力をこめ、ツナは歯を食いしばった。
(オレは……君が誇れるような男になりたい……)
 いつまでそうしていたのか、彼はノックの音に気づいた。それは何度も鳴らされていたようで、ツナが慌てて室内履きをつっかけてドアに向かう間にも、また遠慮がちに叩かれる。
「Si、Si」
「……十代目、オレです」
「獄寺君?」
 ツナはもう一度目元を袖で拭ってからドアを開けた。そこにはまだスーツを着たままの獄寺が立っていた。
「すみません、お休みのところ……」
「獄寺君こそ、まだ休んでなかったの?」
「ちょっと、山本を介抱していたので…」
 ツナは獄寺を招き入れ、ソファに座った。
「山本?どうかしたの?」
「はあ。最初の一杯以外はジュースを飲んでいたんですが、うっかりカクテルを飲んじまったみたいで、酔っ払って倒れたんです。あいつ、アルコール全然だめらしくて、医者呼んだりとんだ騒ぎでしたよ」
「あ……そうだったんだ。オレ、全然気がつかなくてゴメン」
 それで途中から二人ともいなくなったのかと、ツナは無意識に目をこすった。
「……」
「それで山本は大丈夫なの?」
「注射打ってもらって、眠ってます。二日酔いくらいにはなるかもしれませんが、たいして飲んだわけじゃないので」
「よかった…。ありがとう、獄寺君」
「いえ。……ちょっと失礼します、十代目」
 獄寺は急に立ち上がると、上着を脱いで、ツナに羽織らせた。
「パジャマ一枚じゃ冷えます」
「あ…ありがとう……」
 獄寺の服からは、煙草の匂いがした。止めたわけではないようだが、彼は今はツナの前では吸わないようにしている。種類も変えたらしく、時々甘いバニラの匂いがした。ツナは煙草の煙もにおいも苦手だが、その匂いだけはそれほどいやではなかった。……だからそれに変えたのかもしれない。この服にも、その甘い香りがくゆっていた。
「……十代目」
「うん?」
「正直に……言ってほしいんです」
 獄寺は苦しそうに、眉を寄せた。
「十代目は、自分のためじゃなく、皆のために跡目を継ぐ決意をされたと言われた。そういうあなただからこそ、オレたちはついて行こうと思っています。ですが……逆に、オレたちが……いえ、山本たちは知らずにリングを受け取ったのだから、オレが……オレがあなたに十代目を継いでほしいと望まなければ……あなたを助けたいという気持ちに変わりはありません。でももし必ずしもボンゴレのボスになってほしいわけじゃないと言っていれば、あなたは十代目を継ごうとは思わなかったんじゃないですか?オレが……あなたに自分の望みを押しつけてしまった……そうじゃないですか?!」
「そんなこと……違……」
 違わない、とツナは言葉を呑み込んだ。九代目の期待、父の期待、リボーンの期待……自分が認められ、求められることが重荷ではなく喜びとなったことも、動機のひとつだった。だけど何より……獄寺が一生そばにいてくれると思わなかったとは……自分の気持ちに気づいてしまった今では、決して言えない。けれど……
「確かに……君が、オレを十代目として認めてくれなかったら、オレはなろうと思わなかったかもしれない。だけど!これはオレの意思なんだ。決めたのはオレ自身なんだから、君に押しつけられたわけじゃないよ」
「同じです……!オレは…!自分のために、あなたが本当は望んでいた普通の人生、争いだのマフィアだのとは無縁な生活を取り上げてしまった……!」
 立ち上がり、両の拳を震わせる獄寺に、たまらずツナも立ち上がる。
「違う!オレは君が望んだから……オレがボスになれば、君を失わずに済むと思って……。…ただの沢田綱吉のそばになんか、君はいてくれない。君はどこか他のボスを見つけてそこへ行ってしまう。こどもだった君はだめだったかもしれないけど、今の君なら、どこのファミリーだってほしがるよ!君は強くて…頭も良くて…なんでもできて……オレは……十代目になるって決めたけど、君が右腕になりたいと思えるようなボスになる自信なんて全然ない……。ボスになった動機だって、こんな……君を引き止める手段だなんて……オレは、ボンゴレ十代目失格だ……」
