万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

戦争の全責任は中国に-日本国政府の準備

2013年01月15日 15時43分31秒 | 日本政治
「戦争に備えよ」=尖閣も念頭か、全軍に指示―中国(時事通信) - goo ニュース
 恫喝を以って尖閣諸島の領有権の移譲、あるいは、共同管理化を狙っていた中国は、いよいよ、直接的な軍事行動への準備も開始したようです。この動きには、人民解放軍をめぐる中国政府内の胡派対習派の主導権争いも指摘されてはいますが、日本国政府は、万が一に備えて、対応を急ぐ必要がありそうです。

 日本国政府が、第一に着手すべきでは、尖閣諸島に対する中国の軍事行動が、国際法違反、つまり、侵略行為であることを、国際社会において明確にすることです。手続きとしては、現段階であれば、国連憲章の第6章の”平和的な紛争解決”に関する事案として、”中国に対してICJでの解決を求める決議”を安保理で成立させるという方法があります。第6章上の問題であれば、常任理事国であっても、紛争当事国は、安保理の採決を棄権せねばならず、決議が成立する可能性が格段に高くなります。そして、決議が成立したにも拘わらず、中国が、この勧告を拒絶した場合には、中国は、国際社会から、憲章違反国と見なされます。つまり、中国が、安保理勧告を無視して軍事行動に及んだ場合、その行動は、中国の日本国に対する侵略とみなされ、戦争の全責任は、中国が負うことになるのです。

 安保理決議拒絶の事実があれば、たとえ、開戦後に、第7章上の決議が中国の拒否権行使により阻止されたとしても、自衛隊、並びに、日米同盟軍の軍事行動は防衛戦争として是認されますし、多国籍軍の結成もはるかに容易となります。中国は、国際社会を敵に回し、平和の破壊者、即ち、侵略国家となる覚悟があるのでしょうか。

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コメント (2)
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