ほぼ是好日。

日々是好日、とまではいかないけれど、
今日もぼちぼちいきまひょか。
何かいいことあるかなあ。

『ショコラ』 幸せのチョコレート

2006-01-18 | 読むこと。
我が家はみんなチョコレートが大好き。
私も仕事の合間、コーヒーを飲むときには必ずチョコレートを一口ほおばります
「チョコレートは人を幸せにする」というのは、長女が書いたお話に出てくる言葉。
まさに、そんな本に出会いました。

その名は『ショコラ』。
作者はジョアン・ハリス。
この作品との最初の出会いは、主人が借りてきたビデオでした。
私は映画やビデオを観る場合、だいたいどんな内容か知ってから観るタイプ。
作品がファンタジーか、恋愛ものか、アクションかによって心構えがちがってくるので、何も知らずに観るのが不安なのです。
『ショコラ』の場合、どんな映画かわからないまま見始めたのですが(当の主人は始まってすぐ寝てしまいました)、始まりのシーンを観たとたん、あっ好みかも・・・とピンとくるものがありました。
フランスの片田舎の映像も渋くてよかったし、ちょっとミステリアスな親子、そして何よりおいしそうなチョコレート
見終わったあとは、ああ、なんていい映画だろう、とまるで上質のチョコレート菓子を食べた気分になりました。

とにかく映画がとても素敵だったので、本屋でこの本を見つけたときは思わず買ってしまったのです(おいしそうな装丁にも惹かれて)。

            

フランスの小さな村に、女の子を連れた女性がやってきたところからこの物語は始まります。
ちょっと不思議な雰囲気を持っているヴィアンヌと、空想好きの変わった少女アヌーク。
ヴィアンヌはこの閉ざされた村で、小さなチョコレートショップを開きました。
はじめはこの村にとっては異質だった彼女たちも、だんだんこの村にとけこんでいき、また村人たちも彼女たちによって少しずつ明るく変わっていくのですが、その変化を受け入れようとしない人たちもいました。
その中心的人物が村のまだ若き神父レノー。
ヴィアンヌと彼女の店に来る人々、レノー神父とそのとりまきの人たち、そこへ船でやってきたジプシーを巻き込んで話はすすんでいきます。

そんな村でのいろいろな出来事が、自由に生きている(ように見える)ヴィアンヌと、キリスト教の教えに凝り固まっている神父の日記形式で語られていて、ふたりの対比がおもしろく描かれています。

けれども読みすすむうち、ヴィアンヌがとらわれているもの、何かから逃れようとして旅を続けていることがわかります。
またレノー神父の過去も少しずつ明らかになっていきます。
映画はヴィアンヌとジプシーの男ルーとの恋もありとてもよかったのですが(ルーの役をジョニー・デップが演じてました)、本はもう少し内容が複雑になっています。
ヴィアンヌと母との過去、レノー神父の秘密、ヴィアンヌや老婦アルマンドの不思議な力(予知能力?)などさまざまな謎があって、現代の設定なのに全体に不思議な雰囲気を醸し出しているのです。
訳者のあとがきにもありますが、まるで現代のお伽話。

魅力ある登場人物もたくさん出てきてきます。
一見意地悪ばあさん(?)か魔女のようなアルマンド、暴力を振るう夫から逃げ出したジョゼフィーヌ、犬を愛する老人ギヨーム・・・。
その誰もがヴィアンヌのつくるチョコレートで癒されていくのです。

そうそう、忘れてならないのがチョコレートなど食べ物の描写。
読んでいて何度ホットチョコレートが飲みたい!と思ったことか・・・

この本を読むときは、手もとにチョコレートを一箱、忘れずに 










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あれから11年

2006-01-17 | 日々のこと。
阪神大震災から11年がたちました。
早いものです・・・。

11年前のこの日、我が家は家族全員風邪で寝込んでいました。
寝室ではなく、居間に布団を敷き川の字になって。
ふと目が覚めると、突然襲ってきた大きな揺れ。
私は思わず子どもたちの上におおいかぶさりました。
主人はそばにあった食器棚を抑えています。
「けっこう大きかったなあ・・・」
すぐにテレビをつけると、地震情報ではこのあたりは震度4。
そのとき、まさか阪神で大惨事が起きているとは思いもよりませんでした。

とにかく、子どもだけでなく主人も私も熱があったので、朝一番で義母に病院へ連れて行ってもらいました。
地震の大きさを知ったのは、病院の待合室で観たテレビのニュースだったと思います。
休み明けで込んでいて、4人の診察が終わって帰宅したらもう昼。
あわててテレビのニュースをつけました。

