Dave Prowse is Darth Vader と書いてあるみたいです。
先月の28日にコロナの感染症でディヴッド・プラウズさんは亡くなったそうです。85歳だったそうです。
プラウズさんのことを書こうと、画像検索をしていると、白髪のおじいさんと、ボディビルダーとしてデビューしたムキムキの姿と、ダースベイダーだけの写真と、そんなのがたくさん出て来ました。
いくつかの写真に、さっきの文字があって、いろんなところにご本人が書き込みされたのか、ファンがまねして書いたのか、同じ筆跡のものがたくさん見つけられた。いろんなところに、私はダース・ベイダーなんだよ、というのを伝えたかったんでしょうか。
その中で、アレック・ギネス(右側)と一緒の写真を借りてきました。ということは、大きな人がデイヴィッド・プラウズさんということになるのかな。こんな大男だったんですね。
アレック・ギネスさんは、プラウズさんよりも十いくつ年上で、大先輩というところでしょうか。全くキャリアが違う二人が、1977年の「スター・ウォーズ」で出会い、同じ映画を作っていた。
ギネスさんは、イギリスの大監督のD.リーンさんの映画に何度も出てるし、ボクの大好きな「インドへの道」(1985)にも出ておられたようです。あまり記憶はないんですけどね。ギネスさんは、D.リーンさんとの仕事はうれしかったんだろうな。そして、ワクワクするものがあったのかも……。
だから、ギネスさんにとっての「スター・ウォーズ」は、出てしまったことでキャリアに傷がついたということになったのかもしれません。出演したことを反省されてたとウィキペディアには載っていました。
でも、今となっては、「オビワン・ケノービ」(またはベン・ケノービ)として「スター・ウォーズ」に出たことは、人々に更なるきっかけを与えてくれるし、人はいろんな仕事をするものだし、誇らしい仕事、あまり人には誇れない仕事、いろいろあるかもしれないけど、他者から見てみたら、どれも素晴らしいし、印象的だし、記憶に残るいい仕事をされてたことに変わりはないのです。
ハリウッド映画の仕事を請け負ったのが、イギリスの映画人として気恥ずかしいものだったんだろうか。そういう事情はわからないですね。
さて、一方のプラウズさんですが、ものすごいインパクトのある仕事をされました。たったの三回しか出ていないんだけれど、ダース・ベイダーといえば、このプラウズさんだったのです。
でも、これもウィキペディアによると、訛りがあるから声は映画の中で使われていないのだとか、「ジェダイの帰還」で、マスクがはがされた時、プラウズさんの顔ではなかったとか、結末をメディアに流したとか、すべてを統括するジョージ・ルーカスさんから毛嫌いされたとか、うまく仕事をできなかったようなことが書いてありました。
せっかくのプラウズさんの誇らしいキャリアなのに、あちらこちらで「スター・ウォーズ」のシリーズからプラウズさんの姿を無くそうという小細工がされたということでした。
ライトセーバー(光の刀)を使う時に、何度も道具をへし折ったそうで、仕方なしにその場面だけは代役の人が刀を振り回したというのも書いてあったけれど、不器用というのか、力が入りすぎというのか、力のコントロールがうまくできない人でもあったそうです。
まるでダース・ベイダーそのもので、ものすごい力を手に入れて、それをうまくコントルールできなくて、暗黒の方に転落して行ったら、悪役になってしまったなんて、プラウズさんの人生と似たところもあった感じじゃないですか。
後の「スター・ウォーズ」のエピソード1話から3話までは、このダース・ベイダーさんの過去を解き明かしていく映画ではあったわけで、ジョージ・ルーカスさんがどういう気持ちでおられたのか、それは分からないけれど、映画としての第1作に、ダース・ベイダーとしてプラウズさんを起用した時から、もうダース・ベイダーというキャラクターは独り歩きして、どんどんプラウズさんのものになっていったのたという気がしています。
そして、アナキン・スカイウォーカーであり、ダース・ベイダーでもあったプラウズさんは、役柄としても死んでしまって、7話から9話までは、もう私は全く見なくなってしまったのでした。ああ、ザンネン。
そう、私の「スター・ウォーズ」は1977年に始まり、2020年のプラウズさんの死去で、一区切りなのかもしれません。
もう「スター・ウォーズ」は封印しよう。そして、名作の香りがプンプンするD.リーン監督の作品を見ていこうと思います。
もう一人、テレンス・マリックという現役の監督さんがいますけど、この人の作品、今公開中ということですが、これはぜひどこかで見られたらいいなあと思います。