 言っているうちに情けなさと恥ずかしさで、涙が溢れ出すのを止めることができなくなった。獄寺の顔を見ることもできず、両手で顔を覆って立ち尽くす。
「……十代目……」
 獄寺の声は、かすれていた。
「オレがあなたに十代目になってほしいと思ったのは、もちろんあなたがそれにふさわしいとと思っているからですが、それだけじゃありません……。もしあなたがボスにならず、オレが他のボスに仕えたとしても、そのボスのために命をかけることはできない。それじゃファミリーの一員として失格です。だけど、オレにはもう、あなた以外の誰かのために死ぬことも、生きることもできない。オレが一生あなたのそばにいるためには、あなたにボンゴレのボスになってもらって、あなたの部下になるしかない。そう身勝手に考えたんです。オレは本当は、許されない……不遜な想いをあなたに抱いている……」
 ツナは、温かいものが自分を包み込むのを感じた。背中だけではなく、体中が甘い香りに包まれて、自分が抱きしめられていることを知る。
「あなたが……オレを欲しいと思ってくださることを嬉しいと思うオレを、許してください……。それがオレとは違う理由であっても……オレは今、最高に幸せです。ですから……無礼にもあなたに触れることを……今だけはお許しください……」
「獄寺君……」
(……違う理由って……どこが違うんだろう……?違うのはオレの方じゃないかって、また自惚れでしかないんじゃないかって、許してほしいのはオレの方なのに……)
 ツナは顔からはずした手を、おそるおそる、伸ばしかけては引き、触れようとしては止め、獄寺の背中側で宙にさまよわせていた。けれど、きっと無意識だったのだろう、ツナの髪に顔を埋めた獄寺が、苦しげな吐息とともに吐き出した小さなイタリア語の呟きが、彼に勇気を振り絞らせた。
 獄寺の背に回した両腕で、ツナは彼を抱きしめ返した。
「……好きだよ、獄寺君……」
 ビクリ、と獄寺の体が強張った。
「不遜な想いって……何……?」
「十…代目……」
 答えを聞くのが本当は怖くて、ツナは心臓が破れそうだった。自分の鼓動の音で、獄寺の声がよく聞きとれないくらいだった。
「……オレの方こそ…未熟で狭量で、器の小さい臆病者で…!ボンゴレ十代目の右腕だなんて、恥ずかしくて言えない…。あなたにふさわしい男はオレだと言えるようになるまで、自分の気持ちは隠しておこうなんて情けないことを考えたせいで、あなたを不安にさせて……申し訳ありません……!」
「獄寺…君…」
 胸が苦しいのは、息ができないほどきつく抱きしめられたせいだけじゃなく、この不安を喜びに変えていいのかどうか、叫び出したい激しい感情を必死で抑えこんでいるせいだ。
「……好き……です……」
 まるで言葉にすることを畏れるように、彼はツナを抱きしめたまま囁いた。それからばっと体を離し、ツナの両肩を?んでしっかりと彼を見つめながら、
「愛しています……!こんな言葉じゃ足りなさ過ぎるけど、他の言葉をオレは知らない……!」
 叫ぶ代わりに、涙が出た。
「じゅ、十代目?」
「信じられない……誰かが自分を命がけで好きになってくれることもだけど、それ以上に……オレがこんなに、死んでもいいくらい、誰かを好きになれるなんて……」
 獄寺の表情が、はっと真摯なものになる。
「君が好きになってくれたオレを……オレも信じたい。十年後、二十年後の君も、好きでいてくれるような男になっていたい。でもオレはすぐにくじけそうになってしまう。そんなときでも君は……」
「オレがついています。オレはいつもあなたのそばにいます」
「獄寺君……」
 肩を?んでいた獄寺君の左手が、そっとツナの首をたどり、耳元に添えられた。
「……唇に触れることを……許してくれますか……」
 ツナはかあっと全身が熱くなるのを感じた。
「う…うん…。でも、許可なんて、とらなくていいよ……」
 獄寺の頬も赤かった。
「……次からは、そうします」
 近づいてくる獄寺の瞳の方が先に閉じられ、ツナは自分だけじゃなく、獄寺もこれが初めての口づけなのだと気づいた。
 十二で出会った自分たちは、やっと十五歳で、まだ十五歳でしかなくて、なのにもう後戻りはできない。その長い道のりを、今ようやく共に歩き始めたのだ。

