゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

ウンチクがんちく<土と作物のはなし(26)>

2008-07-24 16:00:00 | うんちく・小ネタ

道立道南農業試験場研究部長 赤司 和隆                                         道産米、300年で収穫量7倍

100_0888 ここ数年、道内の米収穫量は60万㌧台で推移                              しています。昨年は新潟県の65万㌧に次ぐ全                              国2位の60・3万㌧でした。1人当たりの年間平                             均消費量が約60㌔㌘ですので、これは1000                              万人が1年間に食べる量に相当します。ところで、                            昔の収穫量はどの程度だったのでしょうか。貴重な手がかりが北斗                             市に残っています。1949年に建てられた「北海道水田発祥の地碑」                            です。碑文には「押上(文月村)のこの地に元禄5年農民作右衛門な                            る者南部の野田村から移って、人々の定着は米にあるとしてこの地                             を拓し、450坪(約15㌃)を開田し、道米10表(現在の2表程度)を                             収穫した」と記されており、これが道産米の基礎とされることが北斗                             市教育委員会の案内板にあります。なお、元禄5年とは1692年で                            す。この時の収量を10㌃当たりに換算すると約80㌔㌘です。その後                            の農家や関係機関の努力の結果、現在の道内収量は550㌔㌘前後。                           300年の間に7倍に増えたことになります。2003年にはこの水田                             発祥の地から寒さに強く、おいしい水稲がデビュ-しました。道南農業                           試験場(北斗市)で育成された「ふっくりんこ」です。新たな歴史をつ                              くる予感を感じさせます。

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「ハリポタ」完結編発売

2008-07-24 15:30:00 | 本と雑誌

累計2200万部 “最後の商戦”期待大きく

世界的ベストセラ-として知られる英国のファンタジ-小説「ハリ-・                           ポッタ-」シリ-ズ(J・K・ロ-リング著)の完結編となる第七巻が、                           初版180万部という大部数で発売さけるた。1999年に第一卷の                            日本語訳が出て以来、出版不況をものともせず、子供の読書や書店                          の販売戦略に影響を与え、累計部数は約2200万部に。そして                             “最後の商戦”。

「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻) 「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)
価格:¥ 3,990(税込)
発売日:2008-07-23

同シリ-ズは、魔法使いの少年ハリ-が、学園生活を送りながら闇                           の勢力と闘う、友情と冒険の物語。65の言葉に翻訳され、世界で計                           3億7500万部が売れた。五作目までが国内公開された映画も通算                           6千万人を動員。相乗効果でさらに人気が広がった。

年代問わず

読者層が「3歳から90歳まで」(静山社)と幅広いのがハリポタの強                           み。特に子供たちの読書習慣に大きな変化をもたらした。都内の大学                          院に在籍する女性(23)が出合ったのは中学2年の時。それまでは                           「ちらほら本を読む程度」だったが、「魔法の世界が現実とリンクし、本                          当にあるかもしれないと思えるところに魅せられ」、5巻目以降は辞書                          片手に原書を読破するまでになったという。

書店を刺激

全国学校図書館協議会などが毎年実施する「学校読書調査」によると、                         1ヵ月の読書冊数の平均は小中学生ともに、第一巻の刊行前後から上                         昇。特に中学生は昨年、3・4冊で、57年と並ぶ最高に。協議会は「『朝                        の読書運動』の成果もあるが、ハリポタをきっかけに、今まで本に見向き                         もしなかった子が読書するようになったことが大きい」とする。ハリポタの                         独り勝ちは書店の意識も変化させた。永江朗・早稲田大客員教授(出版                        文化論)は「『活字離れ』という言葉で、不況を読む側のせいにしてきた                         出版業界にはいい刺激になつたのでは」と話している。

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温暖化懐疑論の「品格」

2008-07-24 15:01:00 | 国際・政治

北海道新聞論説委員 堀野 収

リンゴが落ちるのを見て万有引力を着想したニュ-トンは、ずぬけた                           才能の持ち主だった。力学の法則と万有引力の法則を組み合わせ                           れば、地上の物体の運動も惑星の運動も統一して説明できると考え                          た。大著「プリンキピア」にそれが結実し、彼の物理学は不動の地位                           を得た。しかし晩年のニュ-トンは物理学ではなく、神学や錬金術に                           没頭した。科学者の集まりであるロンドン王立協会の総裁になってか                          らは権勢を振るい、それゆえ英国の科学は大陸に後れを取ったとい                              われる。

       ◇

現代科学の最大の問題の一つは地球温暖化だ。地球温暖化に関す                           る政府間パネル(IPCC)が昨年公表した第4次報告書は「20世紀後                          半の気温上昇は人為的である」として二酸化炭素(CO2)などの排出                          削減を訴えている。これに疑問を唱える学者らがいる。懐疑論者には、                          IPCC報告書は晩年のニュ-トン並みに頑迷固陋な存在と映るのだろ                         う。懐疑論の中身は多様だ。「温暖化は起きていない」「寒冷化の兆                           候がある」「CO2は温暖化の結果として増えた」「CO2より水蒸気の                          方が温暖化効果が大きい」などと続く。洞爺湖サミットが終わった今も                          書店に懐疑論やそれに類する本が並んでいる。「地球温暖化・・・そん                          な瑣末なことはどうでもいい」とする本も、「リサイクルは無駄」との主張                         もある。だがIPCC報告書を、晩年のニュ-トンと一緒にはできないだ                          ろう。報告書は世界130カ国の450人が執筆し、2500人の科学者                           が内容に目を通した。しかも人為的による温暖化説については、90%                         の確かさでしかないとして、論争に応じる余地を残している。地球温暖                          化は気候変動や生態系の変化など複雑な要素が折り重なって、現象                          として現れる。この複雑系を解くのは、ニュ-トン物理学で天体の運動                          を説明するほど簡単ではない。科学論争は大いにやるべきだ。それで                          も懐疑論には首をひねる向きが多い。現象の一部を切り取り、部分的                          な因果関係を頼りに全体を論じ、温暖化否定に結び付けるような論法が                        目立つからだろう。現実の問題と、どう向き合うのかも気になる。温暖化                          が事実なら、いま排出抑制をしなければ、将来深刻な状況に陥る可能                         性が大きくなる。懐疑論者が「地球は温暖化していない」と言うのなら、                         仮説としてではなく、温暖化が起きていない確かな根拠を示す必要が                          あると思う。

       ◇

懐疑論の幅は広く、「温暖化は文明を発展させる」というのもある。温暖                         化で真っ先に打撃を受けるのが貧困国だということをどう考えるか。社会                         の課題にどう優先順位をつけるかは、別の問題だ。学者と称する人が評                        論家的な言動に終始するのも品性を疑いたくなる。懐疑論が多少なりと                         も支持される背景には、怪しげな温暖化対策がまかり通る現実がある。                         そのまま燃やせば効率がいい廃プラスチックを、わざわざ液化して燃料                         にする。食べ物から燃料を作る-。安値で意義が疑わしい計画に税金や                        社会の労力が投じられているのは、たしかにおかしい。だからといって懐                         疑論が正しいことにならない。なにが確かで、どうすればいいか。当たり                          前だが一つ一つ吟味するしかない。

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