チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

男やもめにウジは湧かない

2011年09月19日 17時24分54秒 | 日記
一昔前は女房が先に死ぬと夫は後追い死をするといわれた
しかしいまは亭主殿大いに長生きしている
今日も先輩の七回忌に御呼ばれしたが
ご主人趣味の生活に張り切っておられた

きっと寂しさはあるだろうが
でも家族のために働くということも無く
全ての時間が自分のものになっていて
かえって生き生きしている風貌さえある

他にも友人のやもめが居る
こちらはまだシゴト現役
ところが不治の病に冒されている
ただし入院生活をする必要はないのだが
ゴルフも旅行も出来ない
しかも責任あるシゴトをする役職だ

「どういうわけかね普通は旦那はすぐ死ぬといわれているのに」

「あなたはまだやることがいっぱいあるからね」
「だったら元気にしてくれればいい」
「うん、きっと後ニ、三年で見事元気はつらつになるよ」
「どうして?」

だってA子さんなくなったときあなた女遊びしてたじゃあないの
先ずその人と再婚できないように病気になったのよ
そしてあとニ、三年すればもう再婚する元気もないでしょう?
仕事一筋
其れがあなたの使命

こう解釈したらえらく納得していた

戦前生まれの男たちは家庭では何も出来ない
女たちがそのようにしてきた
自分の靴下一枚どこにあるの分からない人が多い

女の歴史の中でこれは遺伝子のように
家庭内の男を能無しに仕立てて自分の存在を高めていた
男は妻を家卑のように扱うことが偉い男
というように育てられてもいた
そういう扱いを受けていても妻はしっかり家のサイフを握っていたのだ

世事を見ても分かるように
財布を自由に出来る人が今では権力を握れる

しかし戦後の民主主義で男女平等
男も女も一緒上下は無いという教育
そうすると男も自分がどのような状態になっても
1人生きていけるような覚悟が出来たのかもしれない
ある意味お互いに自立した夫婦が増えてきたということか

昭和一桁生まれの男たちは
女房に先立たれたら
きっとしんどい時代かもしれない
コメント
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