 大丈夫。君がいるからオレは大丈夫。
 ──オレがいます。いつもあなたのそばにいます──

        『 tu mio sole, tu sei qui con me 』 ・・・終  


「REBORN!」ゴクツナ(ディノヒバ風味)小説①

2008年01月03日 | オタクな日々

 冬コミに発行した「REBORN!」のコピー本、予告通り公開致します。コピー本ではヒバリ様のお名前の漢字変換間違えていました・・・すみません・・・

   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆



 彼は、変わった。自らの裡にある炎の存在を知り、自分を取り巻く世界と開かれた未来とを知り──
 いいや、それでも彼は変わらない。困ったような、それでいて何もかも許し包みこむ笑顔も、隠さず自分の気持ちを表情にも言葉にも表す真っ直ぐな心も。
 変わったのは、周りの方だ。彼が失敗しても笑うものは減り、困っていれば手を差しのべる者が現れ、彼の周囲に人が集まり……
 高校に進学する頃には、彼を「ダメツナ」と呼ぶ者は、一人もいなくなっていた。



「うわあ──、気持ちいい!」
 海に向かう岸壁の上、明るい午後の日を浴びて、ツナは思い切りのびをした。
「やっぱり海の色が違うよね!まだ三月なのにあったかいしさ」
「南イタリアは地中海のおかげで、冬でも温暖ですから」
 隼人は彼から数歩下がった位置で、そのまだ肉の薄い背中とはしゃぐ横顔を眩しく見つめた。
「高校合格のお祝いにイタリア旅行なんて、リボーンもたまには気の利いたことするよね。…と言っても、九代目が招待してくれたんだけど」
「……」
 この三月、隼人、ツナ、山本はそろって並盛高校に進学した。一学年先輩には笹川了平もいる。
「……十代目は……よろしいんですか」
「ん?なにが?」
 ツナは腕を下ろし、振り向いた。
「今夜九代目が開いてくださる歓迎パーティー……ボンゴレ傘下の主なファミリーのボスや幹部が集められています」
「……そうだね」
 ツナは笑顔のまま、少しだけ眉尻を下げた。
「…実質的な、跡目披露ですよ。だからリボーンさんは、オレたちをイタリアに来させた……」
 今でこそ巨大な組織となり、総本部をローマに置くボンゴレファミリーだが、初代がファミリーを創設したのはこの小さな港町で、今でも旧本部の屋敷は、ファミリーにとって重要な儀式や行事が行われるときに使用される。そして今夜のパーティーには、リボーンとツナと隼人、山本だけでなく、イタリア留学中で、実質キャバッローネファミリー預かりとなっている雲雀も、ディーノと共に出席することになっている。(もっとも、おとなしく雲雀が来るかどうかは保証の限りではないが……)
「そうだね……」
 笑っているツナに、隼人の方が耐えられなくなった。
「いいんですか……?!マフィアのボスになんてなりたくないんでしょう…!?」
「なりたくはないよ。今だって、オレには全然向いてないと思うし、九代目が別の人を指名したら、喜んで譲っちゃうよ」
 ツナは肩をすくめた。
「十代目……」
「でも九代目はオレを認めてくれて、父さんもリボーンも、オレを後押ししてくれる。それに、ザンザス……」
 視線を落とし、ツナは拳を握った。
「彼が九代目を傷つけ、彼の望みが十代目の座ではなく、ボンゴレファミリーを滅ぼすことだとわかったとき、理屈抜きで守らなきゃと思ったんだ。自分がボスになろうとか、自分に彼を倒す力があるかとか、そんなこと思いもしなかった。ただオレの目の前に傷ついた九代目がいて、傷つけたザンザスがいた。オレの先祖が初代ボンゴレだったことも関係ない。理屈抜きの感情だった。だけど……だからこそ、オレの本当の気持ちで、偽りのない望みだったと思うんだ」
 むしろ静かな口調のツナの姿に、隼人は見えない炎が重なるのが見え、くらりとする。じわりと胸が熱くなり……
(十代目……オレは……)
「なんて言ってもさ、まだまだダメツナには変わりはないんだけどね。リボーンにはしょっちゅうしばき倒されるしさ」
「そんなことないです!十代目はダメなんかじゃありません。今だって十分すごいっス……!」
「ありがとう、獄寺君。オレ、一人じゃないからがんばろうって思うんだ。どんなにリボーンが鍛えてくれても、自分の中に力があるってわかっていても、自分のために戦ったりマフィアの十代目になろうと思ったりしないよ。山本や了平さんや、君や……みんながいてくれるから、オレは……」
「……あ」
「さあ、そろそろ戻ろうか!オレ、まだ挨拶覚えてないんだ。発音チェックしてくれるよね?」
 照れ隠しだろう、真っ赤な頬を甲でこすりながらツナは隼人の脇をすり抜け、来た道を戻り始めた。だから彼は気がつかなかった。隼人の動揺と、思いつめた表情に。



