甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

夜の言葉 1980.2.26作成

2013年12月27日 09時11分36秒 | 俳句や短歌たまには詩

  夜の言葉

一日中がんばったとしても、別に何もしないでフラフラしていただけでも、
夜になれば、一種独特の気だるい、
身のまわりの空気をなぐりつけてやりたいような、
あたりが森閑として、少し窒息しそうな、そんな気分になるものさ。
だから、そんな時人間はそれを何とかするために、
眠るか、夜更かしをするか、どちらかの方法をとっている。

夜、誰もいない所で、
言葉を口の外へ出してみると、
妙にそれらが頭をガンガンとたたくのさ。
ひどく心臓がドキドキして、
自由な足首が空中につきささってとまる。



ひしゃげた顔で何かを言ってみる。
口の外へ出た言葉が、
ちょっと進んだかと思うと、急にすさまじい顔をして襲い掛かってくる。

そんな夜の散歩の時がある。
こわいけどボクはやっぱり何かつぶやきながら歩いている。

まぼろしの黒い影が街を歩くと、
カラスが
ゴミバケツが笑い出し、
電信柱が揺れて腰を振る。



 という、ボクの代表作でした。夜のひとりの感じを表現したかったみたいです。ひとりで歩いている時、たいてい考えごとをしていて、「こう言えばよかった」とか、「あんなことができるなんて」とか、口に出していうと、だれかが聞いているような感じがして、ひとりしかいないのに、ひとりではないことってあるなあと、こういう詩を書いたのだと思います。

 ひとりの夜は、せつないような、ひとりでないような、たくさんのひとり人たちの声が聞こえてくるような、大切な時間です。わたしもたまには一人で夜の街を歩かないといけないです。家でヌクヌクしてたらダメですね。そう思います。今は寒いから仕方ないけど……。




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