万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

人類滅亡へのカウントダウン-世界権力の思惑

2023年01月25日 12時11分27秒 | 国際政治
 本日1月25日の今朝方、アメリカがウクライナに対する主力戦車「エイブラムズ」の供与に積極的な姿勢に転じると共に、ドイツも焦点となってきた「レオパルト2」の供与に踏み切るとのニュースが飛び込んできました。この報道を受けて、米誌「ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ」は、人類の「終末時計」を100秒から90秒に早めたそうです。人類滅亡の日は、刻一刻と近づいているのかもしれません。

 「終末時計」が人類の滅亡時期を早めたことは、科学者のみならず多くの人々が、今般の主力戦車供与の決定が第三次世界大戦のみならず核戦争をもたらすリスクが高まることを十分に認識していることを示しています。否、人類が滅亡する可能性を十分に分かっていながら、アメリカやドイツのみならず、多くの諸国の指導者達は、和平に努めることもなく人類滅亡への道を選択しているのです。今般の戦争激化の背景には、世界権力によるシナリオがあることは容易に推測できるのですが、それでは、その目的はどこにあるのでしょうか。

 第1に予測されるシナリオは、まさしく人類の滅亡、否、戦争という名の大虐殺です(ワクチン接種にもこの疑いが・・・)。既に陰謀を隠すための‘陰謀論作戦’や偽旗作戦の存在が明るみとなった今日、非人道的行為並びに詐欺的な行為を繰り返してきた世界権力は、‘人類の敵’として他の人類から糾弾される立場にあります。影の世界支配者としての立場を失うぐらいであれば、世界権力は、その財力であれ、世界大に広げた人脈であれ、持てる力を全てつぎ込んで、他の人類を抹殺しようとするかもしれません。古来、反対者や批判者の存在を消すことは、復讐や刑罰を免れる最も確実な方法でした。これは世界権力による地球の独占計画でもあり、最近、AIやロボットの開発が急速に進み、地下空間や宇宙での生活を想定した植物栽培や宇宙食の開発といったニュースが多いのも、世界権力、核戦争後にあって自らは生き残るために準備を始めているからなのかもしれません。

 第2のシナリオは、世界権力が、人類の救世主を偽装して人類を支配するという黙示録的なものです。異民族を内部から堕落させ、自己破滅に追い込んだ末にユダヤ人がメシアとして現れるという筋書きとその実行部隊の組織化は、ロスチャイルド家とも親交のあったヤコブ・フランクの思想に由来するとされていますが、その根源には、ユダヤ思想におけるメシア願望があるのでしょう。戦争、疫病、飢餓などが次々と襲いかかるものの(今日の状況は黙示録を彷彿させる・・・)、同シナリオでは、かろうじて人類は存続しますので、第一のシナリオよりは‘まし’なのでしょう。しかしながら、メシアが登場したとしても、非ユダヤ系の大多数の人類は、世界権力の徹底した監視下に置かれるか、奴隷として奉仕する存在に貶められることとなり、個人としての権利も自由も奪われます。ITやデジタル技術の発展は、現実にあって中国が全国民徹底監視体制に活用しているように、同シナリオの存在を強く疑わせますし、マスメディアが広げる退廃文化や反倫理・道徳的行為の日常化も人類を自ら救世主を渇望する状態に至らせるための作戦かもしれません。

第3に推測されるのは、勢力均衡を悪用した独裁体制の常態化を意図した世界分割支配のシナリオです。同シナリオについては、ジョージ・オーウェルの『1984年』においてその青写真が描かれています。同作品では、全世界はおよそ軍事力が拮抗する三つの帝国に分割統治されており、帝国内では、戦争を背景にビッグ・ブラザーと呼ばれる謎の指導者が君臨する独裁体制が敷かれているのです。同シナリオでは、テレスクリーンが国民監視の主要な装置として登場していますので、IT技術を用いた監視カメラや顔認証制度などの開発は、この文脈からも説明されましょう。今般のウクライナ紛争にしても、第二弾として台湾有事が予定されており、ロシア、アメリカ、中国の三大国による世界分割への準備段階であるかもしれません。

一方、第4のシナリオは、一見、上述したシナリオより穏健なように見えます。それは、今般の主力戦車の供与は、ロシア製の戦車とNATO側の戦車との能力を比較するための実験を目的としているというものです。このシナリオでは、世界権力は、人類滅亡や世界支配といった大それた計画を遂行しようとしているのではなく、軍需産業やエネルギー資源等の戦争利権を維持・拡大することにしか関心はなく、双方に開発させた兵器の性能や優劣を知りたいだけなのです。

仮に、この程度の目的であれば、米独による戦車供与に対して目くじらを立てる必要はなく、「終末時計」の針を進めるのも過剰反応であったかもしれません。しかしながら、本当に、人類は、このシナリオに安心してもよいのでしょうか。世界権力は、騙しの天才でもあります。アメリカであれ、ドイツであれ、世界権力の協力者であったとしても、戦争のエスカレート化を懸念する政府内部の政治家も存在しているはずです。こうした人々を安心させるために、表向きは兵器の性能実験であると説明しているのかもしれません。そして、いざ、両陣営の主力戦車が戦場に登場しますと、世界権力の筋書き通りに戦争は激化し、第三次世界大戦への道をまっしぐらに進んでゆかないとも限らないのです(第一次世界大戦の際も第二次世界大戦の際も、開戦の報に接した人々は、戦争はすぐに終わると考えていた・・・)。「終末時計」を早めた理由としても「事故や誤算によって紛争が拡大するリスクがあり、紛争が誰の手にも負えなくなる可能性」が挙げられております。

以上に述べてきましたように、米独による主力戦車の供与から世界権力が抱いている幾つかのシナリオを推理してみましたが、何れのシナリオであれ、それが実現すれば、人類が最早存在しなくなるか、ディストピアの世界に生きるしかありません。しかしながら、たとえ「終末時計」が、本当のところは世界権力のスケジュールを示す時限爆弾のような時計であったとしても、世界権力の筋書きから抜け出す時間はそれが僅か90秒であれ残されています。傀儡となった政治家には期待できない以上、時計の針を止めるためには、戦争の激化に反対し、和平を求める世論の喚起こそ重要なのではないかと思うのです

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