 高い天井にはきらびやかなシャンデリアが吊り下がり、真紅のビロードのカーテンと大理石の床とが重厚さを加える大広間。めったに使われることのないそこは今夜、人で溢れていた。普通のパーティーとは違い女性の姿はほとんどなく、男たちも強面や、やけに迫力のある者たちばかりだが。
 その中でその若さと美貌で異彩を放っていたディーノは、背後に影のように控えるロマーリオに、こっそり囁いた。
「いやはや、むさ苦しい……じゃなくて、壮観だな。これが全部ボンゴレファミリーの幹部たちとはね」
「その一部ですよ」
 ディーノは口笛を吹いた。
「それをツナと六人の守護者たちが率いていくわけか。……ツナは大変だな。オレなら逃げ出してるぜ」
「ボス」
 たしなめるようなロマーリオの声音に、ディーノは頭をめぐらせてにやりと笑った。
「ツナはオレとそっくりだ。最初びびって逃げることしか頭になかったところなんかな。あいつが腹を括ったのは、信頼できる仲間を得たことと、その仲間が攻撃を受けたからだ。…皮肉だな。ツナを排除しようとしたザンザスの行動が、かえってツナに十代目を継ぐ決意をさせた上に、ツナの資質を疑っていた者たちにも、ボンゴレ初代の血統の証を見せつけちまった。そんなところも、オレに似ている。オレの場合は、オレを信じていなかったのはオレ自身だったけどな。……ボンゴレの権力と富は莫大だ。その座をほしがる奴はいくらでもいる。だからこそ、それを望まないツナだから、オレはあいつを信用できる。あいつは富も権力も、それを持つものはそれ以上の責任と義務を負うことを知っているからな」
「はい」
 ロマーリオは首肯いた。それはあなたも同じだから、我々はあなたを支えるのだという思いをこめて。
「オレたちがツナにしてやれることは、あいつへの支持を鮮明にすること、反対勢力を抑えること、そしてあいつの支持基盤を固めることだ。そのためには、うちの力をもっとつけなきゃな」
 ディーノの瞳がキラリと光る。ロマーリオは身が引き締まるのを感じた。それは、キャバッローネファミリーの勢力を拡大する、つまりこれまでは先代から受け継いだ縄張りを維持するだけだったが、周囲の敵対勢力を支配下に治めるべく攻勢に出るという意思表示だったからだ。
「そうそう、もちろん恭弥に幹部教育をするのもウチの仕事だ。その恭弥は……まあ、こんな会に出席するわけはないとしても、おとなしく部屋に戻ってきているといいんだが」
 ふう、とため息をついたディーノの後ろで、ロマーリオもこっそりため息をついた。ディーノが「跳ね馬」なら恭弥は「野生馬」だ。一度も鞍を着けられたことがなく、強く美しいが気位高く、人には決して慣れず、いつ暴れ出すかわからない。かろうじてディーノだけは同等の相手として見ているようだが、それだけにディーノの言うことをすんなり聞くはずもなく、最終的には力で捩じ伏せるしかないというのが本当のところだ。それなのにディーノは、そんなじゃじゃ馬のどこが気に入ったのか、せっせと雛に餌を運ぶ母鳥のように世話を焼き、ロマーリオの目からは結構甘やかしているように見える。唯一の救いは、恭弥がすこぶる鈍く、ディーノの態度に気づいていないらしいことと、もし気づいていたとしても、そこにつけ込むような悪辣さとは無縁の心根の持ち主だということだ。
「確認しましょうか?」
「いや、いい。どうせパーティーが終わるまではどうしようもないしな。……と、いよいよ登場のようだ」
 広間の主扉が開け放たれた。
 杖をついた白髪の老人が、波が割れるように人々が左右に分かれていく真ん中を、ゆっくりと最奥に設けられたひな壇に向かって歩いていく。一見引退した実業家か大学教授のような、柔和で、上品な物腰の紳士としか見えないその人が、数十万人の構成員をかかえるボンゴレファミリーを束ねる九代目である。無論、まだまだ引退する予定はない。
 その後ろを、人々の注視を浴びながら行くのはツナ、獄寺、山本だった。これから九代目によって後継者が正式に披露される。獄寺と山本はその腹心となるナンバー2、3候補としての顔見せだ。彼らが九代目に紹介されたあと、承認と忠誠の誓約の儀が行われる。それが滞りなく済めば、今後十代目に名乗りを上げたり他の者を擁立したりすることは、即ファミリーへの裏切りと見なされる。逆にツナたちは、余程のことがない限り、後継を降りることは許されなくなる。もう、後戻りはできないのだ。
 壇上に立った九代目は、広間の人々全員を確認するように見渡すと、口を開いた。
「さて、親愛なる兄弟達──……」