画面に映るのは黒い煙が立ちのぼる神戸の街。
神戸には姉の家族が住んでいます。
実家の母から、姉と連絡が取れないと電話がありました。
気になって1日中テレビをつけっぱなし。
時間が経つにつれ、信じられないような被害の大きさが伝わってきます。

傾いたビル、ぺしゃんこになった家々、まだ燃え続けている街。
電気もガスもストップし、物資の不足、寒さ・・・。

姉たちはどうしているのだろう、食べ物はあるのだろうか、と心配していたのですが、無事との連絡が入りほっとしました。
被害の大きかった神戸で、奇跡的にも姉のところは食器棚ひとつ倒れなかったそうです(社宅の他の家では、食器が粉々に割れて大変だったそうですが)。
義兄の機転で、風呂場にすぐ水をはり、当分の水も確保したとのこと。
しかし、学校は避難所となり、電気とガスの復旧までかなりかかりそうなので、姪と甥は私の両親の家にあずけられ、こちらの小学校に通うことになりました。
その姪と甥も今では社会人と大学生。
月日の流れを感じます。

きのう、次女の通っている中学校では避難訓練があったそうです。
私たちの頃は9月1日にしていたような気がしますが、阪神大震災以降1月にするようになったみたいですね。
我が家も地震のあと、いざというときのために持ち出し袋をこさえました。
まだ小さかった子どもにも、リュックに下着や小銭、名前と住所を書いた紙、日持ちのするお菓子などを詰めて、これを持って逃げるんだよと教えていました。
今でもそれぞれの袋をつくり、キャンプ用品や水といっしょに押入れに入っています。
食べ物も必ずカップラーメンや缶詰、お餅などは常備。
これで親子4人、どれだけしのげるかわかりませんが。

ここ数年、地震だけでなく大きな台風がやってきたり、大雪が降ったりと自然が猛威を振るっています。
海外でもハリケーン、地震、津波と自然が牙をむいているようです。
なんだか地球が、あるいは大自然の主が怒っているみたい。
それとも自分勝手な人間たちへの警告なのでしょうか。

神戸の町はある程度復興をはたしたけれど、今でも津波や地震で家や家族を失った子どもたちがいます。
毎日自分の生活に追われて、なかなか遠い国の人々のことまで思いをはせることはできませんが、何か自分のできることはないかと思い、毎年わずかですがユニセフに寄付をしています。
自分への気休めかなあ、と思いつつ。

私たちにできることは、この日を忘れない、災害の記憶を風化させない、ということなのかもしれません












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絵本とつきあって

2006-01-13 | 読むこと。
先日、絵本のサークルの今年第1回目の例会がありました。
例会といってもお正月は茶話会ということで、みんなと  と でおしゃべり。
最近はそれぞれに忙しく、全員が揃うのはこのときだけということも多いので、毎年楽しみな1日なのです。

今年はこのサークルができてちょうど10年
以前このブログにも書きましたが、図書館主催の鳥越信先生による「絵本再発見講座」を受講して、講座終了後もこういう活動を続けようということで、声をかけてもらい参加しました。
今メンバーは8名と少し淋しいのですが、和気あいあいと無理のない程度で活動を続けています。
主な活動は、例会で担当者が自分の興味のある絵本作家を調べ発表する勉強会と、年2回絵本を紹介する小冊子の発行です。


  いまだ手書きというアナログな冊子です


絵本を、子どものためというより自分の趣味で読んでいた私には、どうしても絵の好き嫌いで絵本を選んでしまう傾向があるのですが、このサークルのおかげでずいぶんいろんな絵本を知ることができました。
メンバーそれぞれ好みが違い、日本の絵本作家が好きな人もいれば、外国の絵本をたくさん読んでる人もいます。
また、学校や幼稚園の先生、図書館の司書のかたなど絵本に詳しい方ももおられるので、とても心強いわけです

それ以前には「手作り絵本講座」にも受講していたことがあり、自分の作品を2冊作りました。
まだ子どもが小さかった頃で、夜子どもを寝かしつけてから絵を描くという日々で、なんとか締め切りまでに完成することができました。
製本は主人(私は不器用なので・・・)
今見ると絵は恥ずかしいようなものですが、私の大切な宝物です


  自作の絵本  恥ずかし~

こんな母親の影響か、子どもたちも大の絵本好き。
私自身は親が忙しく、しかも三人姉妹の末っ子で、絵本を買ってもらったことも読んでもらったこともありません。
小学生の頃は、友達の家に遊びに行くと子供向けの文学全集なんかがあって、うらやましかったなあ・・・。
でも、姉がいたせいか、漫画はよく読んでましたけど

今は本好きの子どもたちと、わいわい本の話(漫画も含めて)をすることができてとても幸せです
ただ、小さな子どもをひざに乗せて絵本を読む、あの幸せなひとときを当分(?)経験できないのは淋しいかも・・・。

