花の詩山の詩

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このブログは「花と山とを友として」の続編です

市内の森の公園でタシロラン撮影

2019年07月07日 08時51分28秒 | 自然観察
以前は筑波山の登山道脇に咲いていたこともあるタシロランを市内の森の公園て
一株のみ発見し撮影してきました。
すでにピークが過ぎていましたが、久々のご対面なので、うれしい発見でした。


タシロラン(田代蘭)、ラン科エピデンドルム亜科トラキチラン属
花期 5~7月 分布 本(群馬県以南)、四、九、琉、伊 
環境省レッドリスト 準絶滅危惧種 
1906年に長崎県諫早市で田代善太郎氏が採集したのが最初で
和名はその発見者の名前にちなむ。

開花期の高さは、20~50センチ、花茎は黄褐色を帯びた白色、時には
大群落になる。
花序あたり花を5~30個つける
花は白色、長さ8~10ミリ。萼片と側花弁は狭披針形。唇弁は広卵形で
全縁、赤紫色の斑点がはいる。距は長さ4ミリ
(日本のランハンドブックから引用)
と説明文には書かれているが、この株は高さが12~15センチぐらいの
小さい株で、しかも一株しか生えてなかった。


タシロランの花アップ
赤紫色の斑点が透けて見えているのと、距が可愛く突き出ているのがわかる
この株は、ピークを過ぎているので、一番上の花だけ横向きで、後は全部
下向きに垂れていた。
葉緑素を持たないので、木材腐朽菌のイタチタケなどに栄養をすべて依存
している菌従属栄養植物

本来は熱帯アフリカ、熱帯アジア、さらには太平洋地域が知られ、ラン科の
中でも最も広く分布する種の一つだそうです。
種子が1千万分の1グラムというスバ抜けて軽いので、分布の拡大につながっている
と思われる。
花の寿命は短く、開花後3~4日で種子散布をし、地上部に8日しか存在しなかった
例もあるという。
主に熱帯雨林の林床に生えるが、暖温帯常緑広葉樹林まで進出している。
きわめて珍しい植物だったが、近年急速に分布を拡大し、関東地方では各地で
見つかっている。

(以上日本のランハンドブックからの引用と加筆)