あしたはきっといい日

楽しかったこと、気になったことをつれづれに書いていきます。

1年経って

2009-06-09 18:03:17 | つれづれ
秋葉原で起きた凄惨な殺傷事件から1年が経った。街は賑わいを取り戻しつつあるようだが、歩行者天国が再会されるのはまだ先だと言う。何より、大切な家族を突然奪われた方々の悲しみと、命を絶たれ、また傷つけられた犠牲者の方々の無念さや苦しみを思うと、犯人に対する怒りがこみ上げてくる。

だが、僕らにできることは彼を断罪することではないように思う。その理由によって彼の犯したことの責任が軽減されることは一切ないが、彼を追い込んだ背景の一つである「労働環境」は、果たして変わったのだろうか。

秋以降の不況の中、僕自身もそのことを忘れてしまっていた。その間、個人の能力にかかわらず、「切りやすさ」で人が減らされてきた。そしてその状況を「百年に一度だから」と黙認してきた。

緊急避難的に仕方がなかったという言い訳もあるだろうが、景気に底打ち感も見られて来た中で、果たしてそれが「よりよい答えだったのか」を検証する必要があるのではないか。いや、回復への道筋で、彼らが忘れ去られることはないだろうか…

彼の言い訳に過ぎないのかもしれないが、それでも、苦しんでいる人は確実にいる。そして僕らは、その現実と向き合わないといけない。