゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

においと味の不思議④

2008-07-01 16:00:00 | 健康・病気

かぎ分ける能力                                                          嗅細胞の受容体が活性化

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レモンは独特のにおいを持っている。しかし、レ                             モンのにおいを持つ特定の化学物質(におい物                           質)があるわけではない。レモンに含まれている                           におい物質のうち、多いのはリモネンという有機                            物であるが、ほかにもさまざまなにおい物質が含                          まれている。リモネンはグレ-プフル-ツにも含                           まれている。それでもレモンと同じにおいがする                           わけではない。それぞれのにおいは、複数のにおい物質が組み合わ               さって作られているからである。人工的に作られた純粋なにおい物質               もある。それらは、それぞれに違うにおいを持っているので、におい物              質の種類は十万種類とも四十万種類とも言われている。日常的には、                          これらが組み合わさるので、においの種類は無限にあると言っていい。                         このように多様なにおいを、どのようにかぎ分けているかは、長い間解                          明されていなかった。2004年にノ-ベル賞を受賞したパック博士とア                          クセル博士は、においを受容するタンパク質(におい受容体)か゛千種                           類ぐらい存在することを見いだした。ヒトの場合、嗅覚の重要性がやや                          低くなっているので四百種類くらいにとどまる。これほど多様なにおい                         を、われわれはどうやってかぎ分けているのか。においを受容する嗅                          細胞には、それぞれ一種類のにおい受容体が存在する。一つのにお                          い物質は、何種類かのにおい受容体を活性化する。その活性化の程                          度はにおい物質によって異なり、それぞれ特有の応答パタ-ンも微妙                          に異なるため、われわれはいろいろなにおいをかぎ分けることができ                           るのだ。(柏柳 誠=旭川医学部教授)

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