ほぼ是好日。

日々是好日、とまではいかないけれど、
今日もぼちぼちいきまひょか。
何かいいことあるかなあ。

『沼地のある森を抜けて』 命の連なり

2005-12-08 | 読むこと。
                          
                          『沼地のある森をぬけて』


亡くなった叔母から久美が受け継ぐはめになった先祖伝来の「ぬか床」。
ところがそのぬか床から卵が現われ、小学生の男の子やのっぺらぼうの女(!)が孵ります。
ぬか床の秘密を知るため祖父母の故郷の島に渡った久美は、自分の先祖の秘密を知ることになるのですが・・・。

ぬか床から卵が生まれる=人が実体化する、というオカルト的な現象が、この人にかかるとこんなにも壮大な命に連なる物語になるのだと、本を閉じたらため息がでました。
これぞ、梨木ワールド。

『からくりからくさ』でもそうでしたが(この場合は人形とコミュニケーションをとるという)非現実的な現象にも関わらず、主人公たちはそれを受け入れ、淡々と地に足の着いた生活を送っています。
だから読んでいる私たちも、異様な出来事としてではなく、自然にその現象を受け入れることができるのです。

ただ今回は話があまりにも壮大すぎて、正直言って私には手におえませんでした。
一度読んだぐらいでは、とてもとても・・・
男とか女とか、レンアイとかケッコンとか、そういうものを超絶した生物の本能としての生命の連なり。
地球上に生命体が(偶然にも)生まれて、過酷な環境にもなんとか生き残り進化し続け、その延長線上に私たちがいるという驚き。
ああ、もうなんて書けばいいのでしょう!

「世界は最初、たった一つの細胞から始まった。この細胞は夢を見ている。ずっと未来永劫、自分が「在り続ける」夢だ。この細胞は、ずっと夢を見続けている・・・」p381より

「・・・そもそもたった一つの細胞の夢が、っていう話。全宇宙でただ一つ、浮かんでいる孤独、ってすさまじいものだったろうなあ、と思って。・・・全宇宙にたった一つの存在。そのすさまじい孤独が、遺伝子に取り込まれて延々伝わってきたのかな、って思って・・・。細胞が死ぬほど願っているのは、ただ一つ、増殖、なんだ。・・・」p396より

私たちが感じる孤独感は、地球上で一番最初に生まれた細胞からずっと持ち続けているものなのでしょうか。
それはけっしてセンチメンタルなものではなく、ひとりぼっちでは自分の遺伝子を残せない、というけっこう生々しい、でも生命体としては切実なところからきているのですねえ・・・ふむふむ・・・。

とても不思議で優しい物語です。
おこたに入り、浮世のことは忘れて、この壮大な命の物語を読んで見てはいかがですか?








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雪おこし

2005-12-06 | 日々のこと。
きのう初雪が降りました

このあたりでは、雪が降る前に「雪おこし」といって雷が鳴ることがあるのですね。
ところが、昨夜からその雷のすごいこと!
夜中なんてピカッと光ったかと思うと、地響きがするくらいすごい雷鳴。
もう、何度目が覚めたことか・・・
途中寝てるおとーさんに「パソコンだいじょうぶよね」と確認していたのですが、明け方突然むくっと起きて階下へバタバタバタ・・・ん?
電源は切っていたものの、コンセントが気になって抜いてきたとのこと。
とにかく、こんな雪おこしは初めて。
・・・とこれを書いている間にまた雷が・・・くわばら、くわばら・・・

午前中はヒョウが降りました。
今日はどこも荒れ模様のようですが、雪は朝だけでずっと雨。
まだ12月だというのに、こんな天気が続くのかなあ・・・。
合羽を着こんで自転車で高校へ行った長女よ、あなたはエライ




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君と歩いた青春・・・正やん

2005-12-05 | 日々のこと。
こんなこと書くと年がバレそうなのですが・・・(何をいまさら)。

きのう伊勢正三のコンサートに行ってきました!
そう、「かぐや姫」、「風」の正やんです。
ハイ、実を言うと私、高校生の頃正やんの大ファンでした
「風」のファーストアルバムを聴いて何度涙したことか・・・。
伝説の、徹夜でやったつま恋コンサートにも行きました(まだ高校生だったので、姉に連れてってもらった)。

その正やんのコンサートが、隣の町(市ではありません・・・)であるというではありませんか!
同年代で、いまだにBSでフォーク特集をすると大きな声で歌ってひんしゅくを買ってるおとーさんが、めずらしく乗り気なので二人で行ってきました。
コンサートなんて何十年ぶり!
しかもおとーさんと一緒なんて・・・はじめて!?

