オオウバユリの種、小田代ヶ原の遊歩道の脇には、沢山のオオウバユリがある
小田代ヶ原の北端の入口についたら、数人の年配グループが
案内板を見ている。
「折角ですから、小田代ヶ原の草紅葉を見に行きましょう」と
声をかけたら、静岡県の富士宮から来たというお二人と歩く事になった
何でも近くの富士山に何度も登っているのだという。
「それはすごい」というと、「なにしろ富士宮ですから」と笑う
「もう少し花が残っているかと思ったら、花が無いですね」
と言うと、「本当に花が無いですね」と残念がっている。
と言うわけで、「しょうがないこの花でも撮るか」と言って
スナップ的に撮影したのがこの花である。
自宅に帰ってから、花の名前を調べてみたら「ヤナギタンポポ」に
似ている。
しかしピントがいい加減なので、完全に同定出来なかった。
悔しいのは、ヤナギタンポポなら初めて撮影した花になるからだ。
白樺の間から見る小田代ヶ原のくさもみじ
「おお、草紅葉がちょうど見頃ですね。今日来て良かった」と
私が言うと、お二人も笑っている。
展望台の手前から見る小田代ヶ原のくさもみじ
奥に見える日光連山は、左から三岳、山王帽子山、太郎山
小真名子山、大真名子山、右端の山の裾野は男体山
小田代ヶ原の有名な白樺「貴婦人」は小真名子山の前に
写っている
展望台付近から見る小田代ヶ原の草紅葉
白樺「貴婦人」を多少アップして
車道から見る小田代ヶ原の草紅葉、私のもっとも好きな色合いである。
上の写真の草紅葉部分を切り取って見ると、植物の種類によって
紅葉の色合いが違い、モザイク模様を描いているのが判る。
このへんが、単一の植物の草もみじと違って、小田代ヶ原の
魅力となっている
日光自然博物館が出版した「花の色で引く 日光の花325」
と言う図鑑には、「小田代原の草もみじ」というページがあり
植物の種類ごとの紅葉の色、見え方の項目には、群生、やや多い
等の分類も出ている。
たとえば、種類ホザキシモツケ、色は深紅、見え方は群生、多いと
出ている。
私が小田代ヶ原の草もみじを撮影している間に、富士宮のお二人は
先に行ったらしい。
南東端分岐から赤沼分岐を目指して、再びミヤコザサの茂る
ミズナラ林に入っても、姿は見えなかった。
ミズナラの巨木をよく見ると、表面の樹皮の模様がラセン状に
ねじれている。
材質の弱いミズナラは、強風などに耐えるため、このように
ラセン状生長と呼ばれるねじれを加える事によって、成長していく。
見上げると、ツタの葉が早くも赤く紅葉して、奥日光の秋の
訪れを告げている。
奥日光のハイキングコースの主要なポイントには、このような
GPSの緯度・経度の位置情報が表示されている。
日本の国は、北半球に有るので、緯度は北緯を表すNの略字で表示される
また東経の範囲に含まれるので、経度は東経を表すEの略字を使っている
(緯度経度について詳しく知りたい方は
こちらをご覧ください)
最近は、カメラやスマホなどの機器にもGPSが内蔵されているので
その地点の位置情報が簡単に判ってしまうのだ。
ようやく赤沼分岐の前にある赤沼橋が見えてきた。
湯川にかかるあの橋を渡れば、赤沼分岐である。
尚、小田代ヶ原の南東端分岐から赤沼分岐に至る
ルートは、
小田代歩道とも呼ばれている
前回はここから赤沼茶屋に抜けたが、今回はここから再び
湯川沿いに北上する自然研究路を泉門池まで歩くことにした。
水をたたえて緩やかに流れる湯川、長い緑の水草が黒髪のように揺らぐ
ズミの林を過ぎると、右手に戦場ヶ原の草もみじが姿を現す。
以前は、木立の間からしか望めなかった戦場ヶ原に、新たに周回路が
出来ていて、戦場ヶ原を一望出来るようになっていた。
戦場ヶ原で、もっともワタスゲの群落が眺められる場所である。