万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

温暖化メール疑惑―真相の究明を

2009年12月07日 14時32分51秒 | 国際政治
温暖化データ改竄? 英研究者に疑惑 政治合意影響も(産経新聞) - goo ニュース
 地球温暖化については、温暖化現象そのものを疑う説や二酸化炭素犯人説への懐疑論など、様々な異論が唱えられてきました。COP15が開催されているこの時期にも、温暖化データが改竄されているという新たな疑惑が持ち上がったのですが、もし、これが陰謀であるとしますと、以下のシナリオが考えられるのはないでしょうか。

(1)研究者によるデータ改竄
 報じられていることが事実であれば、地球温暖化を裏付けるとされるデータは、改竄されていることになります。この場合、メールを書いた英研究者が犯人であり(被疑者の英研究者にバックが存在していれば、真犯人は別?)、メールをやり取りしていた他の研究者たちは共犯者?ということになりそうです。IPCCは、すかさず結論に影響はないとの声明を公表しましたが、充分に疑惑を解明したとは言い難いようです。

(2)メール事件が陰謀
 反対に、メール事件自体が仕組まれた陰謀である可能性もあります。石油メジャーが温暖化対策に反対してるとの情報もあり、資金力をバックにプロのハッカーを雇い、大がかりにな反対キャンペーンを画策したかもしれません。

 これまでの事件の展開からしますと、どうやらメールそのものは本物のようなのです。となりますと、(1)と(2)が同時に成立することになり、気候温暖化支持派の陰謀を、反対派もまた陰謀で暴いたという構図になります。少なくとも、この事件の真相が解明されるまで、COP15での合意は待った方がよいのではないかと思うのです。

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コメント (2)
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