今では、絵本を読むのは小冊子に載せる絵本を選ぶときだけになってしまいました。
最近ゆっくり図書館で本を眺める(?)時間がなくて、絵本コーナーには立ち寄らずじまい
それでも、絵本関係のブログを見ていると、この絵本もう一度読みたいなあと思うことも多く、今年はじっくり絵本を読む時間をつくりたいものです。

夢はもう一度自分の絵本を作ること
ただ、手作り絵本は根気と時間がいるのです(それにアイデアも)。
そんなパワー、まだ残っているかなあ・・・。
う~ん、老後の楽しみになりそう・・・



























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去年をふりかえって

2006-01-08 | 読むこと。
きのうは七日でおかゆを食べました(七草ではありませんでしたが)。
朝はトーストにミルクティの私でも、毎年この日だけはおかゆを食べます。
形だけでも子どもに伝えておきたいと思うので。
でも今年は、クラブへ行く次女に「おかゆではお腹がもたない!」と言われ、長女もこの日が始業式でお弁当がいるし、結局夕飯で食べることにしました

年末年始の忙しさもひと段落で、子どもたちも学校やクラブが始まり、ようやく普段の生活に戻りました。
このへんで年末にできなかったので、去年のことをふりかえりたいと思います。

      

去年の私の重大ニュースといえば、ブログと株をはじめたことでしょうね。
この年になると、なんとなくいろんなことが惰性になってしまっているから、新しいことを始めるというのは、大変だけど新鮮なものでした。
いろんな方からコメントも頂いて、本当にうれしかったです

でも、本が好きでそのことを書くつもりで始めたブログなのに、なれない操作で時間がかかり、おまけに株の勉強(?)もあったりして、本を読む時間が極端に減ってしまいました。
それに次女の朝練がある間は夜更かしできないし・・・。

今年はもう少しじっくり本を読む時間をつくりたいと思います
それと、しばらく描いていない色鉛筆画をまた始めたいなあ。
おえかきツールがあるので、gooのブログにしたのですが、マウスでは限界が・・・
ペンタブが欲しいと長女は言いますが、ペンタブ買ったらこのPC「山南さん」が長女に乗っ取られてしまう
いずれ、絵がブログにアップできたらいいなあ・・・いつになることやら・・・

 去年読んだ本の一覧です。

『闇の戦い 光の六つのしるし』  スーザン・クーパー
『 〃   みどりの妖婆』       〃
『 〃   灰色の王』         〃
『〃    樹上の銀』         〃
『バッテリー Ⅵ』          あさのあつこ
『№.6 #1~4』            〃
『つくも神』              伊藤遊
『ジャンヌ・ダルクまたはロメ』   佐藤賢一
『エラゴン』              クリストファー・パオリーン
『魔法使いハウルと火の悪魔』再読 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
『ブレイブ・ストーリー上下』    宮部みゆき
『エンジェル エンジェル エンジェル』梨木果歩
『りかさん』再読             〃
『からくり からくさ』再読        〃
『裏庭』再読               〃
『くるりのこと』              〃
『沼地のある森を抜けて』       〃
『博士の愛した数式』        小川洋子
『ブラフマンの埋葬』           〃
『世にも美しい数学入門』        〃 ・藤原正彦
『HOOT』               カール・ハイアセン
『蒼路の旅人』            上橋菜穂子
『イギリスは愉快だ』再読      林望
『くらのかみ』             小野不由美
『The Catcher in the Rye』     サリンジャー 村上春樹訳
『どろぼうの神さま』          コルネーリア・フンケ
『魔法の声』                〃
『風神秘抄』              荻原規子
『野生馬の谷 上下』         ジーン・アウル
『マンモスハンター 上中下』       〃
『輪違屋糸里 上下』        浅田次郎
『羊男のクリスマス』         村上春樹
『ふしぎな図書館』           〃
『風の歌を聴け』再読           〃
『とっても不幸な幸運』        畠中恵
『しゃばけ』                〃
  







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また、雪が・・・

2006-01-07 | 日々のこと。
元旦に久しぶりに晴れて融けかけていた雪が、また山のように積もっています
今朝20センチほど新しく積もり、汗をかくほど雪かきをしました(両親の家の雪かきもしたので)。
この寒さでウォーキングもさぼり気味。
ちょうどいい運動かな。

それにしてもこの寒さと大雪は異常です。
例年なら、このあたりでは積もるほどの大雪は、1月から2月にかけて数回ある程度。
それなのに今年は・・・。
もう雪景色も見飽きたよ~

ということで、少し雰囲気を冬用に変えてみました。
よけい寒そ~になったかしら・・・


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