2021.8.25 水曜の朝日の夕刊に、フェルメールの絵の中からキューピッドがあられてきた、という記事が出ていました。
インターネットで見てみると、来春、それらのフェルメールの絵たちが来日するということでした。なんと、修復後初めて世界で公開されるというふれこみです。
きっと、朝日新聞が主催の展覧会なんでしようね(あれ、どこだったかな?)。
もとの絵は、「窓辺で手紙を読む女」というタイトルで知られた作品でした。ドイツのドレスデン国立古典絵画館が所蔵する作品なんだそうです。
よくもまあ、1657~1659年に描かれた作品がドイツにあったものでした。戦災とかを免れて、今ここにあるわけですね。
もとの作品を改めて見させてもらうと、
確かに、右の上の方がぼんやりと何かの影がありました。1979年にX線撮影してみると、絵の中の絵がありそうだというのがわかったそうです。
それから、40年以上経過して、修復・復元作業が3年ほどかかって、やっとキューピーさんの姿が出てきたということでした。
堂々としたキューピーさんで、手紙を読む女性をけしかけてるのか、それとも考えた方がいいよと言っているのか、とにかく意味ありげな愛の天使です。
もとの絵がキューピーつきなんだったら、それでもいいんだけど、白く塗り直したのもそれなりに馴染んでいて、復元されたものにはまだ違和感があります。
でも、しばらくしたら、慣れてくるでしょう。
フェルメールさんの他の室内ものでも、壁には大きな絵が飾ってあります。きっと描かれている人物と何かの関連性を持った絵が掛けられているみたいなんですけど、そういうのを解き明かしてくれるお話、あまり聞いたことがありません。
というよりも、絵を見て、あれこれ講釈してもらうのはあまり好きではないのかもしれないです。
最近の美術館では、作品ごとに解説が聞けるサービスがありますけど、私はわがままな鑑賞者だから、もともと解説を拒否して、好きなものだけを見させてほしいという、うすっぺらなお客でした。
深く作品を理解しようという姿勢がなかったなあ。まあ、たぶん、これからも音声サービスは拒否するはずです。
もうとことん薄っぺらで、いい加減で、その場任せで、好き勝手で、見落としたくさんの、放浪鑑賞者のままでしょう。
なんて言わないで、しっかり勉強してから来たらいいんです。解説も要らないくらいに勉強しておいて、それを確かめるために作品のそばに行けばいいんです。
そうですね。それが大事です。そして、ある程度好きかどうか、どれだけの作品なのかイメージしておいて、直接会えばミスマッチは少ないと思います。
でも、そうなると、一目ぼれができなくなるから、それが残念だし、きっとこのままいい加減に、不勉強で、一目ぼれする楽しさを求めて、美術館に行くと思います。
好きになったら、もう何度でも会いに行きますよ。オランダだって、スペインだって、イタリアだって、会いたい作品はあるんですけど……。