華麗なるオーストラリアンライフ

渡豪17年。職業・看護師。
白熊のようなオージーの旦那1人とワンコ2匹で
ニューサウスウェルス州の田舎町で生息中。

Noと言えない日本人

2016年07月15日 22時34分53秒 | Weblog
夜勤終了。あ~しんど。

最終日はいろいろあって隣の病棟での勤務となった。この隣の病棟は病院が忙しくてベッド数が足りないという緊急時に開くところ。わがMed8と性格は似ているのだけど、閉鎖する頻度はわが病棟より高い。

全部で8床。看護師は2名。お昼間は閉まっていたらしく、夜勤スタート時からオープン。要はシフト開始時には患者さんはいなかった。しかしすでに5名の新規入院が予約されていたので、忙しくなるだろうなぁ~とは思っていた。

そして。

たった30分の間になんと6名の患者さんが送り込まれた。

まじで5分感覚でやってくる患者さん。それも全部救急から。緊急事態に備えて救急外来のベッドをあけておきたいのはわかるけど、看護師をやっているなら新規入院に時間がかかるのはわかるはず。しかも夜の10時半で電気は半分消えているし、中には寝ている人もいるので昼間と同じようには進まない。それなのにどんどんと患者を送り込む救急外来スタッフ。嫌味のひとつやふたつは自然に出た。

そんなわけで最初の数時間はてんやわんや。書類処理もさることながら、点滴準備も投薬もあってバタバタ。一通りの作業を終え、ぐっちゃぐちゃになっている各書類を整理するために椅子に座ったのは1時半に近かった。
こんなとき日本人の悲しき滅私奉公感覚を身に付けている私は「救急外来の方が大事なんだよね。仕方ないよね」とか思いがちなんだけど、こちらで育っている人はそんな考え方などしない。一緒にシフトに入っていた同僚は、ニコニコしながらも「今から上と話す!」と受話器を手に。彼女のダイヤル先は病院長代理。このときナースコールが鳴ったので私は会話を聞くことができなかった。あとから聞いた話によると

こんなに短時間でどんどん患者を送ってくるとは何事だ。
まだ空きベッドは2つ残っているがしばらく患者を送るのは控えてくれ。15分や20分ほどは待てるはずだ。
私は病院に頼まれてダブルシフトをしているのに(彼女は午後シフトから夜勤へのダブルシフト)、今、それをすごく後悔している。
病院が私たちスタッフの面倒を見ないなら、私はこの先頼まれてもダブルはしないし、進んで病院のために尽力することもしない。
とにかくとても不愉快だ。

ということを言ったらしい。

つえぇぇぇぇぇぇぇぇ~。

電話を切った後もニコニコしていたけど、病院長代理の言いぐさに納得できなかったようで、どうやら心の中ではかなり怒っていたらしい。ちなみにこの人はまだ20代半ばの、こちらで育った中国人看護師。私はこの人になら付いていく!と思ってしまった。かっちょいー。
実際のところ、このぐらい強く言わないと伝わらないし、ひいては患者さんを危険にさらすことになる。より良いケアをするためにもこのぐらいでないとあかんのやなぁと思った。

椅子に座ったところで何もしなかったわけではない。書類が混ぜこぜにならないように気を付けながらファイリング。ケアプランと看護記録の記入。食事のオーダー。ドクターへの支持以来などなど。私がやったのは最初の2つぐらいで、あとは同僚がこなしてくれたので、私はただ椅子を温めていただけなんだけど。
休憩に入れたのは3時。私が先で彼女が後。ダブルをやっているんだから先に行けとだいぶ言ったのだけど、怒りのせいで眠れないと思う、といって私を先に行かせてくれた。休憩から戻ると7件目の新規入院が来ており「私が作業を引き受けるから」と言っても「いいからいいから」と彼女がやってしまい、結局彼女は休憩にはいかなかった。
シフトがまもなく終わるというころに、手術室からまさかの連絡。2名の患者さんが手術リストの1番目だという。手術に行く前には記入すべき書類といくつかやることがある。それをバッタバタやっていたら申し渡しの時間。用事があったのでで同僚は早く帰ることを認められており、私が申し渡しをしたのだけど、その同僚がその間に作業をこなしていた。

なんというか、男前な子やなぁ~と感心。でもあとで「社畜になっちゃいかんよ」とは年上の人間としてアドバイスしておいた。笑ってたけど。

そんなわけで最終日にややドラマチックな夜を過ごして夜勤4つ終了。体力的にはきついけど、今回はいい人たちとシフトに入ったのでいつもよりは苦痛ではなかった。夜勤は誰と一緒にシフトにはいるかがとても重要。

今朝もまた家に着いたらDがちょうど出勤前。彼を駅まで送っていき、冷蔵庫にあるものを適当に食べて電気毛布が布団を温めたころにベッドへダイブ。先日の「すべらない話」を聞きながら寝た。途中で寝落ちしたけど(フルタチ、要らなかったよね?)。
寝たり起きたりで夕方にベッドから出た。ソファに移動しただけで何をするわけでもなく、テレビを見たり、ネットをしたり。今夜は料理をする気がなくて、私は冷凍ピザを食べた。Dは迎えに行った帰りによったスーパーで買い物をして、ホットドッグを作って食べていた。本当にホットドッグ好きのD。

先の4日間、この時間から働いていたので、今、悲しいかな頭は冴えている。だけどこの後はベッドに向かう。体内時計、戻さないとしんどいからさ。次のシフトまで2日間のお休み。今日をそのうちの一日とカウントすることにとても不満を感じるわ。
明日はDも休みなので、おでかけしよっかーと話している。D運転で先週行けなかったカフェでもいいな。
Dは午前中に個人で仕事と運転練習が入っているので(こちらは副業を持つことはとても普通)、おでかけするにしても午後から。午前中はこの埃っぽい部屋をどうにかできるよう頑張ろう。
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