チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

無条件の愛

2014年05月29日 09時02分54秒 | 日記
今生のチャコちゃん先生の課題は「無条件の愛」
つまり見返りを求めない「無償の愛」を身につける事だと思っている
其れに近づくために日々の暮らしを静かにしているが
この「無条件の愛」というのは「蚕」に教わった

自分の命の全てを人間に与えている姿
蚕の見返りは何だろうかと考えたら
にほんじんの着物だ

着物を着ることが蚕の無条件の愛に報いることになる
蚕は何一つ捨てる所がない
糸を吐き繭を造る
それは彼らの命を守るシェルパーなのだ
そこで蛹から蛾に変態して子孫継続の卵を産む
其の数300から500コ

種の数が多いので人間は間引きのような感覚で
繭から糸を引き出すことを知って行動した
引き出した後の蛹は純粋のタンパク質なので肥料になる
また卵を産んで息絶えた蛾もタンパク質なので使い道が多い
かくして蚕は全てを無条件に人間に差し出している

其の愛を感じた日本人は
直線裁ち着物の形を生み出し布を捨てないで仕立てる方法を編み出した
蚕にたいしてのせめての恩返しだ

そして思った
人が見返りを期待しない無条件の愛は
成立が難しい
というのは無条件の愛を与えられた人は其れに依存し要求が欲深くなることが多い

そして考えた
無条件の愛を履行するなら自分自身の誇りを大切にすることが最も大事であること
自分自身を愛さない人が
無条件の愛を人に与えることはできないーーーと
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