絹の長襦袢を洗ってみた
布海苔(ふのり)が大量にありそれを使って絹物を洗う
専門家はまさしく布糊(ふのり)として使っているが、その昔母が庭で伸子張りを使って布を干したり、洗板を使って布を板に貼り付け干していた姿を見ていたので見様見真似で挑戦してみた
ふのりは天日干しで乾いていてそれを適当に(ここがいい加減な性格の現れ)切り崩し熱湯につけた
ここまでは記憶の中にある
そしてなめていたなあと思うがなめたらこすぎると思った、ヌルヌルしていた
やはり専門家に聞いてみようと悉皆屋さんに聞く
「一時間置いて晒で濾してくださいそして濃度は洗うのか糊付けとして使うのかで考えてください」
「はい」こちらも結構いい加減
長襦袢は絽、袖口と裾のところが随分汚れている
まず微温湯で下洗い それだけでも水が濁る
その後少量の昆布石鹸を泡立てそこにつけ置き一時間
その後袖口を絹石鹸でたわしを使って洗う(これは悉皆屋で見て学んだ。初めて亀のこたでわしで布を洗っている姿を見て仰天した)
ふのりは濾してみたらドローンとして濃い、手を付けると肌がすべすべして気持ちが良い
大さじ三杯くらいのふのりに3升の微温湯
そこにつけてもみ洗い その後十分に水洗いをして干す
半乾きの時アイロンを掛け出来上がり(本当は広い庭があれば板に貼り付ければアイロンなどいらぬ)
新品同様実にきれいな仕上がり 嬉しい
何でも人任せにしていたので
場悉皆屋さんに渡せば事足りていたが
どういうわけか不糊が送られてきたことは、長襦袢や一重の着物は自分で洗ってみなさいというお知らせかとも思う
いい感じの夏
麻は寝押しだけで過ごしていたが今度麻洗いにも挑戦してみよう
やる気があればできるわな
#不糊 #布海苔 #洗い張り #悉皆屋 #亀の子束子 #伸子張り #絹石鹸 #昆布石鹸 #中谷比佐子 #秋櫻舎 #微温湯