川邉サチコさんとの会話から
「最近顔に糸をつってしわを伸ばす技術ができたんですって?」と私
「うんそうよ」
「法令線も目の下のたるみも一気にもちあがるわけ?」
「そうよ」
「一生ものなの?」
「そんなわけないでしょう!」
「一度やったらずーーとやり続けるの?」
「そうよ」
「痛いのかな?」
「痛いに決まってるじゃあないの」
「高い?」
「うん」
「大体人が生きていれば老いていくのは当たり前、その当たり前の事実とどう付き合っていくかの方が本筋でしょう?あれこれ手を入れてた人たちをずっと見てきたけど、それはそれ。私は勧めない」とサチコさんのプロ意識
「見たねえ、彼女ひどいことになっていたものね」
「いろんな人の顔を触ってきたけど、結局自然に逆らわなかった人が最後まできれいよ」
「うん確かに、93歳で死んだ姉の肌はつやつやしていたな」
「ああのお姉様ね」
「でもだんだん崩れてくるよ、顔つりたくなる」と私
「仕方ないでしょう?どこまで崩れるのかそれを見極めるのも私は美容家としての仕事だと思ってる」
「そのための努力はするんでしょう?」
「当たり前じゃあないの!」
「教えてよ」
「崩れるのを隠さないことだと思うよ」
「サチコさんは腕のしわ丸出しで泳いでるもんね」
「比佐子さんもたるんだおなかでバレエやってるじゃあないの」
はははーと声上げて笑う二人
「まあ よく顔を洗い、髪の毛も体も清潔に保つことかな?心も体も自分の意志で整える」
「衣食も整える」
「おしゃれ心失ったら坂道転がり落ちるわね、男も女も同じよ」
「食べ過ぎるというのもよくないなあ」
「ね、今日何食べる?どこに行こうか?」
二人の会話のオチはいつもここ