こんな田舎の会場でのコンサートだしなあ(ゴメンナサイ)・・・とあまり期待していなかったのですが、早めに行ったつもりなのにもう車も人もいっぱい。
会場は熱気ムンムン。
かつて文化祭ではバンドを組んで歌っていたであろうおじさんや、彼らに熱い視線を送っていたであろうおばさんであふれかえっておりました。

前売りを買うのが遅かったので、座席は一番はし。
でも前から9番目の列だったので、けっこう間近に見ることができました。
おお~、ナマ正やん
昔とちっとも変わらないじゃないですか!(いや、変わってるって

1曲目は「置手紙」。
もうすっかり30年前にタイムスリップ。
「海岸通」が流れはじめると、ぞわぞわと鳥肌がたちました。
もう、感激・・・

「あいつ」「君と歩いた青春」など、なつかしい曲に比較的新しい曲をまぜて10曲以上歌ってくれたでしょうか。
途中ゲストの尾崎亜美とのジョイントもあり、ふたりで「オリビアを聴きながら」や聖子ちゃんの「天使のウィンク」(!)などを歌い、めったに聴けない曲まで聴くことができました。

「ささやかなこの人生」では客席も手拍子で盛り上がり、「22才の別れ」では歌とギターでじっくり聴かせてくれました
もうアンコールの嵐!
それに応えて「海風」でまた一段と盛り上がり、なりやまない拍手に尾崎亜美と「なごり雪」を・・・。

ああ、もう、期待以上によかったです
もっとナマで聴きたい曲はたくさんありましたが(「男は明日はくためだけの靴を磨く」とか「お前だけが」とか)、贅沢は言いません。
おとーさんも大満足の様子。
ケツメイシもポルノグラフィティもオレンジレンジもいいですけどね、やっぱりアコースティックな曲はいいですよ。

棚のすみにほこりをかぶって眠っている古いLP(もはや死語?)、また聴きたいなあ。
でもプレーヤーがもうないのですよね・・・










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小さいカブ  その後

2005-12-02 | 日々のこと。
とうとう12月に突入してしまいました。
今年は早めにクリスマスの準備をしよう、お天気のいいうちに掃除をはじめよう、と思ってはいたのですが・・・
今日は、予報では明日も雨、その次は
天気予報の雪マークにうんざりするようになるなんて、私も年をとったもんだ・・・。


株を始めて40日ほどたちました。
その間新聞にも株価上昇のニュースがよく載っていましたが、毎日チャートを見て一喜一憂している私はそれを肌で感じていました。
30日には日経平均株価が1万5千円台になり、きのう今日とどの銘柄も上がる上がる。
ちょっとコワイくらいです。

小心者の私はある程度上がると売ってしまうのですが、それでも数万の儲け。
正直言ってはじめの頃は、なんでもっと早くからやっていなかったんだろう、と思いましたが、今は「慎重に、冷静に」と自分に言い聞かせています。
人間というものは、つい欲が出てしまいますからね。
こどもにも「お母さん、調子乗ったらあかんで」と、しっかりクギをさされているし。

私も7年ほどOLやっていたし、今は自営業の主人の仕事を手伝ってて、稼ぐということがどんなに大変なことかよくわかっているつもりです。
だからPCの前に座っててクリックひとつで数万(人によっては数十万、数百万、数億?)儲かる世界がある、ということにまず驚いてしまいました。

確かに何もしないで儲けているわけではなく、職業としている人たちは日々研究に研究を重ねて買ったり売ったりしているわけです。
(この私ですら、本を読み雑誌を買って一から勉強しました)
それに日本経済の低迷で、これまでずっと胃の痛い思いをしてきたのでしょうから。
今はそういう人たちが報われてる時期なんでしょう。
たまたま私がその波にに乗っかれただけ。

雑誌やブログを読んでいても、このまま景気がよくなると言う人もあれば、警戒感を抱いている人もいます。
私は心配性なので、今のうちにとりあえず売るつもり。
だってこの忙しい12月に、株価が気になってたら掃除もできませんから 

私が株をはじめて良かったなあと思うのは、新聞の経済欄を読むようになったこと(今まで読んでなかったんかい )と、実家の父と電話でよく話すようになったことかな。
結婚して(まあ結婚する前もですが)父としゃべるなんてことはあまりなかったですから。

子どもたちには、1万でも儲かったらおいしいもん食べに行こって言ってたので、結婚記念日も近いことだし久しぶりに外食しようと思ってます。
なのに・・・
「オムライスが食べたい!」
「ファミレスでいいよ」
「・・・ラーメン」
なんて言うな~




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