ある日届いた「となり町」との「戦争」の知らせ。
僕は町役場から敵地偵察を任ぜられた。
だが音も光も気配も感じられず、戦時下の実感を持てないまま。
それでも「戦争」は着実に進んでいた・・・。
「戦争」をする事によってもたらされる利益は計り知れない
もし、”公共事業”として自治体同士が「戦争」を始めたら・・・
「戦争」について回る生々しさは描写されておらず、「戦争」が起こっているという実感の無い生活。
戦死者は数字にはめこまれた、名前のない人々によって、提示される。
それでも、確実に「戦争」は行われている。
それは図らずも世界中で今も行われている「戦争」に、我々も知らず知らずのうちに加担しているのだというメッセージ。
アイデアとしては面白いが、書き方が抽象的すぎてインパクトに欠ける。
恋愛小説として読んだほうが面白いかも。
第17回小説すばる新人賞受賞作