万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

情報を共有してもしなくても防衛能力が低下する韓国リスク

2014年07月30日 15時31分25秒 | アメリカ
日韓対立「安保の阻害要因」=情報共有できず防衛能力低下―米軍高官(時事通信) - goo ニュース
 報道によりますと、米太平洋軍のロックリア司令官は、”歴史問題”等をめぐる近年の日韓対立の激化を憂慮し、情報が共有できない状況が防衛能力の低下を招いていると警告しています。対北朝鮮という文脈からすれば、情報共有の欠如は防衛能力を低下させる要因となりますが、その一方で、韓国と情報を共有しても、対中関係では防衛能力が下がるリスクもあるのではないかと思うのです。

 日韓対立の激化と中韓関係の緊密化は、近年、同時並行的に進行してきた現象です。つい最近も、アメリカの防衛技術や軍事情報が、韓国を経由して中国に漏れているとする疑いが報じられていました。韓国は、”東アジアのバランサー”の立場になると公言しており、訪韓に際しての中国の習主席に対する歓迎ぶりを見ますと、むしろ中国に傾斜している節さえ見られます。韓国を自陣営につなぎとめたいアメリカの立場は十分に理解しますが、肝心の韓国が、政経両面において中国依存を強めているのですから、最悪の場合には、情報共有を強化しますと、軍事機密まで中国に渡る可能性があります。また、日本国にとりましても、韓国が日本国を”仮想敵国”と見なしていることは公然の秘密ですので、将来の敵国に軍事情報を提供するという重大なリスクを負います。おそらく韓国もまた、日本国に対して自国の情報を提供することは、極力回避しようとすることでしょう。

 ”蝙蝠”と化した韓国に対する政策としては、常に、中国陣営に寝返る可能性を考慮しておくべきです。このことは、中国に漏れてはならない情報については、韓国と共有してはならないことを意味しています。韓国についてはリスク管理を徹底しませんと、思わぬところで足を掬われかねないと思うのです。

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コメント (2)
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