チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

秋晴れ

2008年10月27日 09時55分15秒 | 日記
気持ちのいい青空
太陽も惜しみなく顔を出している
足も軽やかにウオーキング
ここのところ
必ず足元に転がり込む黄金色の猫が居る

しばらく体を撫ぜて遊ぶ
一番太陽の当たるところに陣取っていて
道路にころころ転がって喜ぶ

しかし
耳の後ろは蚊に刺されたらしく
赤い血の塊の傷跡が痛々しい
蚊も賢い
猫の手が届かない所を噛む
生存競争だから仕方のない図だが
美しい猫だけに不憫

また別のところに
黒白二匹の猫が体を揃えて座っているが
この二匹全く可愛げがなく
呼んでもそばへ行っても知らん振り
孤高を保っているようだ
真っ黒と真っ白
闇と光か

其処へネコニイサン現れて餌を与えるが
お礼の様子もなく
つまりしなを作って擦り寄るなどなく
平然と
当然のように餌を食み
満腹すると「ニャー」もいわず
悠然と姿を消す

「可愛くないわね」
「あの二匹ね、いつもそうだよ」
「あの金色の可愛い猫は来ないの?」
「あいつはね、どこか自分で探しているらしく口がおごってるからオレの餌は食わない」
「人懐っこいわ」
「いやーネエサンにだけだろう、人に触らせないよ」
「そうなの、いつもスリスリしてるわよ」
「へーそうですかーー」

このネコニイサン昔ヤクザさんだったが
この中央公園で猫の世話をして25年くらいになる
指を詰めているので
かなりのことをしでかしたのだと思うが
いまはこの公園の猫飼育部長

「年には勝てないからアパートを借りて住み始めた」
と其のアパートから毎朝、夕と猫の世話に出勤しているという

若い女性が来ると見つめるので
「オニイサン油断できないわね」
「いや三歳で別れた娘があの年頃かと思ってーー」
と里心も覗かせる

ブルーテントのおじさんたちにも一目置かれているオニイサン
やはり人間たちには前身の凄みが効いている

青い空の下
いろんな人生をかかえた公園もチラホラ紅葉が目立ってきた
コメント
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