              『 tu mio sole, tu sei qui con me 』    ・・・続く


新年のご挨拶v

2008年01月03日 | オタクな日々
 新年おめでとうございます。三が日最終日にご挨拶する、相変わらずちんたらマイペースな当方ですが、今年もよろしくお願いいたします。
 さて、昨日は橘とBLEACHの映画を観て来ました。テレビの予告を見るだけで「あああ、とーしろーちゃんが主人公なのね?!追われる身だなんて、おいしいよ!ちっちゃいしろちゃんってばラブリーvかわいい、可愛いわ!元学友といったい何があったのかしら!(←この時点ですでに妖しげな妄想開始)あんなにかわいくっちゃあ、学校(死神になる学校・・・正式名称覚えてない)のアイドルだったに違いないわ!でもしろちゃんってば無愛想で冷淡で、近寄りがたくて、みんな遠巻きに見ているだけだったのよ。それをあの草冠とかいう男だけはそんな壁を突き抜けて、しろちゃんと親友になったのね。実はしろちゃんに惚れてたわけでーvvしろちゃんも淡い気持ちがあったりしてーっvvそれが袂を別って今は敵同士!も、萌える・・・!」・・・妄想暴走。
 まあいい、観てみたら結構当たってるような気がしたが。(←激しく腐女子フィルター発動中)話は突っ込み処満載だが、ひたすらしろちゃんが可愛い特にたまらんのは、しろちゃんが瀞霊廷追っ手に追いつめられて、光の棒みたいなのに腹を貫かれるところ!よろよろするしろちゃんに大コーフンだ!いい!もっと痛めつけて~~!!(おい)
 最初に傷ついたしろちゃんを一護が連れ帰って自分のベッドに寝かしておくんだけど、「一護!てめー、なんでしろちゃんの服を脱がして(ここ、ポイントv)手当てしない?!」つまらん・・・(おいっ)その後もけがしまくりなのに、なんで最後にぴんぴん元気になってしまっているのか・・・。できれば草冠と戦ったあと、緊張が解けてふらっと倒れ掛かったところを一護に抱きとめられて、「おい、しっかりしろ、、トウシロウ!」とか叫ばれて、腕の中で「・・・日番谷隊長と呼べ」にやりv、なんてやってほしかったわー
 最後、一護の攻撃はいらねー、しろちゃんの攻撃だけでやってほしかった(しろちゃんと草冠との間に入るんじゃねー)とか(まあ、ほんとの最後の最後は二人で決着つけたけどさー)、元柳斎の判断って、原作でもテレビでも映画でも、ことごとく間違ってるんだけど、呆け・・・いや、もうろくしてんじゃねーの?誰か引導渡してやれよ・・・とか、そもそもなんで王印の保管場所を遷すのに、現世通ってるんだよ?変じゃねぇ?とか、言いたいことは山ほどありますが、しろちゃんが可愛かったから許す!(超えらそう