旅先では、何度も目が覚めて、安らかに眠れず、もう眠れない自分に腹を立て、三時だろうが四時だろうが、パソコン開いてプンプンしてましたけど、今日は安らかに眠れました。
指宿に着いた一日目の夜も、わりと眠れて、さすが母の力は偉大だと思ったものでしたが、その効力も一日だけで、二日目からはまた眠れなくなったので、たぶん、本来は眠れない体になりつつあるのだと思います。
父の晩年の日記もそうでした。眠れないので四時に起きたとか、そんなことが書いてありました。そういう道を私も歩くんでしょう。それは仕方のないことです。でも、もう少し体を動かさないと安らかな眠りはやって来ないでしょう。なるべくそうします。今もパソコン開いていますけど、本当なら一人で散歩に出てくればいいのでしょう。（もう少しあたたかくなったら、そうします！）
さて、六時まで一度トイレに起きましたが、自分としてはよく眠れたと思いました。六時には自然に目が覚めました。まあ、日曜だから、もう少し寝るかと寝ていたら、変な夢を見ました。
クルマの中に女がいます。怪しい女です。助手席だったか運転席だったか、とにかく横にいます。顔は分かりません。もう帰らなくてはいけません。でも、私は忘れ物をしたことに気づきました。あれをたぶん長い廊下みたいなところに落としたはずでした。
女は、どういうわけか寝てしまいました。なんだ、この女は、身勝手に寝てしまうなあ、まあ、いいや、とりあえず落とし物を探しに行こうと、ひとりで長い曲がりくねった廊下をもどっていきました。
落とした所はだいたい分かっています。一つか二つ廊下を曲がった角のあたりです。
この廊下というのはお城の本丸御殿の廊下みたいなつくりになっています。広くて長い。表面は緑色のリノリウム（病院とか、学校の廊下とかに張られているもの？）が張られています。その廊下から内側をのぞくと、お城だったらお庭があるのだけれど、夢の中の廊下の内側は競技場（アリーナ）みたいになっていました。さっきまでサッカーか何かの試合が行われていました。私はさっきまでここで試合を見ていたようでした。誰かと一緒に見に来ていたらしい。
建物の中は、もう誰もいなくて、管理人さんが一人いるだけでした。その人に目礼して、どんどん落とし物のある場所に行きます。果たして落し物はわりとすぐに見つかります。
それは、キーホルダーの止め具みたいなものでした。どういうわけか、そこでキーホルダーを放り投げた。そうしたら、その瞬間にキーホルダーが分解して、三つのカギが散らばりました。カギは見つかるし、キーホルダーにすぐつけたと思われます。でも、止め具だけがなかった。それに気づいたのは、クルマにもどって来てからなので、だから私はそこにもどろうとしたのでした。
止め具が見つかって、帰ろうと思ったら、さっき寝ていた女が探しに来ていました。この女が不倫を誘う役割の女のようです。（夢の中でも怪しい女だと疑っていました。）
早くもどろう、みたいなしぐさです。夢の中なので何もしゃべりません。
さて、もどってみると、今日の仲間たちが集まっています。この人たちの試合を見に来たわけですから、こちらは自然な流れです。みんなで座り込んで、マジックをしています。二回目のマジックのようです。
マジックをする人が、トリックがわかったら、おでこのところにミカンを当ててわかったというのをアピールしてね、と宣言して、マジック二回目が行われます。
一人の男の子がおでこにミカンを当てました。他には誰もいません。みんなでワイワイしています。私の隣の怪しい女は？ 彼女もミカンをおでこに当てています。
「あれ、この女は、私を探しに来たのではなかったのか？ この女はマジックを見ていないはずだ」
マジックをする人は不審に思ったようです。私もそれに気がついて、
「やはり、この女は怪しい」
と思ったら目が覚めて、七時近くになっていました。
カギが三つ、怪しい女、マジックを楽しむ人たち、長い廊下、何か意味があるんだろう。
そうだ！ 俳句を作らなくちゃと、「不倫しそうな夢ミカン」中七下五がすっと出てきました。上五が決まらない。
うーん、「冬の朝」ありふれているなあ。「ミカン」が入っているし、もっと今を表現したものは？
うーん、とりあえず長い旅が終わってゆったりした朝ではないの。「旅の終わり」は？ 何だか散文的だなあ。それでは「旅終わる」としたらいいかと、あれこれ考えてたら、完全に目が覚めたのでした。
１ 旅終わる 不倫しそうな夢 ミカン
２ 冬の朝 日曜モードのわが家族
本当にアホみたいな夢でした。一月六日の朝です。家族はまだ寝ています。日曜なんですもんね。
