調整池の下側の展望台から沼ッ原を眺めると、ニッコウキスゲが見えない
この時期に、これほどニッコウキスゲの無い沼ッ原は初めてだ
と言っても、満開の時の沼ッ原のニッコウキスゲを知らない人も
いるだろうから、2011年7月10日に私が撮影した沼ッ原のニッコウキスゲの
満開の写真を掲載します。
2011年7月10日に撮影した沼ッ原のニッコウキスゲ
最初の写真もほぼ同じ方向を撮影したものなので、今年の沼ッ原の
ニッコウキスゲが、いかに少ないかわかるであろう。
日光キスゲほどの派手さはないが、この時期に沼ッ原を飾る花は
トキソウとサワランだ
湿原の草に隠れるようにして咲いている様は、見つけた喜びを
感じさせてくれる。
トキソウ
サワラン
ウツボグサ
オトギリソウ
ニガナ
ネバリノギラン
アキノタムラソウ
カラマツソウ
クモキリソウ
コバイケイソウ
コバイケイソウは、頂枝に両性花、下部の側枝に雄花が付くと言われます
雄しべは花被片より長く、この点がバイケイソウとの違いとか
和名はバイケイソウより小型という意味でつけられました。
湿原奥のコバイケイソウ群落を霧が流れる
リンドウ(たぶん春竜胆かな)の果穂、花は日が差すと開くのに、果穂は
雨でタネを流すため、雨の降りそうな天気の時だけ開く
最初に尾瀬でこの果穂を見たとき、新種の花かと思って調べまくった事が有る
果穂の写真が出ていたのは「新・尾瀬の植物図鑑」という偕成社の本である
そこには、こんなことも書いてあった。
タテヤマリンドウは日が差すと開き、夕方に閉じるので、花にあたる光を
手でさえぎると、花は静かに閉じます。試してみてくださいと。
真上から見られなかったのですが、どうやらタネは流し終わったようです
この果穂を見たなら、雨が降ると予想した方がよい。
事実、午後にJAふれあいの森に行って雨に降られた
ミヤマイボタ・落葉低木、今年の枝先に筒型の白い花の円錐花序を作る
ノアザミ
コバノフユイチゴ・別名マルバフユイチゴ
この花については、昨年の9月15日のブログて書いたように、観察会で
お世話になっているKZさんからメールで教えていただいた。
(2017年9月15日のブログ「秋はどこから来るかしら~那須の沼ッ原と
JAふれあいの森」参照)
冬イチゴと言いながら、こんなに早く咲くとは、さすがに那須は違う
ここは日本海側の気候に属し、年平均の気温は10度以下と言われる
積雪は11月から5月まで見られるという
ただこの湿原は、周囲の降水にだけ頼っているので、水位の上下が
激しく、降水量によって沼のようになったり、干上がったりするという
調整池の下側の展望デッキに行く木道が新しくなっていた。
展望デッキへの木道、残念なのは工事に伴う作業で、両側のロープの
間の野草が、ほとんどなくなっていた。
本来、木道の役目は植物の保護のために施設するのだが。
咲いていたのは、あたらこちらに数本、まあ見たと言う事で
JAふれあいの森で
JAふれあいの森、予想通りにフランスギクが埋め尽くしていた
晴れていれば、奥に大倉山や流石山が見えるのだが。
白いフランスギクと黄色いニガナやコメツブツメクサが入り混じって咲く
ニガナ以外は外来種なのが残念だが、なかなか美しい
かすむ白笹山を背景に一枚
クジャクチョウが写真を撮らせてくれたけど、睨んでいるわけじゃないよね
ミズチドリは、まだつぼみで4~5本あった
そのうちカセンソウも咲くだろう
八幡の自然研究路付近にツチアケビを見に行ったが、ここも3本とも
腐っていた
ツチアケビ、上は黒ずんで腐っている、かろうじて一つだけ蕾が有った
筑波山でもダメだったが、当てにしていた那須も今年はダメで雨不足が原因かな
八幡のつつじ園の木道を歩くと、アカバナシモツケソウの花が咲きだしていた
シモツケは木だが、こちらは草である
長くなったので、この辺で終了。
カッコウの鳴く沼ッ原は、曇り空でも暑かった
駐車場に戻ると、近畿日本ツーリストのクラブツーリズムの大型バスが1台
凄い団体にすれ違ったと思ったら、これだったのか。
ニッコウキスゲが無かったから、ちょっと気の毒
帰り道、つくば市に入ったら夕焼け空が見えた