藤原作品『てのひらの闇』の続編にあたる作品
もと飲料会社の宣伝部課長・堀江が、友人の死に疑問を感じ
その謎を解くために動き出す。
藤原氏は別冊文芸春秋に2002年から2005年まで連載され、その後加筆改稿の途中で
お亡くなりになった。
サラリーマンとしては普通ではない過去を持った堀江や
堀江の元部下の大原真理や、バーテンナミちゃんの話が
これからも読んでみたかったけど、それはもうかなわない。
スキンヘッドの会社経営者三上もかっこよく書かれていたなぁ。
藤原作品のおもしろさのひとつでもある骨太な男性。
堀江が、亡くなった親友柿島の奥さんと話をするために入った高級レストランで
牡蠣を食べるくだり。
おいしそうだったな。
最後はかなしい復讐で終わったのがせつない。