万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

増税よりも政府の無駄遣いの削減を

2009年05月01日 13時13分20秒 | 日本政治
宮崎発 またも税金ムダづかい 望まぬ農家に水を強要の愚(ダイヤモンド・オンライン) - goo ニュース
 政府による大盤振る舞いの後には、必ず増税がやって来るものです。今回の景気対策でも、第二次補正予算だけで15兆円の財政出動が予定される一方で、財政健全化を掲げた増税論も現実味を帯びてきました。しかしながら、政府は、まずは、増税よりも歳出削減に努めるべきなのではないでしょうか。

 実際に、総事業費約390億円をかけて宮崎県で実施される土地改良事業が、”無駄”との指摘を受けいることを見れば、歳出削減の余地はありそうです。この件で驚くべきことは、利用者である農家のほとんどが事業を必要としていないにも拘わらず、事業計画が決定され、しかも、無駄遣いが判明した後でも、事業を止めるどころが、町が農家の負担を肩代わりすることで、問題の事業を続行させようとしていることです。長期的に見ますと、負担は国民や村民に重くのしかかってくるのですから、無駄な事業は潔く止めてしまった方が負担が軽くて済みます。

 この事件は、おそらく”氷山の一角”なのでしょうから、政府は、安易に増税論を持ち出すよりも、まずは、全ての公共事業を見直す作業から始め、税金の無駄遣いを徹底的に点検すべきではないか、と思うのです。

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6 コメント

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ゾンバルトの恋愛資本主義・・ (冬水)
2009-05-01 18:15:27
 ドイツは、クソ真面目のイメージだけど、日本によく似ている。騎士道とともに恋の国だ。ワグナーの楽劇からわかる。
 ゾンバルトという経済学者がいて、”恋愛資本主義”という本を書いた。
 これ、当たっている。非日常的な消費をするのは、恋のためだものね。
 女も、”女”を捨てれば、口紅など、百均のレッドだけでよいものね。ところが、日本では、例えば、資生堂の口紅は高いうえに、いろんな色がある。女性が綺麗でいたいという願望がある限り、日本は、なかなかの国だ。
 女性が綺麗でいたいとか、男性が、モテタイとかの気持がなくなると、経済が、たちまち破滅。
 レストランも、ホテルも、花屋も、バッグ屋も、化粧品屋も、車屋も、皆、どん底の不況になる。
 恋は神代の昔からの日本も、恋愛資本主義などという言葉を生んだドイツも、同じように、最高級の製品を作り出すのだな。
 たぶん、異性のためなら、最高の品を買うのだな。そのため、消費者の目が肥える。だから、二級品など作っていると倒産する。
 無駄な公共事業というものがあるなら、そんなものより、女性のハートを掴む商品を開発することだ。男性が、サラ金を借りてまで、買うかも知れん。
 イケメンと浮気でもしようものなら、石打の刑になるイスラム社会では、最高級品は生まれない。経済も停滞する。
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冬水さん (kuranishi masako)
2009-05-01 21:26:20
 コメントをいただきまして、ありがとうございました。
 何事も、中庸が大切であり、華美もまた時には他者を不快にするものです。私などは、濃いお化粧でもしようものなら、品よく質素にせよと親から注意されたものです。また、現代の女性はよりクールであり(男性も?)、周囲の視線を気にして着飾るのでではなく、自分らしさをさりげなく表現する手段としてファッションを楽しんでいるのではないでしょうか。冬水さんの感覚は、いささか理解できないのですが・・・。
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あなたの考えだと・・・ (冬水)
2009-05-02 16:52:38
 世の中は、不景気になると思う。現状が恐慌へ動いているから、首吊りの足を引っ張る結果になると思う。
 利休の茶も、私は嫌いだ。大広間の茶を求めた秀吉のほうが優れている。個人の求道などより、太平の世を悟らせて、血生臭い時代が終ったことを見せたかったのだ。利休は天下人でなかったから、わからなかっただけ。
 本居宣長が武士道を笑っている。通りで、美人とすれ違えば、振り向くのが、直き心。大和心。
 無理に、顰め面をするのが、武士と言う窮屈な人生。
 もっともよい景気対策は、クーリッジ効果を利用することだ。「オレだって、新しい嫁にかえれば、元気になる」と言ったアメリカの大統領だが。
 自民党なら、後藤田のようなイケメンにかえたらよい。奥さんも美人女優だし。
 民主なら、モナと浮名を流したイケメンと交替すればよい。国民に、クーリッジ効果をもたらす。
 何なら、ドラマの通り、キムタク総理でもよい。
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冬水さん (kuranishi masako)
2009-05-02 19:54:33
 ご返事をいただきまして、ありがとうございました。
 私が申しておりますことは、日本国の文化には多様性があり、冬水さんのような考えの方もおります一方で、武士道や”わび””さび”の世界を大切にされている方も大勢おられるということです。むしろ、華美や気ままな生き方を好む”ラテン的”な民族は数多くありますが、後者の方が、日本国の精神文化の特色なのではないかと思うのです。表面よりも本質を大事にしてきたからこそ、日本国では、商いの本質は信頼性であり、自己規律を養うことを説いた石門心学のような商文化が育まれたのではないでしょうか。この精神なくして、日本国は、経済大国にはなり得なかったと思うのです。ルックだけ良くても政治的能力に欠ける政治家が多く選出されるようになれば、日本国は衰退することになりましょう。
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一定数、華美を好む人が・・・ (冬水)
2009-05-03 16:03:25
 必要。そうでないと経済は、回らない。質素倹約の吉宗か、それとも、華美が必要と見た尾張宗春かの論争みたいだ。実は、享保の改革は失敗。宗春が正しかった。だから、吉宗は嫉妬して、宗春の墓にまで鎖をした。吉宗は、マクロ経済はわからなかったと言うこと。
 ルックスは重要。イケメンや美女は、人の気持を高揚させる効果がある。
 小さな女の子が、「将来、何になりたい?」と質問されると、「可愛い、お嫁さんになる」と答えることがある。
 日本の教師や親、大人社会は、寄って集って、勉強させて、キャリア・ウーマンという、アマゾネスに育てる。
 あれは経済を衰退させる。女の子には、ヴィーナスの道もあるのに。
 胡蝶蘭のように美しければ、それこそ、蝶よ、花よと大事にされる。
 人は、皆、勉強して猛獣になる必要は無い。パンダやコアラの道がある。可愛ければ、努力なしで大事にされる。
 イケメン、ヴィーナス、そこまで行かなくても、ある程度、ルックス良しがいれば、社会は気持が高揚する。そうすれば、経済は回転する。土建ばかり考えるのは能無し。
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冬水さん (kuranishi masako)
2009-05-03 20:10:10
 コメントをいただきまして、ありがとうございました。
 議論がずれてきているようです。私が、ここで問題としておりますのは、財政です。財政とは、国民から預かりました大切な税金を使いますので、賢く、堅実であらねばならないのです。無駄遣いは国民にとりましては迷惑ですし、負担が重くなるだけです。

 誠実で真面目な人柄が現われているような顔こそが、良い顔なのではないでしょうか。人工的な美しさは真の美しさではなく、心の美しさが現われている顔こそ、人は求めるべきなのです。価値観が違いますから、この議論は平行線をたどりそうです。冬水さんのご意見を聞いておりますと、何度忠告されても、中国人のハニートラップに引っ掛かって国益を損ねる政治家の方々が多い理由がわかるような気がいたします。
 
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