気がつけば、4ヵ月ぶりの『源氏物語』。
ええーっ、いつの間に!!
この年になると、時はするするとこぼれ落ちていくのです。
「時間がない」と言ってては、何もできませんよね。
みなさまの暖かい励ましにお応えして、がんばります~
+ + +
『源氏物語』はご存知のように全部で54巻ありますが、
1巻から順に書かれたのかどうかはわかっていません。
というのも、「桐壺」からこの「若紫」を読むと、
ストーリーがすっきりしているのだそうです。
今まで読んできた2~4巻の「帚木」「「空蝉」「夕顔」は
登場人物をみても、ひとつのまとまった話になっています。
ひょっとしたら、これらはあとから挿入された話なのかもしれません。
大野氏と丸谷氏の対談集『光る源氏の物語』では
33巻までをa系b系と分ける説が紹介されていました。
本筋である光源氏のサクセスストーリーであるa系と、
彼の恋の失敗談を綴ったb系です。
筆の運びが生き生きとして、おもしろいのはもちろんb系(笑)
紫式部がこの長い物語を書き始め、宮中で人気が出たあとに
番外編のような感じで書き足したのでしょうか。
今の人気小説とかわりませんね。
別冊「太陽」より 源氏物語絵巻 若紫
さて「若紫」です。
光源氏は18歳。
瘧病(わらわやみ)にかかり、加持祈祷のため北山へ出かけます
そこの僧都の庵で、彼は藤壺にうりふたつの少女を見かけるのです。
実はその少女、藤壺の姪で、母を失い祖母の尼君に育てられていたのでした。
それを知った光源氏は、なんとかこの少女を引き取りたいと思います。
この少女が、この後ずっと光源氏と暮らすことになる紫の上です。
まだ幼い少女であるにもかかわらず、見初めてしまうわけですね。
↑の写真は、光源氏が少女を覗き見しているところ(笑)
都へ戻った光源氏は、正妻である葵の上へ行きますが、
やはり打ち解けてはもらえません。
心は北山で見かけた少女のことを思っています。
その頃、愛しい藤壺の宮が病気のため里にさがっているというニュースが。
再会できるチャンスとばかり、光源氏は王命婦
(おうのみょうぶ=皇族出身の位のある女官)のつてで
藤壺の寝所へ忍び込みます。
思いは遂げたものの、夢のような短いはかない逢瀬に苦しむ光源氏。
もう二度とこんなことにはなるまい、と悔いていながら、
再びこんな恐ろしい過ちを犯してしまった嘆く藤壺。
実はこれ、光源氏と藤壺の二度目の逢瀬なんです。
第一巻から読み返しても、ふたりの最初の逢瀬のことは一言も出てきません。
この物語の重要な部分であるはずなのに、なぜ?
確かに読んでて「あれ?」と思います。
この巻で唐突に、以前にも関係があった、みたいな記述がでてくるのですから。
ここでいろんな説が出てきます。
紫式部が実際書かなかったのか、
書いたけれどもその巻が何らかの理由で表に出されなかったのか。
それに関しては「かがやく日の宮」という巻があり、
それがなくなってしまったのではないか、という説もあります。
事実はどうなのでしょう。
今でもどこかの蔵の中に、虫に喰われて眠っているのかもしれませんね。
このときの逢瀬で、ふたりは重い宿命を負うことになります。
そうです。藤壺が懐妊してしまったのです。
帝である父親の妻、自分の義理の母が、自分の子どもを宿す。
これは恐ろしいタブーですよね。
でも、このことによって<桐壺>に出てきた高麗の相人の謎めいた予言
-つまり、帝位につく相だが、そうなると世が乱れる。
かといって、臣下になる相でもない-
が実現していくきっかけとなるわけです。
ええーっ、いつの間に!!
この年になると、時はするするとこぼれ落ちていくのです。
「時間がない」と言ってては、何もできませんよね。
みなさまの暖かい励ましにお応えして、がんばります~
+ + +
『源氏物語』はご存知のように全部で54巻ありますが、
1巻から順に書かれたのかどうかはわかっていません。
というのも、「桐壺」からこの「若紫」を読むと、
ストーリーがすっきりしているのだそうです。
今まで読んできた2~4巻の「帚木」「「空蝉」「夕顔」は
登場人物をみても、ひとつのまとまった話になっています。
ひょっとしたら、これらはあとから挿入された話なのかもしれません。
大野氏と丸谷氏の対談集『光る源氏の物語』では
33巻までをa系b系と分ける説が紹介されていました。
本筋である光源氏のサクセスストーリーであるa系と、
彼の恋の失敗談を綴ったb系です。
筆の運びが生き生きとして、おもしろいのはもちろんb系(笑)
紫式部がこの長い物語を書き始め、宮中で人気が出たあとに
番外編のような感じで書き足したのでしょうか。
今の人気小説とかわりませんね。
別冊「太陽」より 源氏物語絵巻 若紫
さて「若紫」です。
光源氏は18歳。
瘧病(わらわやみ)にかかり、加持祈祷のため北山へ出かけます
そこの僧都の庵で、彼は藤壺にうりふたつの少女を見かけるのです。
実はその少女、藤壺の姪で、母を失い祖母の尼君に育てられていたのでした。
それを知った光源氏は、なんとかこの少女を引き取りたいと思います。
この少女が、この後ずっと光源氏と暮らすことになる紫の上です。
まだ幼い少女であるにもかかわらず、見初めてしまうわけですね。
↑の写真は、光源氏が少女を覗き見しているところ(笑)
都へ戻った光源氏は、正妻である葵の上へ行きますが、
やはり打ち解けてはもらえません。
心は北山で見かけた少女のことを思っています。
その頃、愛しい藤壺の宮が病気のため里にさがっているというニュースが。
再会できるチャンスとばかり、光源氏は王命婦
(おうのみょうぶ=皇族出身の位のある女官)のつてで
藤壺の寝所へ忍び込みます。
思いは遂げたものの、夢のような短いはかない逢瀬に苦しむ光源氏。
もう二度とこんなことにはなるまい、と悔いていながら、
再びこんな恐ろしい過ちを犯してしまった嘆く藤壺。
実はこれ、光源氏と藤壺の二度目の逢瀬なんです。
第一巻から読み返しても、ふたりの最初の逢瀬のことは一言も出てきません。
この物語の重要な部分であるはずなのに、なぜ?
確かに読んでて「あれ?」と思います。
この巻で唐突に、以前にも関係があった、みたいな記述がでてくるのですから。
ここでいろんな説が出てきます。
紫式部が実際書かなかったのか、
書いたけれどもその巻が何らかの理由で表に出されなかったのか。
それに関しては「かがやく日の宮」という巻があり、
それがなくなってしまったのではないか、という説もあります。
事実はどうなのでしょう。
今でもどこかの蔵の中に、虫に喰われて眠っているのかもしれませんね。
このときの逢瀬で、ふたりは重い宿命を負うことになります。
そうです。藤壺が懐妊してしまったのです。
帝である父親の妻、自分の義理の母が、自分の子どもを宿す。
これは恐ろしいタブーですよね。
でも、このことによって<桐壺>に出てきた高麗の相人の謎めいた予言
-つまり、帝位につく相だが、そうなると世が乱れる。
かといって、臣下になる相でもない-
が実現していくきっかけとなるわけです。
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