海を飛ぶ夢

「海を飛ぶ夢」

出演： ハビエル・バルデム, ベレン・ルエダ

2004年　スペイン・フランス製作

本作は、25歳の時に事故にあい、以来30年近くものあいだ四肢不随に陥った実在の人物、ラモン・サンペドロの手記「レターズ・フロム・ヘル」を元に、尊厳死を求めて闘う主人公を描いたドラマ。

　　　

スペイン、ラ・コルーニャの海で育ったラモン・サンペドロは19歳でノルウェー船のクルーとなり、世界中を旅して回る。

だが1968年8月23日、25歳の彼は岩場から引き潮の海へダイブした際に海底で頭部を強打、首から下が完全に麻痺してしまう。

以来、、家族に支えられながらも、ベッドの上で余生を過ごさなければならなくなったラモン。

彼にできるのは、部屋の窓から外を眺め、想像の世界で自由に空を飛ぶことと、詩をしたためることだけ。

26年間望み続けてきたもの―

それは「死」。

ラモンは、彼の尊厳死を支援する団体のジェネを通じて女性弁護士フリアと対面し、その援助を仰ぐことに。

また一方、貧しい子持ちの未婚女性ロサがドキュメンタリー番組でのラモンを見て心動かされ、尊厳死を思いとどまらせようと訪ねてくる…。

法廷へ出る準備を進め、ラモンの話を聞くうちに、フリアは強く彼に惹かれていった。

ある日フリアは、ラモンの家で発作に倒れる。

不治の病に冒されたフリアは、やがて自らも死を望み、ラモンの死を手伝う約束をする・・・。

生死とは・・・。

生きる価値、自由、愛、家族の介護、様々な問いを投げかける問題作。

2004年 第61回ヴェネツィア国際映画祭審査員特別賞、主演男優賞、外国映画賞受賞。
2004年 アカデミー外国語映画賞受賞。
2004年 ヨーロッパ映画賞監督賞、男優賞受賞。
2005年 ゴールデングローブ賞 外国語映画賞受賞。
2005年 インディペンデント・スピリット賞外国映画賞。
2005年 第19回ゴヤ賞で作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞、主演女優賞など14部門受賞。
2005年 放送映画批評家協会賞外国語映画賞受賞。

この映画のお勧め度：☆☆☆☆