漢字の「火」に関係するものを勉強していました。というか、漢字を書く時のひとつひとつの断片が頭の中でつながらなくて、それをどうしたら結び付けられるかということで、集めていました。
漢字は、たぶん、老化する頭に刺激を与えるものだと思うから、これらをシステマチックに利用して、老化防止の一つの方策にできないかと思ったりします。私は、パソコンでキーボードをたたいて文字を出すのも好きなんだけど、文字の大切さ、それらをつづっていくことの有り難さ(アルファベットなどの表音文字はスペルチッェクが大事だけど、表意文字の漢字は、いかにして組み合わせるか、どんなバランスにするかなど、スペルとは違う頭の使い方をしそうです)を感じます。
火の漢字も、やっとここで終了です。これはシリーズ化できそうだから、他の漢字も勉強したいですね。いいタネを見つけたかな?
さて、「灬」(れっか)のつづきです!
28「動」と「灬」が組み合わさると、「動」いているものを燃やすって、イメージが湧かないんですけど、旧字は「勳」(クン)だったそうで、「熏(クン)」とは、おさめるという意味で、それに「力」を加えた形です。だから、漢和辞典でも「火」の部ではなくて、「力」の漢字として分類されています。だから、部首問題(漢検という世界では大事な問題です)だと、「灬」でもないし、「重」でもないし、「力」と答えなきゃいけないらしい。何だか、そんなのどうでもいいじゃん、なんて思ってしまうから、私には漢検なんて縁はないですね。
29「里」と「灬」の組み合わせは、「黒」というのはわかります。でも、どうして「火」が関係するんでしょう。まあ、すべて燃えてしまうと灰になるけど、その直前は黒焦げだから、火と黒の関係はOKですけど、「里」は何だろう? これは、煙出し(ケムリを出す穴)にススが詰まった状態を文字化したものらしい。だから、すすとほのおで「黒」になるらしい。そうなのか、「黒」は「火」の漢字なんだなと理解しようとしたら、漢和辞典では、そうではなくて、「黒」という部首を立てています。何だか、私みたいなものの理解を越えてるから、漢字の世界の面白さ、奥深さみたいなものですね。
30「列」と「灬」の組み合わせは、これもすぐにわかってしまう。「熾烈」「烈火のごとく」「強烈」「秋霜烈日」(しゅうそうれつじつ、刑罰・威令・節操などのきびしいたとえ)の「烈」(レツ、はげしい)になります。そして、「列」にも「はげしい」という意味があるそうです。たしかに「列強」「列女(烈女)」「列伝」など、強面(こわもて)の雰囲気のある字だし、「刀(りっとう)」が入っていました。そうか、「刀」の入っている文字は覚悟があるんですね。
31「艸」と「丞」と「灬」をタテに組み合わせると、「蒸」(ジョウ、艸の部の漢字)になります。「丞」は「すくう」という意味があるそうで、ここでは草を燃やして、手をかざしたり、人の生活が豊かになるなどの意味で、この文字を作ったんでしょうね。
32「艸」と「重」と「灬」の組み合わせ。これも「蒸」と同じくさかんむりの仲間に分類されていますが、「薫」(クン、かおる)ですけど、「熏」(クン)という漢字もあって、こちらは香気が立ち込めるという意味があり、それに艸をつけていて、よりかぐわしい感じになったんでしょう。「薫風」(クンプウ)は穏やかな初夏の風。「薫陶」(クントウ)は、徳の力で人を穏やかに育てること。などで使われているようです。
33「石」と「隹」と「灬」は、「石」の部の漢字で、「焦」が「せまる」「ギリギリのところ」みたいな意味だから、「礁」(シヨウ)は、かくれいわ、海中にあっ水面に見え隠れする岩という意味なんだそうです。
34「广」と「廿」と「灬」の組み合わせ。「广」(ゲン、まだれ)の部の漢字なのかなと思ってたら、「火」の部なのだそうです。わからないなあ。ルールが欲しいところです。「遮断」(シャダン)の「遮」にあるように、集めたり、とどまったり、いろいろだったり、そういう意味で使われてた文字だそうです。いろいろという意味で「庶民」の「庶」になったようです。「火」とのつながりはわかりませんね。それなのに、「火」の漢字だなんて、理屈じゃないのかな。
35「里」と「犬」と「灬」の組み合わせは? 「黙」という答えはわかるけれど、「黒」なのか、「灬」なのか、「里」なのか、分類はわかりません。そんなのどっちだっていいんですけど、正解は「犬」なんだうです。「えっ、そっち?」という漢字。だから、文字として言いたいのは、「黒」+「犬」だったようで、「默」という旧字があったようです。それだったら、犬が真っ黒けになって怒ってるでもなくて、鳴いてるでもなくて、静かにダマッている、よくぞまあ、文字を発明したものですね。旧字の方が説得力がありますね。