「みなさん、さようなら」
制作:2003年 カナダ映画
出演:レミ・ジラール 、ステファン・ルソー 、マリー=ジョゼ・クローズ
ロンドンで証券マンとして働くセバスチャンは、父のレミの病気を知り、カナダに帰国する。
女好きで身勝手なレミを反面教師として育ったセバスチャンだが、末期ガンの父の最後を「楽しいものにしてほしい…」と願う母親の言葉を受け、レミの幸せな最期を演出することに。
設備の整っていない公立病院に父のための特別の病室を作らせ、父の親しい友人たちを集める。
頑固で憎まれ口ばかり叩くレミだが、世界中から集まった友人たちに会い、笑顔を取り戻す。
最高の環境を作り、その中で、父は毒舌をはきながらも息子を受け入れていく…。
死をどう迎えるかというテーマの映画です。
病人だというのに元気な「好色な社会主義者」の父。
「資本主義」丸出しで父親のために奔走する息子。
家族・父と息子の関係・家族のあり方、普遍的な親子の愛
軽口・皮肉などでコメディ-タッチですが、痛みをやわらげるためにヘロインを使用する所など、 カナダの医療現場や、教育現場、麻薬取引の現場などしっかりと社会問題も見せています。
最後に平静に自分の死を受けいるようになった父に、息子が
「父さんのしたいようにするよ」というと、「おまえのような立派な息子を育ててくれ」というセリフが印象的です。
2003年カンヌ映画祭脚本賞、主演女優賞受賞
第76回アカデミー賞外国語映画賞受賞
この映画のお勧め度:☆☆☆☆